本当にあった怖い話


     さて、当サイトへ訪れてくださるお客さんはおおよそ見当はついているでしょうが、実は
    私はいわゆる超常現象の類は一切信じていない。幽霊だの予言だのUMAだの、
    あるいは空飛ぶ円盤だの、そういうもののことである。超能力ってやつも、まず99%は
    ガセがインチキだろうと思っている。他に、私は趣味で西洋占星術をやっていた(先生に
    ついて勉強していた)。その関係もあり、占いもまるで信じていない。

     これは私の信条にもよるだろう。私は、人間は(というか生き物は)死んだらおしまい、
    という観念の持ち主だ。だから死後の世界だの霊魂だのは信じようがないのだ。
     だから、私に対して宗教攻撃(勧誘とか霊感商法とか)は無意味である。

     他人に言うと呆れられるが、私は自分の墓などはいらない。理由は簡単で、必要性を
    認めないからである。死んでしまったら、遺族が墓を作ったかどうかなんてわからないし、
    墓参りするのかだって不明だ。墓など建てるカネがあったら、生き残った人たちで有効に
    使ってもらいたい。これは葬儀にも同じことが言える。もし遺言を残すとしたら、葬儀は
    しないでくれ、というと思う。まあ、遺族がどうしてもしたいというのであれば別にかまわな
    い。つまり、その程度の問題だと思っているのだ。

     今年は父親の13回忌だったが、死んだときに墓を作った。これは母親たっての願い
    だったからだ。つまり生者の願いだから聞いたのである。本音は、こんなものに7桁単位
    のカネをかけるなど馬鹿馬鹿しい極みだったが、そこは母への親孝行といったところ。
    キャッシュ一括で払ったため、新車を買うのが3年先になった(って、これはどうでもいい
    のだが(^^;))。

     この父親が、裏でいろいろやっていて家族に内緒で借金を抱え、挙げ句、自分の生命
    保険まで解約してカネにしていたため、遺族はえらく苦労をした。その文句のひとつも
    言ってやろうと思っているのだが、一向に化けて出る気配はない(^^;)。

     よく聞かれるのが、「おまえは幽霊が怖くないのか」ということ。結論を言ってしまえば
    怖くないと思う。むしろ興味が先に立って、話をしようとするんじゃなかろうか。
     私とて、夜は怖い。たとえば、山寺に泊まることになって、深夜にトイレで目が覚めたら
    厠へ行くのは怖いだろう。しかし、これは幽霊が怖いからではないのだ。闇が怖いので
    ある。
     人間に限ったことではないが、およそ夜行性でない限り、生き物一般は闇を恐れるもの
    なのだ。理由は簡単で、主たる感覚である視覚が一気に利かなくなるからである。
    さらに、ここに聞いたことのない音が聞こえれば恐怖は倍増する。しかしそれとて、昼間
    聞けばどうってことはないはずなのだ。つまり、幽霊話はその人間の心理を利用して、
    必要以上に怖がらせているだけだ。怪談を暑い盛りの真っ昼間、大人数で聞いてもさほど
    怖くはないだろう。幽霊の世界を夜に指定した最初の人は、かなり頭が切れる人だ。

     そういう筆者であるにも関わらず、どういうわけか、巷で言う幽霊らしきものをよく見て
    しまう。見ても信じないのか、と突っ込まれることがあるが、もちろん信じない。錯覚という
    こともあるし見間違えということもある。第三者の手で科学的に立証されない限りは信じ
    ないだろう。
     まだ少しお盆には早いが、その体験談をお聞きいただこう。

     その1〜有象無象