【コメント】
どうしてもっと早くやらなかったんだろう。いつまーでも「ＤＥＥＰ」やら何やらにかかづらわってる時間があったんなら、さっさとインストールして、さっさと始めればよかったわこれ。正直に言っちゃうと、ＰＥＲＯさんの「エロゲカウントダウン」であそこまで絶賛されてなきゃ、手にも取らなかったはずなんだこのゲーム。ここのメーカーさんのはやったことなくてそれもコワさの原因だったし、何しろ俺は戦闘ＡＤＶってのがキライなもんで。
でも今後はやります。難易度もそれほど高くないし、何より、戦闘を繰り返すことがそれほどストレスに感じなかったので。戦闘のたびにＨシーンを盛り込む、ってのは、エロゲメーカーとしては何より必要な姿勢ですよね。これのおかげで、逆に戦闘を待ち望むようになりましたわ。システムも、ただのジャンケンではなくそれなりに戦略を必要とする、つまり考える要素をいくつかは包含したものだったから、飽きが来なかった。戦闘シーンのたびに盛り込まれてるアニメも、プラス要素のひとつでしたね。
欲を言えば、という部分はいくつもありました。登場人物の感情が結構なおざりにされまくるシナリオとか、いまどきフルスクリーン以外に選択肢のない画面構成とか、まるで脇道のない一本道ストーリイとか。ただそれは、このゲームがちょっと前のものであるという事実の前に、それほど大きな意味を持たなくなります。先週発売された新作だったら困りものだけど、旧作である以上、次回作である程度改善されることを期待する、程度のスタンスで見られるようになりました。何より、それ以外の部分が素晴らしい出来だったし。
あーもう、ごちゃごちゃ細かい話すんの、終わり！ いーのよこれ、そんなつまんないこと言わなくても！ 一本道だろうが何だろうが、おもしろいもんはおもしろいんだから。一本道でよかったよ、終わるまでとにかくメシも上の空で食ってたし、次の日早いのに結局午前３時くらいまでずっとハマりまくってたし。あれが１プレイ１５時間とかあったら、俺死んでるよ。ホント、素晴らしいバランス感覚。エロの入るタイミング、ギャグセンス、どれをとっても最高！ ザッツ・エロゲ！ 主役がやたらと暗いのには参ったけど、だからこそ光ったんだよザドゥのキャラが。ザドゥ最高。彼の登場シーンになると、次はどんなボケかましてくれるんだろなんて思いっきり期待しちゃいました。で、ほとんどの場合、その期待は裏切られなかった。このザドゥを見るためだけにでも、このゲーム、「買い」です。
そうそう、つい最近、このゲームの音声入力版が出たんですよ。俺はこのゲームを、それの発売後に買ったんだけど、さすがに音声入力を楽しめる環境にはいないんで、諦めて通常版を中古で買いました。「きょぉーしょぉーけんっっ！」とか叫べるのも、おもしろいんだろうなあ。環境さえ許せば、そっちもやってみたかった。そういえば関係ないけど、「せ・ん・せ・い」（ディーオー）の音声入力版も出てたなあ。何を音声入力するんだろ。
ちっと外れた話になりますが、もしよろしかったらお付き合いください。
以前このレビューで酷評してしまったゲームに、「ＬＯＶＥ ＦＯＲＥＶＥＲ」（以下ＬＦ）ってのがありました。いろいろ異論もあろうとは思いますが、俺としてはこのゲーム、この「クレイジーナックルＩＩ」（以下ＣＫＩＩ）をさらに昇華させようとしたものなんじゃないか、と考えました。ストーリイには全く関連性がないんですが、シリアスなストーリイにやたらとギャグを盛り込もうとしている部分や戦闘シーンを要所に置いている部分に、それっぽさを感じます。違うのは、ＣＫＩＩが完全な一本道ストーリイであるのに対して、ＬＦはＡＤＶ要素をきっちり作って、マルチエンディングにしているという点。それと何より、あの（特に俺的には）悪評高き超長尺オープニングにおいて、それ自身を「死にゲー」と定義してしまっている点。失われた自分自身の記憶に鍵がある、というところまで似てる。気のせいかもしれないけど。
じゃあ何でＬＦはあそこまで酷評しておいてＣＫＩＩの評価がこんなに高いのかと言いますと、これはひとえにザドゥさんのおかげといいますか、えー、キャラの立ち具合とギャグセンスのレベルの差、ですかねえ。ＬＦのギャグは寒かったもん。俺はこのＣＫＩＩをプレイしている間、特に前半のザドゥ節全開部分のプレイ中は、もうげらげら声出して笑いながら遊んでたもん。こんなん、あの「ＭＡＩＤ ｉＮ ＨＥＡＶＥＮ」以来だよ。
ま、続編（ＣＫＩＩＩ？）には、マルチエンディングも期待したいなあ。作る気があるのかは知らんけど。（99.9.21）