『ダイナソー・ファイター』






カンフーvs巨大恐竜!!!!!!



…購入決定。



 こんばんは。
 B級うんこ映画を長年観続けていると、もはや並大抵の事では驚かなくなった豪腕はりーです。






 しかしこれには驚いた。



 もう腰が抜けそうです。
 カンフーvs巨大恐竜。
 9回死んで生まれ変わってもまず目にする事は無さそうな、素晴らしく香りの高いキャッチコピーです。

 この企画を通した勇気ある皆さんに心からの敬意を評します。

 DVDのパッケージに書いてある文句だけで、もう尿道からハチミツ出そうです。
 とりあえず列挙しましょうか。








太古のプレデター、LA襲来!!



カンフーvs巨大恐竜!!!!!!


映画史上最驚&最強!!


誰も目にしたことのない

新世紀SFカンフー・アクションに酔え!!


ロサンゼルス壊滅寸前!!



 …私の理性が壊滅寸前です。

 私を笑い殺すつもりでしょうか。
 カンフーと恐竜の融合。



 勇次郎なら大歓迎。



 それではストーリーをご紹介しましょう。






数世紀後の未来、
地球人は凶悪なるサイボーグの奴隷となっていた。
だが一人の男=ランナウェイが彼らの手を離れ、
時を超え現代のアメリカ、ロサンゼルスに逃げ込む。

それを知ったサイボーグは彼を抹殺するため
古代ジュラ紀から凶暴な肉食恐竜たちを連れ帰り、
殺人プログラムをインプット、

そしてロサンゼルスの地に解き放った!!


突如現れた無数の巨大恐竜に街は大パニック。
国防省も特殊部隊を派遣するが苦戦を強いられる。
次々と罪なき人間たちが餌食となる中、
ついにランナウェイは戦いを決意、

唯一の武器であるカンフーで勝負を挑む…。

果たして彼に、そして人類に未来はあるのか!?







ねえぇぇぇっっ!!!!





 黒ひげ危機一髪ゲームなみに突っ込み所が満載です。
 私の脳も危機一髪です。

 我々の子孫は、凶悪なサイボーグに支配されてるそうですぞ。
 唯一の武器がカンフーの。

 一体誰がこんな事態を想像し得たでしょう。
 楽しすぎて泣きそうです。
 今すぐホンダの顧問にジャッキー・チェンを迎えるべきです。



 しかもサイボーグさんたちの反応がすごい。
 たった一人の脱走者を抹殺するため、わざわざ2億年前から恐竜くんを連れ帰る荒業です。



 「なぜ?」と聞いてはいけません。



 我々は奴隷にすぎないので、ご主人さまが何をやっても口答えしては駄目なのです。

 サイボーグさんの科学力も大変です。
 恐竜くんに殺人プログラムをインプット。



 放っときゃ人ぐらいバクバク食うんじゃねえかと思いたくなるのも人情ですが、我々は奴隷です。
 きっとご主人さまには緻密な計算があるに違いない。

 それがこれです。






ロサンゼルスの街に解き放った!!


「なぜ?」と聞いてはいけません。



 まるで魚を捕るのにマスドライバー使うような行為です。
 きっと、殺人プログラムを載っけた恐竜くんでないと駄目なんでしょう。
 そんな連中に支配されてる人類の方が駄目でしょう。

 すでに観る前から踏み絵のように私の心を惑わしています。
 人類はともかく、この映画に未来は無い事は確実なんですが、とりあえずDVDを差し込んでみます。






 …え〜、何ですか。
 主人公らしきマッチョメンとヒロイン、それに死相の出まくったデブの黒人がおりまして。
 屋敷の中を逃げ回っています。

 何の説明も無いわけですが、ここは武家屋敷ですか?
 落とし穴とか平気であります。
 ロサンゼルスの平均的な家屋とはとても思えない場所です。



 「俺が後ろを守ろう」とか言う黒人が元気にヒロインを追い抜いた所で、そこは曲がり角。
 うなり声が聞こえます。
 それも複数です。

 角の先に、ヌッと現れる影。

 これがアレでしょうか。

 何の説明もありませんけど。





いやあ。出ましたね。

恐竜くんです。








明らかに作り物です。




ガックリ…。



心はすでに周回遅れです。


私の知人は、こういうの着てバイトやってました。




 2匹の恐竜くんが出た所で、今度は元来た道を逃げ帰る3人衆。
 何だか良く分かりません…と思っていたら、なんとここでヒロインのモノローグが入りました。



 モノロいでる場合じゃないと思います。

 『…一人の男と出会い、それが私の人生を変えた…』

 今にも人生終わりそうなんですけど。



 私、このシーンを見て「ああ、やっちゃったなぁ」と思ったんですよ。
 これ、なるべくなら避けた方がいいパターンなんです。
 登場人物の心の声で物語を説明しちゃう。
 せっかくの映画という素晴らしい手法において、これじゃいけません。

 いや、使い方次第ではあるんですけどね。
 例えば『マッドマックス2』のオープニングとか。
 あれも手法としては非常に似ているわけですが、あれなら通しでいいと思うのですよ。
 なぜなら。

 モノローグそれ自体が大きな伏線と成り得ているからです。

 こういうパターンを上手に使えば、逆に武器にも成り得るわけですよ。
 ところがこの作品のそれは違うんです。

 説明のための説明だから。



 映画なんだから、観ているうちに分からせてくれなきゃ駄目だと思うんですよ。
 だって必死で逃げてるシーンなんですよ?
 今この瞬間、そんな悠長に考え事されてもねえ。

 『スター・ウォーズ』の冒頭で、宇宙空間にト書きがで〜んと飛んでくじゃないですか。
 あの内容を、例えばルークが頭の中で『かつて帝国が…』なんて長々と考えるシーンがあったら変でしょ?
 テンポも何もあったもんじゃないと思うんですよ。

 もちろん、個人の半生を内側から描いた映画(『グッドフェローズ』とか)だったら、モノローグが無いと何が何だか分からないので必須でしょう。
 ゲームで言うなら、プレイヤー=主人公の一人称視点の物語とか。
 地の文章が全部モノローグですからね。
 こればっかりは逆に無いと困るんですけども。

 そういえば昔、登場人物のかなりの数がそれぞれ勝手にモノロいでしまうという、変わった映画がありました。
 『砂の惑星・DUNE』ですね。
 パターンを逆手に取ってて新鮮でした。



 …私は一体何を書いているのでしょう。

 すみません。
 レビューのつもりが個人的趣向の正当化になってました。

 テンポも何もあったもんじゃないですな。

 豪腕チックに犬の遠吠えを続けます。










黒人、死んだし。



開始5分で見事に昇天。







みこすり半劇場。



 死のう早漏と名付けましょう。

 この辺りから、字幕に合わせてカットバックが入ります。
 俳優さんの名前と共に、星空を行く宇宙船。

 なんで時間旅行に宇宙船が関係あるのか、突っ込んではいけません。
 きっとサイボーグさんの科学力がすごいんです。
 そう思わないとやってられません。

 タイムボカンシリーズ第2作の『ヤッターマン』だって、別にタイムトラベルしてませんから。
 いいんです。
 何も言わないでください。



 字幕が終わると、いよいよ主人公の登場です。
 海岸に打ち上げられたマッチョメン。
 「何か」から、必死に逃げている様子です。



 マッチョメンのすぐ後から、やって来ました。
 それを追う一人の男。
 そして男と一緒に歩いて来たのは…。

 お待ちかね。
 のっしのっしと歩く影ですよ。

 お約束です。
 画面が赤くなりました。

 『プレデター』『ターミネーター』、古くは『ジョーズ』などから受け継がれるこの効果。
 いわゆる化け物視点ですね。
 うなり声がバックに流れるのも、実に様式美を感じますなあ。

 面白いのは、化け物視点が2つある事ですね。
 追っ手のサイボーグさんの視点も、メカニカルに再現してるんです。

 要するに。
 逃げ惑う主人公の映像、恐竜くんの目から見た映像、そしてサイボーグ視点の映像。

 この3つが入り乱れて、緊張感をより強く出そうと試みているらしいのです。








単に見にくいです。





 いや、試みそのものは素晴らしい。
 何事も挑戦なんです。
 はっきり言ってこの作品のそれは意気込みが空回りして何が何だか分からなくなっているんですが、新しい効果を生み出そうとしたその心意気を買いましょう。

 いいですよね。
 このB級テイスト。


 こういうのがあるからこそ、この手の映画の面白味が出るわけですよ。



 …ただし。
 喜んだのもつかの間。

 そんな努力を灰燼と化すシーンが出ちゃいました。







恐竜が首輪してる。




首輪ってか、サイボーグさんに鎖でつながれてるんです。





愉快に浜辺を散歩しているようにしか見えません。






 まるでアイドルのプロモです。
 恐竜くんも、なぜか微妙にちっちゃいんです。
 レトリバー程度の大きさしかありません。
 もしかして、本当に散歩でもしてるんじゃないでしょうか。
 『ドラえもん』のツチノコブームを思い出します。

 巨大恐竜はどこやねん。

 こんな可愛い恐竜、私だってペットにしたいです。



 さて、舞台は海岸から街中へ。
 倉庫みたいな所でマッチョ主人公、サイボーグ飼い主、そして恐竜くんの戦いです。
 このシーンも凄いですよ。






明らかに空だと分かる段ボール箱を投げ合う。










あらゆる意味で力が抜けてきます。




 あのですね。
 今どき大学の映研クラスでもこれよりは上ですよ。
 子供を連れてこの映画を観に行ったら、親の面子は丸つぶれですな。

 恐竜くんも恐竜くんですよ。
 秒で主人公に殺されちゃうんですから。



 だって大きさが犬なんだもん。

 どう見ても虐待でした。
 さらには、この可愛い恐竜くんとの試合形式なんですけど。
 なんか首に棒とか突き刺して倒してました。



 カンフーでも何でもありません。



 『ダイナソー・ファイター』。
 DVDを手に取った瞬間から、石鹸みたいに香りの高い薬物臭がしていたわけですが。
 切ないほどに危険な映画なのは間違いありません。



 …頑張って観続けましょう。
 辛くもサイボーグを撃退した主人公。

 かたくなに上半身が裸です。
 お前は小橋かとツッコミを入れつつも、笑ってしまうのはその闘い方ですね。

 主人公が肉体を武器に闘う。
 これはいいんです。
 看板通りですからね。








なんと、サイボーグも肉体で闘います。








「なぜ」と聞いてはいけません。








余談ですが、色白の太ったオッサンにしか見えません。






暑苦しいオッサン同士の殴り合いです。








このオッサンは最新鋭のサイボーグだそうですが。






人類は、このオッサン共に支配されてるそうですが。






オッサンの感動的な弱さには涙が出ます。






 なおかつ。なおかつ、ですよ。
 それだけでは飽き足らずに。






 オッサン、殴られると痛そうな顔をするんです。






 このオッサンはサイボーグです。





 そしてさらには。
 恐竜くんもオッサンも、負けると爆発して消え去ります。

 まるで爆竹のような破壊力です。



 「ぱちーん」言いました。

 …きっと証拠隠滅のために、死すべき時は跡形も残さずに散らねばならないのでしょう。
 それが、未来から来た者の運命なのでしょう。
 爆竹で。



 はっきりと言っちゃいますけどね。
 あくまで私の場合ですけど。
 ここまでで十分に元は取れました。

 私以外の方、特に休日を映画で楽しく過ごそうとか、カップルでDVDカウチ決めたい方などに、私からの警告をお伝え申し上げます。

 お金はもっと有効に使うべきです。

 もしもこの『ダイナソー・ファイター』が無料で手に入ったのなら、ベランダの鳩よけに使うのが一番です。



 精神修行の意味でも、映画の続きを観なければなりません。
 やっとヒロインの登場ですからね。

 恐竜くんと、サイボーグオッサンを倒した主人公。
 一応、ここまでにもう一匹の恐竜くんを倒しています(とても「一頭」とは言えません)。

 上半身は裸のままに走ります。








そしたら車に轢かれました。



やっちゃったぁぁっ!!!!





 この暴走車を運転してたのがヒロイン。

 史上まれに見る、衝撃的な出会いですね。
 食パンくわえて走って来る転校生とは訳が違います。



 そのままあっさりと気絶するカンフー主人公を車に乗せ、そのままある場所に連れてっちゃいました。
 素晴らしい行動力のヒロインです。
 普通なら119番して放置です。

 しかし、向かった先が悪かった。

 病院に行くのかと思っていたら、どこの馬の骨とも分からない上半身裸の男を自宅に連れて帰っちゃうんです。




 証拠隠滅も甚だしい行為です。




 この辺から、我々の住む現代社会における常識さえ通用しない世界が展開されます。

 車で跳ね飛ばした相手を自宅に軟禁してしまう。




 まるでどこかの少女漫画みたいですね。



 ヒロインは、どうやらシスターらしいんですよ。
 シスターと言ったらシスターです。
 日本で言う所の巫女さんと同じポジションを占める偉大な職業です。

 そんな素敵なシスターさんが、上半身裸のマッチョな男を車で撥ねて自宅に軟禁するなんて、実はお前がミザリーだろと叫びたくなる怒涛の展開です。
 いやあ素晴らしい。
 素晴らしすぎて涙も枯れそうです。



 その後、見所らしい見所を探す行為が鳥取砂丘で南京豆を探すみたいに困難になります。
 主人公たちと同じように、この私も闘っているのです。


 場面は変わってヒロインの家。
 ヒロインの友達のファットな黒人(冒頭で秒殺される奴)や、そのまた友達のファットな男が出てきます。
 どうやらヒロインはデブ専です。
 いきなりヒロインが拾ってきた、身元不明の怪しい男(←当然だ)について今後の対応を話してます。

 またヒロインは、かつて不良少女だった様子です。
 本人の努力や周囲の協力を経て、ようやくシスターとして更正しつつあるらしく。

 それらがセリフのみで一瞬で語られます。



 ここまで違和感あふれる浮きまくったシーンというのも珍しいです。
 無理やり登場人物に「人間味」を付加しようとした弊害ですな。

 普通、こういったアクション映画の場合、主役級の『超人』以外の一般人は、そういう『超人』と関わって初めて人間になれるんです。
 それまでは単なる石っころ、なんですよ。



 主役や敵の強さを見せるために吹き飛ばされる駒なんです。



 分かります?
 例えば『ターミネーター2』なんかで、その辺のタクシーの運ちゃんと銀行員の客が、シュワちゃんやコナー親子抜きで長々と話すシーンだと思ってください。
 その後、T−1000型に派手に殺されたり、勝手に車を奪われてア然とするならいいんです。
 そうじゃないんですよね。

 そして人間味を付加したいのなら、アクション映画なんだから行動で表せばいいんですよ。
 なんで止め絵の昼ドラみたいにセリフで説明するんですか?
 アクションの中で語らせる事もできたでしょうに。








『エクソシスト』の中にいきなり橋田壽賀子が出てきた感じですか。




 脚本が仮に50点だったら、演出は30点くらいになるかと。
 まあ、そこがB級映画の醍醐味なんですけどね。

 アクションや低予算っぷりに文句を言ったと思ったら、映画の構成そのものが大変にへっぽこで凄いです。
 ここまで来たら心中しましょう。



 続いてのシーンですが。
 橋田壽賀子が終わったら、再び主人公が出てきます。

 主人公のカンフー肉男に、料理を差し入れるヒロイン。
 されども未来のマッチョメン、なぜか突然ヒロインに逆切れします。







井出らっきょかお前は。





 未来の世界では、人類はこうなってしまうんですね。
 滅んだ方が地球のためかも知れません。

 主人公の名前、何でしたっけ。
 ランナウェイ?
 今からこいつの名前は井出ランナウェイと命名します。

 さて、その井出なんですけど。
 なんとびっくり、しゃべれません。
 なぜか勝手にヘレンケラーになってるんですよ。
 打ち所が悪かったんでしょうか。

 …何とか打ち解ける井出とヒロインでしたけど、ここでまたもや事件ですよ姉さん。

 やって来ました恐竜くん。

 今度の恐竜くんはビッグですよ。







熊くらい。



遊園地のアトラクションみたいな感じですな。





 巨大恐竜は一体どこですか?

 これを巨大恐竜と言い切るパッケージ文の態度の方が巨大です。
 動きもまるでマブチモーターです。

 やっとの事で逃げ出す二人。
 ファットな友人二人を見捨て、井出とヒロインは走ります。
 どこまでも追って来る敵から逃れるため。





 貨物列車に飛び乗って愛の夜間逃避行に出ちゃいます。





 この映画は一体何をやりたいのか。



 突っ込む所の多さでは、タコ足ソケットにも引けを取りません。

 この『ダイナソー・ファイター』は、ですね。
 目の付け所が他とは違った…と言うか、今まで誰もアホらしくて実現しなかったアイデアを実際にやったという点では優れています。
 褒めてるんですよ。
 ここは成功の鍵ですから。

 惜しむらくは、まったくもって予算が足りなかった所なんです。
 ぜんっぜん、本当に安上がりなのが画面を通して分かっちゃうんですよ。

 レゴブロックの宇宙船にソフビみたいな恐竜くん。
 「ロサンゼルス壊滅」とか言いながら、舞台はものすごい田舎です。
 同じシーンは使い回すし、国防省はおろかビルの1つも出ないし、特殊部隊は3人くらいしかいないし、その連中も軍服を着たサバゲーマニアにしか見えません。

 アオリ文句は犯罪クラスですからね。
 映画のエンディングまでに、都合10匹近くの恐竜くんを倒すわけですけど。







ただの一度もカンフー使ってませんしね。




ほとんど武器使って倒してますしね。



「なぜ?」と聞きたい。ぜひ。




 本当にもう、心地良いほどB級まっしぐらな映画なんですよ。

 主役のマッチョ肉男なんですけど、俳優さんはダニエル・バーンハードという人です。
 聞いた事あります?
 スイス出身の肉体(だけ)派の俳優さんらしい…んですが。

 ちょっと、出演作を見てみましょうか。



   『チャック・ノリス in 地獄の銃弾』 (日本未公開)

   『グローバル・エフェクト』 (日本未公開)

   『ブラック・シー・レイド』 (日本未公開)

   『パーフェクト・ターゲット』 (日本未公開)

   『モータル・コンクエスト』 (日本未公開)

   『ブラッド・スポーツ2』 (日本未公開)

   『ブラッド・スポーツ3』 (日本未公開)







 …これじゃ知らねぇや。

 何しろ、出演した映画作品すべてが日本未公開という、まるで20世紀最後の珍獣オカピみたいな俳優さんです。
 擬似・ヴァン・ダムだから仕方ないんですけどね。
 これからも、縁の下のキノコのように地味〜に活躍して欲しい筋肉です。





 されど下には下がいましたよ。

 主演女優、元ヤンキーのシスターを演じていたトラヴィス・ブルックス・スチュアートさん。
 この人に関しては、私も調べていてビックラゲーションでした。






『ダイナソー・ファイター』ただ1作しか出ていない。




人生はチョコレートの箱に似ているね。




…意味不明ですが。




 この姉ちゃんだけでなく、例えばレイ・アダッシュとかロバート・ツダールとか、バイカル湖に棲む深海魚なみに珍しい名前が並びます。

 監督さんはアンソニー・ダブリンという人。
 誰も知らない素顔の八代亜紀。
 マイナーを通り越して、知ってる方がオカシイというレベルの人です。

 さんざ調べてみましたが。
 監督作はこれ一本のようですな。

 監督となる前には、特殊効果などのお仕事をなさってたみたいです。

 例えば、『死霊のしたたり2』(もちろん日本未公開)で特殊メイクをしていたり。



 例えば、『サンダウン:ボクたち、二度と血は吸いません』で特殊視覚効果を担当していたり。





 その下積みがまったく花開いていないのは特筆に価します。



 この素晴らしきマイナーなB級アクション映画・『ダイナソー・ファイター』。
 ある意味、非常に楽しめた映画でした。

 そのチープさ、その頬が引きつりそうな適当加減、そのマイナーっぷり。

 どれを取っても最高のB級映画と言えましょう。





 我が「アンダーカヴァー」2は、この『ダイナソー・ファイター』に対し、謹んでうんこ映画1級の認定をいたします。

 お手に取る機会がありましたら、その時はどうか覚悟の上に決めていただきたく存じます。








『FUTURE WAR』1997:米

監督&特殊効果:アンソニー・ダブリン
製作:デイヴ・エディ
脚本:デヴィッド・ヒューイ
    ドム・マグウィル
撮影:コリー・ゲルヤク

出演:ダニエル・バーンハード(肉)
    トラヴィス・ブルックス・スチュアート(元ヤンシスター)






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