■納豆嫌い?■


〜文章における栄養学〜

2008.10.29




 今回、急に記事を書きたくなったので逝っちゃいます。
 拍手ボタンに対するレスなんですけど、書いてるうちにサナダ先生みたいに長くなっちゃったから独立させました。
 例によって、半ば確信犯的に途中から蛇行を始める記事になります。
 無理やり腕力だけで書いてるからこうなるんですね。

 ではその拍手をご紹介する前に、経緯を書いておきましょうか。
 募集した拍手ネタは【あなたの好きな映画】でしたが、その前に私が書いた川上稔さんについての文章に対応されたみたいです。
 私、日記にこんな事書いてたんですね。



 (10月15日の日記)
 ほんと正直ごめんなさい。この人だけは駄目でした。
 何回挑戦しても必ず途中でイラッと来て、ついに完読できませんでした。
 こればっかりは感性なので何ともなりません。長さに関しては苦にならんのですが…。
 一体、何が原因なのでしょう?

 実は豪腕、その原因については見当が付いてます。
 そしてこの人の作品が売れる理由も分かるんです。
 たぶん皆さんもお気付きの通りでして、だからこそ買う方は買う(あるいは読まない、読めない)のだと思います。

 (10月24日の日記)
 んで、川上さんはですね。
 やっぱり小説の面白さって設定だけじゃ駄目って事でしょうか。
 特殊な文体は個性ですけど、決して免罪符ではないのですよ。
 例えば素晴らしいストーリーの小説がナゼカゼンブカタカナデカイテアルみたいな感覚だったのです。
 あくまで個人的な意見ですけど、分かります?



 これ書くのけっこう勇気入りましたけど、嘘ついても仕方ないのでそのまま載せてあります。
 その辺は『ガン×ソード』と一緒です。
 ダイヤの輝きさえウンコにしてしまう当サイトですが、そういう事に関してだけは正直に書きたいと思っております。

 んで、拍手の書き込みがこれ。



 0:10 はっはっは、私と友達になりたいなら、取り合えず川上稔は全巻読破してください。
 さもないと魂が通じ合えん。
 ……ごめんなさい、ウソです(^^;)

 0:11 川上稔は読み手の好みで評価が割れるってのは、ファンの間でも共通見解ですからねぇ。
 カタカナデカイテアルってのは、確かに云いえて妙。
 まあ、特殊な文体が免罪符でないって意見は、例えばメタルのバンドに「普通に歌えよ」って言うのと同じで、根本的な部分でなんか間違ってね?という気はしますが(^^;)

 0:11 とはいえ、個人の好みだから受け入れられないものがある、って感覚は分かります。
 私もそういうところが少なからずありまして、例えばスプラッタな映画とかはまるっきりダメです。
 どのくらいダメかというと、その昔『エイリアン』という映画がありましたが、アレの予告のテレビCMでその晩寝れなかったくらいダメです(^^;)
 そういうわけで、嫌いな映画はスプラッタ全般。
 よし、うまいことお題につながったな、と思ったら全然かすってないし(^^;)




 はい、お題に対して逆噴射。こういうのも面白いですね。
 うちは『うんこ映画レビューサイト』のパイオニアですが、他に誰もやってないだけでパイオニアと呼ぶのは間違ってますね。
 本家パイオニアと同じくらいに宇宙の彼方ですね。
 それはどーでもいいんですけど。

 まったく本人に確認を取っていないのでアレですが、私の友達のあ〜るさんからの書き込みです。
 違ってたらどうしよう。
 自分が書き込んだという方がおられましたら、お礼にお尻を貸してもいいですからコッソリ教えてください。

 ではここで、重要な点をピックアップしてみましょう。



 >特殊な文体が免罪符でないって意見は、例えばメタルのバンドに「普通に歌えよ」って言うのと同じで




全然違います。





 ここから豪腕節が全開なので、苦手な方は朝目新聞とかに飛んで愉快な日々を過ごしましょう。
 苦手な方なんて最初から来ないような気もしますけども。

 では、いつものように例え話にしてみます。
 嫌いな食べ物があるとしましょう。
 別に何でもいいんですけど、ここでは分かりやすく「納豆」にしてみます。

 死ぬほど納豆が嫌い。納豆だけは食えない。あれは食い物じゃない。
 そういう人が少なからず存在します。
 その人に対して、「あれは栄養があるから食べなくちゃ駄目だ」と嫌がってるのに無理やり薦める人もまた存在します。

 この場合。




「栄養がある」というのは
免罪符になりません。







どれだけ栄養が高かろうと
食えないものは食えません。





 誰も納豆に対して「お豆腐になれ」とは書いてないでしょ?(メタルに対し普通に歌え、というのはこういう事ではないかと思います)
 すなわち。
 「栄養があるのは良い事だが、それだけでは好き嫌いを無くす事にはならない」
 そういう意味のお話だったのです。

 ちなみに、嫌いな食べ物や苦手な食べ物が一切無いのは理想的ですね。
 私もそう思い、頑張って好き嫌いを無くしました。
 今ではあれほど苦手だった辛〜い物でも食べられます。
 それなりに厳しい努力をしましたが、この年になってようやく何でも食べられるようになりました。
 だって、ねぇ。
 もし子供ができた時に、「好き嫌いせず何でも食べなさい」と言えなくなるのが怖いですから。

 だけどまあ、他人が嫌いなものを無理に薦めたりはしないようにしたいとも思います。
 経験あるでしょ?
 「なんでこれが食えないの? 美味しいのに〜」とか言われてイラッとした事。
 そういう事をすぐ言う奴はお里が知れます。
 自分にとって美味しくても、他人にとって美味しいとは限らないのです。




まあ姉も百合もメイドさんも
最高ですけどね。





 こんばんは。

 そろそろ脳外科に行った方がいい豪腕はりーです。



 正直私もね。
 食べ物に関しては好き嫌いを克服しましたが、文章に関してはまだそこまで達していなかったという事なんですね。
 偉そうな事は言えませんね。
 だから、こういう事でしょう。




川上稔が悪いんじゃない。






てか誰も悪くない。






強いて言えば、食わず嫌いが悪いのかも。





 川上さんの本ですが、なんか相当売れてるらしいですからね。
 やっぱ売れてるのは正義ですよ。
 あの独特な文体が、かなりの人数に認知されているという証左です。

 そして世の中には、納豆以外にも食べ物が溢れています。
 この国に生まれてよかったですね。
 まず本があり、そして検閲がほとんど無いんですよ。
 好きなものを好きなだけ食って良いのです。
 もちろん栄養が偏ると病気になったり、脂っこいもの食いすぎてデブになったりする危険性はあります。
 ちょっと周囲を見回してみてください。
 けっこうデブって多いでしょ?
 そういう事なんです。何事もバランスです。

 そして開き直りも否定しません。
 デブならデブで良いんです。
 ただし、不摂生な上に性格まで悪いデブではいけません。
 そうではなく。




愛されるデブを目指しましょう。





 世の中には例えばライトノベル、それも特定の作家ばっかり食い続けている方だって多いです。
 別にいいじゃないですか。
 でぶやの石ちゃんが好かれているのは、自分のキャラクターを認めた上で他者を否定しない所が大きいと思います。
 分かります?




たとえ納豆が嫌いでも
批判はしない心意気。





 「あの味が分からない奴は馬鹿」と言う方が馬鹿ですので、馬鹿の相手はしないようにしましょう。
 今回は食べ物を例に出してみましたが、これはもちろん音楽や映画などにも置き換え可能です。
 よってそういう馬鹿な事を言われたら、他のジャンルで置き換えて反撃してみてください。
 「川上稔がつまらない? 馬鹿じゃね?」
 あなたが目くそで相手が鼻くそになった瞬間です。

 そう、真理はこれです。
 納豆食べなくても別に死にはしません。
 別のもので栄養を補えば良いでしょう。
 ただし、食わず嫌いはいけません。
 ひとまず口にして、どうしても合わなかったら仕方ありませんけどね。

 そして、苦手なものは努力次第で食べられるようになります。
 無理して食べる必要もありませんけど、食べられるに越した事は無いわけです。
 ご参考までに。
 私もまた頑張ってみようかと。



 んで。
 例えばアスリートたちはその運動量に比例し、相当量の食事を取っています。
 されどデブは珍しい存在です。デブだとマラソンで勝てませんし。
 彼らは運動という形でカロリーを放出しているのです。
 だから我々も見習ってみましょう。




心のヒンズースクワットを。





 素晴らしい作品は、我々の感情をじっとさせてはくれないはずです。
 「涙は心の汗」という言葉もあります。
 汗をかけば痩せるのは全人類の常識です。
 良い文章は食って痩せられる完全食なのです。

 そういう意味で、惰性でボ〜ッと読んでると心に贅肉が付きやすくなるんです。
 だから感動、興奮、批判、何でも良いです。
 読んで何かを得る事。それがあらゆる文章に含まれている「栄養」だと思います。



 その論で行くと、うちのサイトの文章なんか油センベイみたいなもんです。
 味の濃さと油の多さには自信があります。
 最後は結局「うんこ」ですしね。

 最後くらいは綺麗に落としたかったですね。
 なんかボットン落ちた感じですね。
 ぜんぜん栄養学でも何でも無かった事を深くお詫び申し上げます。







豪腕はりーに一言どうぞ。



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