ADHDと薬物依存
「トップページ」「ピクノジェノール」
すでにADHDと薬物依存、乱用の合併についてはいくつかの学術的文献が発表されています。
1)ある時点で社会的能力に欠陥のあるADHD例を4年間にわたって追跡した結果、社会的能力に問題のない ADHDやADHDではない少年と比較して4年後に薬物依存と高い相関を示した。
2)ADHDの小児患者の経過観察をした結果、また逆に成人のADHD患者の生活史を遡って調査した結果、い ずれの場合も薬物依存の高い発生頻度が認められている。
3)児童期に発症した成人のADHD患者の調査で、青年期発症の薬物依存・乱用と関連することが認められた 。
もっとも興味深いのは、Hormer BRとScheibe KEが1997年に発表した次の論文です。
「薬物乱用の治療施設を受診した青年期患者を対象にして調査を行ったところ、約50パーセントがADHD の診断基準に合致したということである。これらADHDの患者はかなり若年で薬物乱用を開始し、程度も重 度であった。さらにそれらの患者は薬物使用前の
自己イメージが悪く、薬物の乱用によってそれが改善する というものである。」
これこそが薬物依存の原点であり、薬物を使用することに何かしら意義を見つけているのです。
つまり、麻薬によって痛みからの解放を求め、有機溶剤によって意識を混濁させることにより
現実からの逃避をはかり、覚醒剤により高い覚醒度や能率の向上を期待することは、ある意味では本来の 目的を達したものの、いつの間にかいわゆる依存へと入り込んでゆくわけです。
ここでは詳細に述べることは差し控えますが、ADHDに対するリタリンの作用も同じことだと思います。
リタリンの持続時間は短いので、朝に服用した場合、夕方には効果がなくなります。それどころか、
異様な「倦怠感」「脱力感」に襲われます。10歳未満の場合には余り意識されませんが、小学生の高学年に なるとその「倦怠感」「脱力感」がリタリンの退薬現象であることが
理解できます。その時に、「もっと薬が 欲 しい」と思うか「こんな薬ならもういらない」と思うかがこれからの分かれ道になるのだろうと思います。
リタリンに依存的になることはそんなに問題ではないでしょう。全く個人的な問題ですむ範囲の副作用しかな いからです。
しかし、リタリンだけでとどめられるかどうかは個人の資質によるところです。薬物に限らずアルコールでも、 心も体もより強い効果を求めるようになるものです。
リタリンの範囲を踏み外せば「覚醒剤」への道が待って いるだけです。
結論
「 私はリタリンの処方をためらいます。」
お奨めのサイト
群馬県にある赤城高原ホスピタルが開設しているホームページに「薬物乱用 依存症 100人の証言」
というページがあり、2部「医療」のコーナーにリタリン依存症の体験談も何例か掲載されています。