総 括

 先日、朝日新聞夕刊の「電脳時評」(だったかな、とにかく紙面の6分の1くらいの囲み記事)に、「ギャルゲーというジャンル」なるタイトルの一文が載りました。それだけでもびっくりするんだけど、そこで題材にされていたのが「To Heart」だったというのがまた驚きでした。で、もうひとつの、本当の驚きってのが、ギャルゲー(俺がこのサイトでエロゲーと呼んでいる18禁のものも含む)の存在を否定していなかった、という点。もちろん積極的に肯定している訳でもなかったんだけどね。ま、天下の朝日新聞ともあろうものが「こんなのもアリでしょう」くらいのトーンで「To Heart」を紹介してしまった、という事実は、エロゲーを愛する者としては好意的に受け止めるべきでしょう。
 でも、……PC版のことだったかなあホントに。なんかちょっと。記憶が怪しくなってきちゃった。でもあんだけ驚いたんだから、多分PC版の(18禁版の)紹介だったんじゃないかなあ。

 週刊ファミ通週刊アスキーあたりの、いわゆる一般向けの軽めの雑誌で、時々ではあるけれど、エロゲーがネタとして振られるようになってきました。せいぜい10万人しか購買層がない、という論評はよく耳にするんだけど、実際のところ、これが真実かどうかは疑わしいものです。F&Cやリーフがエロゲーの世界でやたらと幅を利かせ始めたのも、それぞれの主力ゲームを一般向けに編集しなおしてコンシューマで発売し始めたのも、この10万人の枠の外にいた、境界線の購買層(ちょっとアニメが好き、ちょっとコミックが好き、でゲームが好き、程度の人々ね)を新たな市場として開拓しようとしているからに他なりません。こんなこたあいまさら言うまでもないんだけど。どうやらPS版「To Heart」は10万本を突破したらしいから、エロゲー購買層はひとり残らずこのPS版を買ったんだなあ、と。違うか。でも。だって。
 俺的にはキライなエロゲーの「With You」も、コンシューマで再発されて、売れたみたい。ソフマップでもかなり大々的にキャンペーン張ってたから、元エロゲーとは知らないで買った人もいるんじゃないかなあ。新キャラ登場がどうとか、主題歌(PC版とおんなじで歌い手だけ変えたヤツ)がカウントダウンTVで60位くらいにランクインしてたとか、エロゲーの一般化はどうやら世迷言ではなく真実らしい、という論調を支える状況が整いつつあるようです。
 でも、エロゲーは18禁ゲームとは違う土俵で存在して欲しい、とも思うんだよね。
 エロゲー、つーカテゴリーとは別に「18禁ゲーム」ってカテゴリーをこしらえれば、最近の流行りのエロゲーはほとんどこっちに分類されるんじゃない? そういうシーンも出てきちゃうんで、内容はホントにお子様向けなんだけど、ギリギリのところで一般向けには発売できない、つーゲーム。今まで言ってたこととも少しずれてきちゃうんだけど、PC版「To Heart」ってのも、エロゲーでなければならないシナリオではあっても、それを目的とはしていない、という部分で、どっちかっつーと「部分的にはエロゲー」くらいのスタンスかな。エロエロエロエロエロ一色、それが手段であり目的であるゲーム、とにかくやるためのゲームなんだから「萌え」も「切ない」も一切不要、という割り切りのもとで作られたエロゲーって、最近少ないよねえ。それだけでも悲しいけど、それがなくなったらもっと悲しい。
 こういう移植で道をつけて、もっとエロゲー購買層を増やそうって魂胆かな? だとしたら、リーフ様様なんだけど。購買層が増えれば、バグだらけのゲームが淘汰されてくれるだろうし。PSでバグのあるゲームなんて、そうそう見ないもんねえ。
 F&Cに関しては、そんなこたあないよね。「Natural」以来、エロゲーを作ってないもんね、あそこは。
 18禁専用のコンシューマ作るって咆えてるディーオーとか、なんかここんとこ、「コンシューマ移植」「エロゲーとギャルゲーの境界」あたりがちょっとアツい話題ですね。
 うーん。なんか、総括にならないや。ごめんなさい。
 少なくとも俺的には、今回の「To Heart」移植に関しては、肯定します。
 こんなんで勘弁してください。(99.9.4)