戻る 問１２の答え
この状態のままだと攻撃側の言う通りである。しかし、このケースで特殊なのは、ポ
ゾはセカンドだけでなくファーストも踏み忘れているという点だ。例では、広島の二塁手・
木村が二塁ベースに触塁して審判にアピールしたが、これだとポゾは二塁に到達前に
アウトになったという解釈が為され、二塁走者の本塁進塁は認められてしまうのだ。
この場合、ポゾは一塁も踏み忘れているのだから、一塁手がボールを受け取り、ベー
スを踏んでから審判に「ポゾは一塁を踏んでいない」とアピールすれば、ポゾは一塁で
アウトとなり、二塁ランナーの駒田は三塁まで到達した時点でチェンジとなり、得点はな
しになるのである。
では、セカンドの木村が先に気づいて、二塁でアピール･プレイをしてしまってから、一
塁手が気づいたのでは手後れなのか、というと、実は違う。
ルールに「第三アウトがアピールによって成立した後でも、そのアウトより有利なアピ
ールアウトがあれば、アピールの置き換えができる」とある。だから、例のケースでは、
木村のアピールのあとでも良いから、一塁手が再アピールして、ポゾを一塁でアウトに
すれば、横浜の得点は無効になるのだ。