sweet dreams a [MAID] of this.2




 さぁ〜て、誰も見てないだろうな。
 今日のテーマはこれだ。「メイドさんの話・その2」。ああ、なんだか幸せだ。お母さんに手紙書かなきゃ。
 んじゃ始めよう。今日のメイドさんは、クールメイドさんだ。アイスメイドさんとも呼ぶ。
 このタイプは、ノーマルメイドさんと比べて背が高い。髪はショートでほっそりしている。んが、やせ細っているわけではない。ちゃんと付くべきところには付いている。体脂肪率が低いのだな。
 その瞳はちょっとキツめで、なんとなく氷を思わせる(でも笑うとその氷をみずから溶かす)。いつも口元に、あるかなしかの微笑みを浮かべている。
 手足が長く、指は細い。立っている時は、その両腕をいつも胸の下で組んでいる(ノーマルメイドさんは、両手を重ねてスカートの前に置く)。
 メイドさんの中では一番教養が高く、言葉使いの端々にそれが現れるのだ。セイラさんを思い出したまえ。
 また、スカートの丈が一番短いのも特徴だ(長いのは眼鏡メイドさん)。ほとんどミニ。これが正しい。
 基本的に3種類あるメイドさんのタイプの中で、このクールメイドさんだけが「てきぱき」という擬音で働くことができる。ほかのメイドさんはみな「ぱたぱた」である。
 チェスやら将棋やら、その手のゲームはプロ顔負けの腕前を誇る。ただ負けず嫌いな上に頑固なところがあり、何かで負けると勝つまで付き合わされる。
 ご主人やほかのメイドさんたちが眠そうなのに、「さあ、もう一回やりますわよ」と、絶対に引かないのだ。この時、瞳が燃えて笑顔が怖い。なおかつ、ワザと負けてあげると瞬時に見抜いてまた怒る。
 最後に勝ってゴキゲン。翌日謝る。そんなギャップが可愛いのだよ。
 愛読書は、フィッツジェラルドの「華麗なるギャツビー」だ。ほかには「風と共に去りぬ」など。映画の好みはセピア色の名作だ。セリフに時おり引用が見られたりする。
 テリトリー(笑)は、主に地下室である。そこにはグランドピアノが置かれていて、時おり情熱的にそれを奏でるのだよ。もちろん目を閉じてな。
 この時の彼女は、横でマチャアキが「時間ですよー」と叫んでも聞こえない。演奏が終わり、彼女の頬に光る汗。息をつくと拍手の音。振り向けば、ご主人が立っているのだな。
 「あら。…ずっとそこに?」
 さあ、あとは煮るなり焼くなり(笑)。
 メイドさんには「ほのぼのボケ」がつきものだが、彼女はほとんどスキがない。しかし時々見せる「真っ直ぐなボケ」が、これまた強力なのだよ。
 そして、顔を真っ赤にして謝るクールメイドさん。ここだけちっともクールじゃない。そこが可愛いのである。
 えっちなことに関しては…と、ここで紙面が尽きた。それはいずれまた語ろう。アディオス。




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