ワールドスタジアム2      評価= 定番の楽しさ


 ファミコン時代の国民的野球ゲーム「ファミリースタジアム」の直系ですね。
TVゲームのアクション系野球ゲームの操作性は、初代のファミスタで極められていた
と言ってよく、以降、これを越える「遊びやすさ」を持った野球ゲームは出ていない。

 打者は投手のタイミングに合わせてバットを振るだけ。この際に問題になるのは、
球速と横の変化だけなので、だれでも簡単にバッティングを楽しむことが出来る。
他、走塁や投球もユーザーフレンドリーに考えられていて、何も迷うことがない。

 唯一、難しいのが守備で、それもフライを捕るのが少々難儀か。画面には野手を
捉えていなければならないから、高く舞い上がった飛球を視点が追うことは不可能で、
ボールの行方はグラウンドに映り込む打球の影を頼りにする。これが慣れないと
なかなか難しくて、打球の落ちてくるスピードというかタイミングがうまくはかれないと、
バンザイしたり、ポテンにすることになってしまう。これはもう練習で慣れるしかない。

 フライに比べればゴロは簡単で、打球に追いつけば捕球できる。これは打球が画面に
捉えられるので、そこへ野手を移動させればいいだけだ。捕球したら一塁へ送球する
わけだが、普通に送球するだけだと山なりのボールになってしまう。速い送球をする
コツがあるのだが、これも練習で覚えよう。

 操作性は極めてしまっているだけに、次々と予定されるバージョンアップは難しい。
基本的には、データの載せ替え以外に目立ったものはないのだ。
 今回のワールドスタジアムでは、「戦国リーグ」というオプションが入っている。
これは、SLGの「信長の野望」シリーズのような、国盗ものSLGの要素を取り入れる
ことにより、新鮮さを狙ったものだろう。

 システムは、12球団のうち好きなチームを選んで、その本拠地から他国を攻める
わけだが、この際の合戦が野球の試合になる、というわけだ。さらに、他チームを
滅亡させると、そのチームからひとり欲しい選手を獲得することができるようになって
いる。他チームを滅ぼして、自軍のチーム強化をはかれるのである。但し、自軍が
滅ぼす前に、他チームが別のチームを滅ぼしてしまい、選手を獲得し損なうことがある
ので、それなりの戦略も必要になってくるのだ。

 さらに、全国統一を達成すると、その補強した自分のチームでペナントレースモード
を遊ぶことが出来るようにもなっている。

 戦国リーグの試みは面白くて、私もこれにはまった口であるが、逆に言えばそれくら
いしか注目すべき点がないのも確か。出来上がってしまっているゲームなので、下手
にシステムを変えて欲しくはないのだが、バージョンアップした新シリーズを買う必要
あまり見受けられない
 ただ、野球ファンなら、このシリーズを1本は持っていていいソフトではある。


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