『詩乃先生の誘惑授業』







之(これ)を知る者は之を好む者に如(し)かず、之を好む者は之を楽しむ者に如かず。

のっけからすみません。論語なんですけど。

意味はこういう事ですね。

どうせやるなら楽しもう。

さて。
本日もまた、読むだけで勉強になるエロゲのレビューが始まりました。

舞台は学校です。

そして主役は教師です。

いや、これでは正確ではありませんね。

主役は女教師です。

そうです。女教師です。

おんなきょうしと読んでください。

お姉属性の皆様、お待たせいたしました。
まさしく帝都が生んだ東洋初のスーパーロボット「学天則(がくてんそく)」に匹敵する破壊力を有する言葉です。

おんなきょうし。

桃李(とうり)言わざれども下(した)自ずから蹊(けい)を成す。
桃やスモモは語らずとも、その美しさに惹かれて多くの人が集まるのです。




まずは内容なんですが、これ、パッケージの説明を転載するのが一番ですね。
こういうお話です。

「わたくしこと櫻井詩乃(さくらいしの)は、この白雲学園に今年赴任したばかりの新米科学教師。」
(中略)
「はっきり言わせていただきますと、わたくし、欲求不満なのです!」

…人生意気に感ず、功名誰かまた論ぜん。

人生とは意気に感じて事を成すためもので、損得ではないのです。
唐詩選より。

「セックスが好き。」

人生意気に感ず!

「熱く潤ったヴァ○ナに、男性の熱いペ○スが突き刺さる感覚が好き。」

意気に感ず!!

「でも、女性の身体─柔らかい乳房や濡れたアソコ─も大好き。」

意気に感ず!!!

「大人数でするのも、野外や奇抜な場所でしてしまうのも、特別な服を着てみたりしても、どんなセックスでも好き。」

意気に感ず!!!!

はぁ、はぁ、はぁ…。
今日のとこは、これくらいで勘弁してやる。

日本の教育はどうなってしまうのでしょう。
子供達の明日を懸念せずにはいられません。

てか、文部省もこんな奴をよく教師にしたもんですな。

このゲーム、要するに主人公の詩乃先生になって、道行く人を端から捕まえてヤリまくるだけのお話です。

食虫植物みたいです。

ストーリーも何もあったもんじゃありません。ただひたすらに探し、見つけ、そして食うという方向に特化した、まるでガン細胞のようなゲームです。

悟りとは、平気で死ぬことではなく、平気で生きていくことだ。
正岡子規の言葉です。

様式を一切廃した、機能一点張りのバカゲーであると言えましょう。

なお、このゲームには、眼鏡着脱機能というシステムがありまして。
説明文を記載しましょう。

「全てのイベントシーンで、眼鏡のあり・なしが選べます。
 さらに、眼鏡はフレーム有り・フレーム無しの2種類から選ぶ事ができます。
 眼鏡っ娘好きはもちろん、眼鏡っ娘がお好みでない方にも対応したシステムです。」

そんな奴は最初っから買わねーだろ。

行くに径(こみち)に由(よ)らず。
目先の利益を追うテクニックはいつか行き詰まるという論語です。

まあ、何と申しますか。
とりあえずはキャラ絵も美しく、パッケージもDVDサイズなので、親御さんの目から隠すには優れたゲームですね。

ほぼ全編に渡って何かの悪い病気に感染したかのようにえっちシーンが出てくるので、そういう意味ではお買い得な作品です。

感動や泣きを求める方、ゲーム性を求める方は、間違っても手に取ってはいけません。

天の将(まさ)に大任を是(こ)の人に降(くだ)さんとするや。
天が大きな任務を与えようとしているのです。現状を嘆かずに乗り越えてみましょう。

いや、いいんです。
おんなきょうしがヤリまくれば、きっと宇宙も続きます。

私、正直に白状します。
すっげえ好きです。これ。

どうか何も考えず、詩乃先生の馬鹿っぷりを堪能してください。

ゲマトリアでも計算できない世界が広がります。






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