5月某日



 第二ラウンドです。



 業者の出かたは分かりました。
 要するにこういった中間業者は、ユーザーの手間を肩代わりする事によって成り立っています。
 また、契約している他社との間で便宜を図り、そこからマージンを得ているんじゃないかと想像できます。

 こういう仕事を一言で言えば。





すなわちそれはサービス業です。








 サービス業は皆さん、ご存知ですね?
 お客様あっての商売です。
 要人警護からファミレスの店員まで、すべからくお客が第一なんです。

 ファミレスでパスタ頼んだのに牛丼出たら怒るでしょう。
 人によっては作り直させるかも知れません。
 それはお客の権利ですからね。
 されど私の場合。



お客が必死に作ったものを店の不注意で壊されちゃったんです。



時は決して戻せないんです。



覆水盆に返らず。



露木凡ケンはジャンプに帰らず。


ゲマトリア。




 結局の所、業者平謝りにて手打ちにするしかないのが実情なんです。
 せめて速やかに回線を設置してもらう事にしましょう。
 明るく考えるべきですね。
 私、これでも切り替えだけは早いんですよ。
 立ち直りも開き直りも早いんですよ。
 大仁田もビックリですよ。
 それで人生損してるから間違いないです。

 そりゃあね。
 500番くらいのサンドペーパーで粉になるまで磨いてやりたい衝動はありますよ。
 私だって人間ですから。
 ホモなサピエンスですから。

 でもね。
 私は大人ですから。
 せっかく光通信になるんですから。

 「早く開通させないとお前が光になるよ」的な優しい言葉を残してですね。
 待ったわけですよ。
 ず〜っ…とね。
 ず〜っ…と。



 一週間以上も音沙汰無し。

 当然、何度も電話を入れてるんですけど。
 そのままずるずると10日以上も。
 積もり積もって2週間以上も。
 まったく、まったく何のアクションも無いんです。




NATO弾でも跳ね返す顔面の厚みです。



お前ら全員甲人参型ですか?



血の代わりにリンゲル液でも流れてるんですか?



耳の中でパセリか何か栽培してませんか?






…絶望。






 時は6月に入り、戦いは持久戦に持ち込まれます…。



 (つづく)



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