問4の答え

 山本監督は勘違いしている。ボークの投球をヒットしたら、それは打撃結果が優先
されるのだ。ちなみに、安打だけでなく、守備側の失策や四死球など、打者が出塁し、
走者が最低一個以上の進塁をした場合は、ボークとは関係なくプレーは進行すること
になっている。但し、投手のボークは記録される。

 実は山本監督の抗議も何ら根拠のないものでもなく、以前はボークが宣告されると同
時にボールデッドとなり、打者の打撃結果は認められなかったのだが、昭和30年に
規則改正
されている。

 実例をあげる。終戦直後の昭和21年、阪神の駒田信二投手は、大阪球場でホーム
ランを叩き込んだのだが、この時、相手のピッチャーがボークで投球していたため、せっ
かくの ホームランが取り消されてしまった。気の毒なことに、現役時代に駒田投手の
放ったホームランは
この1本きりだった。


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