7(セブン)〜モールモースの騎兵隊〜

                                        PlayStation2  ナムコ  7,800円


    私は野球ゲームももちろん好きですがね、そもそもゲーム好きなんです。残念ながらマニアって
   ほどじゃないんですが、初めてパソコン買った時でも、ゲームとパソコン通信しかやってなかったか
   ら、「50万円のファミコン」(当時、パソコンとプリンタ、モデムを揃えてこれくらいはした。
   12〜3年前の話ですけどね)なんて言われてたもんです。そんな私が遊んで楽しかったもの、自信
   を持って他人にお勧めできるものを紹介します。

    今回は「7(セブン)」です。PS2のソフトですが、私が遊んだPS2のゲームの中では、現
   時点でベストだと思います。絵柄が独特で、多分好みが分かれると思います。正直言って私もこの絵
   は好みではなかったのですが、ゲームそのものがとても楽しかった(面白い、というのともちょ
   っと違う)ので、まったく気にならなくなりました。
    ゲームは前編と後編に分かれていて、前編はRPG仕立てのチュートリアルになっています。しか
   し、チュートリアルとはいえプレイ時間は20時間近くあり(あくまで私のプレイ時間ね)、ボ
   リューム的には十分だと思います。なんて贅沢なチュートリアルなんでしょうね。しかもこれが実に
   よく出来た童話になっています。在り来たりな王道的な作りなんですけど、それが気持ちいいんだ
   なあ。

    要所要所に入っているのが、ピチカート・ファイブのヴォーカル・野宮真貴の朗読(ナレーショ
   ンじゃなく朗読よ!)。これがまた実にいいんですなあ。決して美声ではなく、ちょっとハスキー
   な感じの声なんですが、何とも暖かく優しげで、童話の朗読にピッタシ。これを聞いてるだけで幸せ
   な気分になれます。

    このゲームのいちばんの特徴は、戦闘システムです。このゲームには、防具や武器という概念
   がありません。というか、お金というものすら存在しないのです。あるのはキャラの職種と、戦闘
   での経験値のみ。もっとも、この経験値も5勝すればMAX、敵へのとどめを5回刺せば、これも
   MAXです。つまり、そういうことはどうでもいいということでもあるわけです。戦闘には7名まで
   参加できます(これがゲームタイトルの意味なのでしょう)。
    1列に4マス、それが3列、計12マスの戦闘エリアがあります。ここに騎兵隊14名のうち選
   抜した7名をを配置するわけです。しかし、ユーザーには各ユニットに攻撃や防御などの指示をする
   ことはできません。ユーザーが戦闘で出来ることはただひとつ。列をローテーションする(1列目
   を3列目に、2列目を1列目に、そして3列目が2列目に移動する)かどうかを決めるだけです。

    基本的に攻撃できるのは1列目だけ、そして敵の攻撃を受けるのも1列目だけです。2列目は1列
   目の味方を援護し、間接攻撃可能なユニットは攻撃します。3列目では、回復可能ユニットが回復し
   ます。基本的にこれを繰り返して敵を撃破する、というシステムになっています。単純なようですが、
   これが実に深い。敵の特性やその時の自軍ユニットの職種によって、ローテーションの組み立てや実
   行がまるで異なってきます。各キャラには成長期間というものがあり、一定年齢までは成長を続けま
   すが、それを過ぎると能力が落ちていきます(これは主人公も同じ!)。もちろん、新たな騎兵隊候
   補者も来るのですが、騎兵隊人数は限られており(14名まで)、誰を入隊させ、誰を断るのかも難
   しいところです。さらに、それら新人と今が盛りのベテランとの兼ね合いの妙。戦闘に勝つにはベテ
   ランを起用するのがいちばんですが、といって新人を戦闘に投入し育てていかなかれば、ベテランの
   力が衰えた時に困ります。目前の戦闘に勝たなければなりませんが、騎兵隊を存続させるという大目
   標もあります。これらの見極め、判断が非常に微妙で面白いところなのです。その時その時で、騎兵
   隊にいるメンバーたちの職業もまちまちですので、いわゆる必勝法というのも存在しません

    これらのシステムをわかりやすく物語仕立てで説明しているのが前編というわけです。
   一方の後編が本編。上記の戦闘システムで、自軍騎兵隊を育て上げ、世代交代を繰り返しながら、王
   国を1000年(!)に渡って守り続ける、というのが最終目的です。パズルのような戦闘を楽しみ
   つつ、ダビスタのように自軍騎兵隊を育成する、というふたつの要素をたっぷりやりこめるのです。

    BGMもとても良い。私、このソフトのエンディング、というかスタッフ・ロールが大好きなんで
   すよ。どのゲームでも、オープニングはソフトの顔ですから、これに力を入れるのは多かったと思う
   んですけど、スタッフ・ロールがこれほど楽しいソフトは他にないでしょう。約5分のエンディ
   ングに流れるBGMと、オシャレな演出。見事なデキだとしか言いようがありません。私は、何度
   これを見たかわかりません!