緊急臨時会議   〜第二回ドラフト改革問題委員会〜



一平3/19に、プロ野球実行委員会があった。

理奈−だからなに?

一平−冷たいな(^^;)。ちゃんと反応してくれよ。その中でな、例のドラフト改革問題について、第二回
   目の会議がもたれたんだ。

理奈−へー。進展あったの?

一平−う〜〜〜〜ん……。あったと言えばあった、なかったと言えばなかった…。

理奈−あによ、はっきりしなさいよ。

一平−私も委員会にそう言いたいよ(^^;)。あんまり変わったことはなかったんだけど、ちょっとな。

理奈−それじゃ全然わかんない。こないだの試案だっけ?それがどこか変わったの?

一平−あ、試案というより私案なんだ。

理奈−言葉遊びやってる場合じゃないんでしょ。

一平−じゃなくてね、こないだの案を出したのは横浜の湊谷専務なんだよ。

理奈−あえ? 巨人の人じゃないの?

一平−そう思いがちだか違う。

理奈−なんで横浜の人なのよ? 横浜は自由競争賛成なわけ?

一平−私に怒るなよ(^^;)。そうじゃなくてな、プロ野球実行委員会の委員長が横浜の人なんだよ。

理奈−へー。横浜ってそんなにエライのかー。

一平−何を言っとる(^^;)。そうじゃなくて、実行委員会の委員長ってのは持ち回りなんだよ。去年は
   中日の伊藤社長がやってた。

理奈−持ち回りなんだー。町内会の班長さんじゃあるまいし。

一平−ヘンな例を出すな(^^;)。でな、今回、ドラフト問題をやるにあたって、委員長が私案を出す
   ことになってたんだよ。本音を言えば、横浜だって完全自由競争なんかやりたくはないだろう
   けど、なにせ天下の巨人さまと西武さまだ。まるっきり無視した案を出せようはずもない。
   そこで、こないだのヘンな折衷案を出してきたってわけだ。

理奈−でもあれじゃあ、他の球団は反対するだろうし、巨人だって断るんじゃないの?

一平−いや、それがそうでもなかった。今回、巨人は前回の横浜私案を持ち帰って協議し、新たな
   巨人私案というのを持ち出してきたんだ。

理奈−わかった。自由競争枠をもっと増やして、その他にドラフトも1位から指名できるとか、そう
   いうのでしょ。

一平−おまえが巨人の山室代表じゃなくてよかったよ(^^;)。そうじゃなくてな、巨人の持ってきた
   私案というのは、

   1.自由競争枠は2名とする。
   2.自由競争で2名を獲得した球団はドラフトの1位および2位の指名権を喪失する。
   3.自由競争で1名しか獲得しなかった場合は、ドラフト1位指名のみ喪失する。

理奈−……なにか変わった?

一平−しっかりしてくれよ、最初の横浜私案は自由競争で2名獲得した場合はドラフト1位指名権を
   喪失する、だったろ? それに対して巨人私案は自由競争で2人獲ったらドラフト1位と2位
   の指名権を喪失するんだよ。

理奈−あれぇ? じゃ前よりキビしくなってんじゃないの?

一平−そうだ。自由競争に対して前より規制がかかってる。

理奈−なんで? 巨人は自由競争したいんでしょ?

一平−もちろんだ。巨人は完全自由競争を目論んではいる。が、さりとて、他球団を完全に無視して
   横暴に自由競争ばかり主張するわけにもいかないとわかったんだろう。反対している
   他球団でも受け入れやすいような案を出してきたというわけさ。

理奈−へぇ。でも、反対している球団はどんな感じなの?

一平−これは新聞によるとだね、おおむね了承したらしいんだよ。まあ、前の横浜私案でも、頑強に反対
   する球団もあったらしいんだけど、それでも大勢としては賛成だったらしい。そこへ持ってきて
   今度の巨人私案だ。一応、懐柔策になってるだろ? 巨人としては、「ウチはここまで妥協した。
   今度はそっちが妥協する番だ」とでも言いたいんじゃないかな。

理奈−じゃあ、やっぱり……。

一平−うん。恐らくはこの巨人私案でいくことになるんじゃないかなあ。変更が加えられるにしても
   若干だと思うよ。あとは、これを次回の実行委員会で12球団全会一致で了承する方向へ持って
   行って、細かいことを詰めるくらいだと思うよ。

理奈−細かいことって?

一平−まあ、高校生はどうするか、とか、そういうことだな。

理奈−じゃ、ほとんど決まりだね。

一平−まったく困ったもんだよ。こんな不自然な形のドラフトが長続きするわけがない。5年もしない内に
   巨人の目論み通り完全自由競争化されるだろうね。


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