Rendezvous
種別 音声 アニメ メーカー・ブランド 発売日
ADV なし なし Melody 2000.2?

【いっせいの評価】

シナリオ システム 音楽 CGレベル エロ度
8 8 9 9 8
ハマり度 期待度 オシャレ度 オトナ度 特別加点
8 8 9 5 8
総合点 俺のキャラ
80 秋吉桂

【コメント】
 全くのノーマークだったこのゲームに手を伸ばしたのは、ひとえにこの人のベタ褒めがあったから。って、つまらなくても責めるつもりはなかったんですけどね。この人の評価は俺的には定評があって、メジャー志向の若人ならともかく俺みたいな周辺偏愛型にも受け入れられるキワゲを評価していたりするので、その彼がここまで評価するんならとりあえずやっても損はせんだろう、という他力本願的理由による購入でありました。
 さて。肝心の評価といえば、「なるほどもりだくさんやねえ」、ってとこでしょうか。
 ストーリイは18+1(おまけ)、シリアスもコメディもスラップスティックもあって、結構楽しみました。劇中劇というか、キャラの容姿と名前だけ決めておいて、後はストーリイによって善玉悪玉主役脇役を演じ分けさせる、という趣向は、ことエロゲーに関して言えば初体験だったもんで、新鮮でしたよ。
 でもさ。シナリオカウントダウン向けのシナリオでは、残念ながらないんです。
 言ってみればこれ、究極のワンアイデアストーリイ集、エロゲーバージョン、ってヤツだよね。こういう舞台にこういう女の子がいて、「@奥の女の子」「A手前の女の子」どっちとヤリたい?っていう。ま、そこまで単純ではないんだけど、ほらこんな話も作れるよ、こんなのはどう?って感じで、創作教室のブレインストーミングを見せてもらってるような気分。それでも、もう少し1話1話が長ければ、というかもう少しそれぞれの話を作りこんでおけば、それはそれで素晴らしい出来になったんじゃないかと思うんですが、・・・いかんせんそれぞれの話が、あまりにもストレートで、そこが俺には悲しくてたまりませんでした。
 ワンアイデアストーリイ、という表現をあえて使ったのは、これはショートショートでもないから。偉大なる星新一の名を持ち出すまでもなく、ショートショートってのは「ワンアイデア+意外なオチ」によって作られたストーリイ。でもこのゲームで楽しめるのは、どんでん返しのない、あまりにも素直で優しい(だからこそリアルでもあるのだけれど)、しかも必ずハッピイエンドの、ワンアイデアストーリイ。そうなると、マトモなヤツよりも、むしろ「#13 old fashoned」のような、ハチャメチャなヤツのが楽しめます。あくまでも俺は、ということだけどね。
 どうやら俺、山方さんよりさらに、ひねくれてるみたい。そんな訳ないんだけどなあ。
 原画師には最近恵まれてます。流行りの絵柄っぽくない、要するに目がデカくない原画って、久々。いいっす。特に柊ゆかりの絵は最高。ちゃんとエロいし。
 システムはまあ、ごく普通。でも最近やったのがロクでもない、選択肢でセーブできないシロモノだったせいもあって、久し振りにまっとうなシステムで遊ばせてもらった、という不思議な感想を持ちました。
 音楽は及第点以上。狙った雰囲気は充分に出せてます。ま、その分、オリジナリティはなくて、だからこのゲームの中でだけ楽しむ程度のものですけど。でもBGMって、それでいいんだよねえ、本来は。
 うん。自分のレビュー読み返すと、結構いいゲームじゃない。(2000.4.16)