
第19位
MAID iN HEAVEN
PIL
メイドマニアの俺のところに、メイドになった幼なじみが突然訪ねてきた。
メイドは主人に仕えるもの、とにかく俺の言うとおりにすれ!
って、まあストーリイらしいストーリイはこれしかないね。
あくまでもゲームシナリオとしてのランキングな訳ですから、ストーリイのないことを低得点の理由にするつもりは毛頭ありません。っていうかこのゲームについては、「魂のゲームレビュー」の方ではシナリオに満点をつけてしまってるんで、そうなるとこんな位置に甘んじさせておくのはちと申し訳ないような気もするんだよね。まあ「虜」に代表されるSM調教SLGの新しい形を作ったということで、一応こういう形でのランクインと相成りました。
新しい部分、というのは、何しろ脳みそを使っちゃいけない、脳みそを使うことは罪悪だ、とシナリオの行間でライターが叫び続けているところですね。このシナリオ、ひいてはこのゲームの魅力ってのは、結局そこに尽きるような気がします。まあ言ってみればその部分は、プロデューサーやらライターやらが計算して作ってる訳で、そういうイミでは他のバカゲーメーカー(あんまり具体名は出しちゃいけないんだろうけどSCOOPとかブルーゲイルとか、かな。俺がやったことのないメーカーなら、この10倍くらいあるらしい)の「これでも大マジで作ってんですよお、そんなに笑わなくったっていいじゃないスかあ」てえのとはクラスが違います。
ただの調教SLGと一線を隔してるのはどうやら、CGの多さらしいですね。これはつまり、シチュエイションの圧倒的な量をイミしてるんでしょう。CG集めを趣味にするエロゲーマーには堪えられないんでしょうね。そんなこたあどうでもいいんだ。注目すべきは、屋内および野外での羞恥プレイを結構たくさん組み込んでること。俺的にはこれだけで好感度プラス10ポイントってとこです。ちょっと前に出た別冊宝島の「エロ本」本で、最近の読者の嗜好は細分化してるから出版されるエロ本もエロ雑誌もやたらとコアな指向を持たざるを得ない、みたいな言い方をしてたんだけど、まだまだエロゲーはその域に達してないんだなあと思います。営業的に無理の多いゲーム、とある方の言葉を借りると「製作スタッフの男前度」が高いゲーム、は、ゲーム製作の難しさという大きな要素(そらそうだ、雑誌みたいに作れるんならもう少しは安くなるんだろうし)も手伝って、まだまだ主流に食い込めないんだなあ、という実感に駆られる訳です。
特に、こういうゲームをプレイしたときとか、あんたはマニアックや!などと友人に指摘されたときには、この実感がどーんとでかくなりますね。してみるとこのゲームは、臨場感を増してくれる、というイミでは、京都に於ける八橋とか、浜松に於けるうなぎパイとか、そういったもののようなパワーを持っているんだなあ(立松和平調で)。
なおこの文章は、1999.6.8、それまで「SPOTLIGHT」にUPされていたものをそのまま転載しました。