今日はひとつ、究極のお話をしてみましょう。 いや、たかがゲームなんですけどね。 「このゲームは究極だ」と言われる条件は、何でしょうか? 例えば、究極にバカゲー。 『黒子のセイント☆クリスマス』とか。 あるいは、究極に泣ける。 『I'm 〜心の向こう側に』とか。 また、究極に怖い。 『ひぐらしのなく頃に』とか。 そして、究極に1000万円。 『パレット』だっての。 うちのサイトが今までご紹介してきたフリーゲームは、いずれ劣らぬ究極を内在したものばかりでした。 幸いな事に、究極のクソゲーだけは未だ取り上げていませんけれども。 いや、いっぱいありますが。 本日ご紹介する『マヨヒガ』は、そんな究極のゲームたちとは、少々趣を違えているのです。 こう書くとすぐに「面白くないのか?」なんて疑いを持たれるかも知れませんが、ご安心ください。 こいつはヤリ手です。 言うなれば、記録ではなく記憶に残るゲームと呼べましょう。 言うなれば、若花田と呼べましょう。 まずはストーリーから始めましょう。 お母さんと出かけたお祭り。 気づくとお母さんは隣にはいなかった…。 そこに現れたおばあさんに「もうお母さんはいないよ」と言われる。 おばあさんに言われるまま。 着いて行った場所は。 恐ろしい屋敷だった…。 ひいいぃぃっっ!! …いや、のっけから引き込まれます。 民話調の設定、心をくすぐる音楽と共に、最序盤で無理やり一室に閉じ込められた状態から始まります。 あなたは主人公の少女となって、この家からなんとか生きて帰らねばなりません。 ここは…。 ここは、どこ? お母さん! お母さんはどこ!? お母さーん!! いやあぁぁっ!! ………………………。 どこが民話調だという突っ込みはスミマセン。 いや、マジに「来る」んですよ。 この雰囲気がお灸みたいに気持ちいいんです。 このゲーム、要するに魑魅魍魎が跳梁跋扈する屋敷より、命からがら逃げ出すゲームなんです。 わかります? チミモーリョーがチョーリョーバッコですよ。 水木しげる調のお化けがいっぱい出てきます。 視覚的な怖さではなくて、なんか背中に氷水をピチョピチョ垂らされるみたいな閉鎖的な怖さがあるんです。 そして特筆すべきは。 ものすごい簡単に死にます。 何しろ主人公は小さな女の子なんで、もう何かする度に秒で食われます。 この緊張感。 ここを出たいのに進むのが怖い。 2〜3度死ぬ頃には、ありとあらゆる仕掛けが即死に結びつきそうで手を触れるのも怖くなるんです。 何か廊下に落ちている。 怪しい。 すごく怪しい。 でも手に取ると…。 いかレスラーッ!! ※今回、究極に伝わっていない事をお詫びします。 ちなみにこの作品、「謎解き」の要素が究極に備わっていまして。 ちょっと頭を働かせないと、最初の部屋から出る事すらままなりません。 これ、実にハードルが高いです。 正直、難易度的には無茶なレベルに達していると思います。 エンディングは(バッドエンドを除いて)5種類あるのですが。 自力で全部見られた方は尊敬に値します。 さすがにこれではいずれ妖怪たちのウンコになるのは目に見えているので、序盤から便利な「お助けキャラ」が出てきます。 こんな感じの。 ※究極に伝わっていない事をお詫びします。 印のついた行灯に、あるアイテムを装備して行くと現れます。 こやつのアドバイスを聞きながら、なんとか屋敷から逃げ出しましょう。 早い話が「千と千尋の神隠し」なんですけど、エンディングはけっこういい感じです。 小ぢんまりとした、ちょっといい作品ですよ。 「たけしの挑戦状」なみに難しいですけど。 作者さんのサイトに攻略へのリンクがあるので、行き詰ったら利用しましょう。 頑張って、本当の名前を取り戻してください。 ダウンロードはこちらから。 back HOME |