『クライマックス刑事』
(前編)






…と思ったでしょ。





 何これ。



 この時点で、検索エンジンを使って来てくださった方のおそらく96%くらいがブラウザの【戻る】をクリックしたでしょう。
 ある種の期待を持ってこのページを開いた皆さん。



 土下座して謝ります。



 おそらく相当数の方が、このタイトルを見て違う映画を想像したはずです。
 それはきっと子供向けの映画であり、家族みんなで観られるアクション物だと思います。





ぜんぜん違います。







子供に観せたら
駄目です。




 偶然重なってしまった2つのタイトル。
 神様も酷な事をなさいます。
 法治国家・日本に対する重大な挑戦みたいなタイトルですが、以下を読んでいただければ分かる通り中身まで重大な挑戦です。

 いや。
 中身どころかパッケージからもう詐欺です。
 この写真の姉ちゃん、いますよね?










映画には出ません。






お前はどこの『ブレインデッド』かと。





映画には出ません。




 世界は広い。
 そして世界にはまだ見ぬ強豪がひしめいているのです。

 ではDVDのアオリ文句をご紹介しましょう(ストーリーより面白いです)。



悪い子は、逮捕してあげる。


ロス市警所属、スーザン・ティアノ。

彼女に降りかかる新たなる事件。

狙った犯人は逃(エモノ)がさない。

(ルビの場所違うし↑)

わがままボディは二度と抜け出せない最高級の手錠。


その刺激、クライマックス!

もっと過激に!

もっと美しく!



男を総ナメ、

魅惑のセクシー刑事!!






  ________
  | ______ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
  | |       / ⌒  ー、  :::::::::::U:\
  | |       /( ○)}liil{( ○)   ::::::::::::::|  何このキチガイ…。
  | |      .|U⌒(__人__) ⌒   ::::::U::::|
  | |       |   |r┬-| U...:::::::::::::::::::/
  | |____ ヽ  `⌒´.....:::::::::::::::::::::::<
  └___/ ̄ ̄      :::::::::::::::::::::::::|
  |\    |           :::::::::::::::::::::::|
  \ \  \___      ::::::




 相当に飛ばした作品である事が分かります。
 
 そういうわけで、まずはDVDをブチ込んでみましょう。
 うい〜ん…。

 ・・・・・・・・。

 何でしょう、ここはホテルでしょうか。
 リーマン風の男と姉ちゃんが出ましたよ。
 早速犯るみたいですね。
 話が早くてよろしいかと。

 ただしかし。


 日本人の私でもこれは酷い演技だと思います。



 棒読みとかそういうレベルではなく。



 こういう映画に期待する方が間違ってるとは思います。
 思いますけどこれは無い。

 風俗だったら今すぐチェンジのレベルです。

 ともあれ、ベッドに倒れこむ2匹の動物。
 早速おっ初めましたよ。


 DVDを挿入してからわずか2分で挿入です。




 玄関あけたら2分で交尾。





 始まりはいつも突然。




 お手頃というにはあまりに素早い攻撃。
 メリケン女性は積極的ですね。
 ビバ・アメリカ。
 地方都市の空港なら、ゲート出た瞬間に娼婦やら馬に乗ったクリント・イーストウッドやらに囲まれそうなイメージが有ります。

 しかし惜しむらくは安っぽい。
 流れているBGMとか女優の質のおかげで派手さに欠けるんですよね。

 あと地味なボカシがイラッと来ます。






何よりも息づかいが
蝶野です。




闘魂三銃士。






外人のセックスって何で「Oh,イェ〜」なんでしょう。




オナニー無理。




 これはこれで大変笑えます。
 まあ何ですか、こういうのが好きな方もいるでしょう。
 私の愚息は先ほどからチン黙を守っています。
 ちなみにベッドに腰掛けての背面座位から、女性上位→騎乗位と続きます。
 どーでもいいですが。

 そういや、細かい疑問が1つあるんですよ。
 こういうセクシーさ(しか無い所)が売りの映画って、どうも体位のパターンが似通っているような気がするんですよね。
 背面座位・騎乗位・バックの3本柱がエロ映画界のクリンナップみたいな感があるんですけど、さらに思うのはこれ。



 正常位が異常に少ないんですよね。



 個人的な実感で申し訳ないんですが、普通セックスする時は最低1回くらいは正常位が入ると思うんですよ。
 大抵の場合ね。
 ましてや背面座位みたいな地味にマニアックな体位って、そんなにメジャーじゃ無いですよね。
 だったら対面座位の方が個人的には好きなんですが(どーでもいい)。

 よく考えたら当たり前ですね。

 美しい女性のボディを見せるための演出なのでしょう。
 映画に限らず、エロ漫画やエロゲーにも言えます。



汚ねぇ男の尻なんか見たくないしね。



 その意味で、特にアメリカンポルノはそういう演出が過剰です。
 演技そのものも過剰です。

 ボディも別に美しくないです。

 悪くは無いと思うんですけど、どうしてもメリケン女は顔が怖いんですよね。
 そして女子レスラーみたいな発達した筋肉。
 肩幅が浜口京子。
 こんな女に迫られたら、思わず財布を渡してしまいそうです。








怖えぇ〜っ!!



…気合だけではどうにもできない場合がある。




 馬鹿にしつつも、期待を裏切らないうんこ映画っぷりにいーじゃんスゲーじゃんな私であります。
 だってこいつら全員イマジンみたいだもん。

 それはともかく。
 男女混合レスリングも、わずか数分で終わってしまいました。
 アニマル浜口も泣いているでしょう。

 すると女が言ったのです。



 「150ドル」



 …せち辛い世の中です。



 日本円にするとわずか5分で2万近くのボッタクリ。
 正直これはボリ過ぎです。
 ホテトルだったら2時間遊べるんですよ。

 最初からクライマックス過ぎます。



 そーいや未だに刑事の要素が出てきませんが、ご安心ください。
 いきなり踏み込まれますから。
 コトが終わって安心しきった所で突然の逮捕劇。
 チンコの乾く間もありません。

 ここで出てきたのが、この作品の主役のカップル刑事。


 フィービー・ケイツをブスにしたようなヒロイン。

 アンディ・ガルシアをブ男にしたような主役。




 どっちも駄目でした。



 低予算映画の人材不足は、どうやら危機的な状況まで来ているようです。
 まあ昔はあのシルベスター・スタローンだってポルノ映画で食いぶちを稼いでいたわけですから、こいつらが将来大化けしないとも限りません。

 どうせ名前も憶えてませんけどね。

 そんなこんなで、主人公たちの顔見せパートも無事終了。
 当然フィービー&アンディと呼びます。
 今回は男にヒゲが生えて無いので、チャックとは呼びません。良かったね。



 この辺でそろそろ本筋が動くのが常ですが、この映画はそんな普通の映画とは訳が違います。
 またまた場面が変わります。




 もう次のセックスです。



 かーなーりー早い。
 食べ続けないと死んでしまうモグラのような映画ですね。
 地下に住んでる所も共通してます。

 さて、今度はなぜか大邸宅ですよ。
 リーマン風の男と姉ちゃんが出ましたよ。
 早速犯るみたいですね。
 話が早くてよろしいかと。


 …デジャヴーですね。


 なんか全編、この調子で書けるような気がしてきました。
 この作品の姉ちゃんたちは仮面ライダーにおける怪人みたいなもんだと考えましょう。

 伏せ字にするのを忘れたけど気にしません。


 しかしこれはあからさまに罠です。


 何しろ姉ちゃんは一人ではありません。
 居間のソファーに階段に、それこそバイオのグリーンハーブ並みにそこかしこで見かけます。
 そして誰もが笑って男を見てます。
 明らかに発情期のカマキリの表情です。

 そしてさらに。
 いきなり音もなく忍び寄って来た新たな姉ちゃん登場。
 お前は九の一か。

 唐突に言い放ちました。






「私も混ざっていい…?」







…唐突に3P突入。







混ざるけどいいよね。
答えは聞いてない。







もちろん何の説明もありません。






ここまで10分かかってません。




 牛丼屋みたいな映画です。
 相変わらず私の股間のリトルボーイは微動だにしませんが。

 こうして1対2の変則マッチを戦うリーマン男。
 サックスの音色に乗って腰を振り振りもう大変です。
 俺ってモテモテ? などと思ったりするのですが、もちろんそんな甘い話がこの世にあるはずもなく。
 すぐに現実を見せられます。


 答・隠し撮り→ライブ発信だって。



 おっさんの汚いケツが全国デビュー。



 ちなみに、尻えくぼが異様にすごい男優でした。




 見たくないし。



 女優さん2人も大変アレでした。



 とっくに30歳のくせに22歳と言い張った秋葉原の某エロリストのような肌でした。



 どうやら、ネットでライブ放送してお金を稼いでいるらしいのですよ。
 なんと巧妙な罠。
 逆ナンの時点で気づくべきでしたね。







釣られてみる?→即死。




 ちょっと考えれば分かると思います。
 出会っていきなり自宅に招待→すぐに3P。
 まるでジャンプの裏の幸運グッズの売り文句ですよ。
 一体どこのスパムメールかと思いましたね。

 おっさんも、「思い知らせてやるぅぅ」と情けない捨てセリフを残して退場しました。
 身から出た精子ですけどね。
 普通に浮気したお前が悪いわけですが、ただしこのケースに関しては女の方も相当に悪いです。

 だって事前に一言も説明してないんですよ。
 撮影の事を。

 コンプライアンスに反していますよ。


 いや普通に犯罪です。


 アメリカという訴訟大国において、いくら何でもこれはひどい。
 それとも、アメリカが訴訟大国になったのはこんなバカばっかりだからでしょうか。

 うちの爺さん、とんでもない連中と戦争してたんだなあ。
 今さらながら尊敬しますよ。



 しかし開始10分くらいで2つもHシーンを詰め込むという、まるでダイソンの掃除機みたいな映画ですけど、勢いはこれに留まりません。
 主役であるフィービーとアンディの影が5度目の精子のように薄いのも気になります。

 されどHは加速する。

 正直、これほど興奮しないエロシーンの連打を見るならいつか来るかもしれない敵を倒すため滝に打たれた方がマシです。





だって急にシャワーシーンが始まるし。




オナニー始めるし。


おいおい…。





話の流れが
分かりません。





 あらすじを見ると、何やら殺人事件が起きてフィービーたちが絡んで…などとなってましたけど、みんな元気に犯りまくってます。
 そろそろ誰か死んでくれないと困りますね。
 単に抜けないAVですもん。

 もうシャワー浴びてるお前でいいから死んでくれ、と思いました。




 そしたら本当に死ぬし。



 なぜ殺したし。
 なんか突然カメラに謎の影が大写しになって、気づいたらオナニー娘が殺されてました。
 なかなか唐突すぎて笑えるサスペンスですよ。
 やっと面白くなってきましたね。
 もちろんずっとB級うんこ好きにはタマラナイ展開だったんですけど、ついに殺人ですもん。

 必然性が無いですから。

 例えばバイクに乗ってないのにライダーを名乗るのと一緒で、必然性は無くても面白ければいいんです。

 ごめん言い過ぎた。
 つまんないです(正直)。



 ぶっちゃけ殺されたシャワー女もアレですよ。

 顔がケビン・ベーコンですからね。

 その上、ケツに何か汚いモノが付いてます。
 うんこでしょうか。
 うんこ映画にふさわしいうんこ女優と言えましょう。
 ある意味プロです。

 そんなのが、いきなりカメラの前でケツ振りながらオナニー始めたわけですよ。
 殺されて当然かもしれませんよ。
 一緒に見ていた私の嫁も思わず言いました。




「お前らのやる事は本当にワビサビが無いな」







けだし名言だと思います。




 序盤だけでえっらいスペース使いましたけど、やっと物語も動き出してくれたようです。
 ここまででセックス2回のオナニー1回、うち3P1回。
 まだ30分も経ってません。
 こんなに面白い映画が今まであったでしょうか。

 我々の心配をよそにフィービーとアンディ、正確には劣化フィービーと劣化アンディが現場に急行。
 現場といえばもちろん例の大邸宅(盗撮屋敷)。
 そこら中にカメラがあって日常的に住人がケツ振ったりする屋敷です。

 正式名称が分からないので、とりあえずキチガイ屋敷と呼びます。

 ここで働く女性は全部で4人くらいいます。
 いずれ劣らぬ屈強なファイターたちです。
 全員が元・男に見えます。
 タイのオカマの方が美人ですね。こいつらはどっちかというと武人です。

 そんな連中相手に聞き込みをするアンディ。
 ものすごく醜い女同士の罪のなすり合いが見られます。
 どうやらお互い同士で足の引っ張り合いをしている上に、仕事そのものも大嫌い。
 だけどお金は欲しいという人種ですね。


 スイーツ(笑)のメリケン版です。


 外見だけでなく性格まで最悪の女どもです。
 まあ盗撮動画を金払ってまで観ている方も、程度としては一緒のような気もします。
 気持ちは分からんでも無いですけどこいつらに金払うのは個人的に無理ですわ。
 イマジンだし。

 結局グダグダになってるアンディを尻目に、フィービーの方では現場調査を進めています。
 手袋もせずに素手でベッタベタ触りまくりです。
 ドラマ『相棒』の米沢さんが恋しくなる一瞬です。







落語が大好き。




 しかし発見もありました。
 風呂場の鏡にでかでかと口紅で落書きしてあるんですよ。


 「この女は手始めに過ぎない。殺す楽しみに目覚めたから」


 覗く楽しみでは飽き足らず、ついに姿なき犯人が動き出したのです。


 ここから一気にサスペンスに。

 嘘です。なりません。

 要するに、良くある小道具だと思ってください。
 まったく何の意味もありません。

 その後フィービーは庭で一人の男に出会います。
 身なりの良い紳士といった風情の彼は、どうやらこのキチガイ屋敷の顧問弁護士らしいです。



 盗撮の顧問弁護士ってお前。



 一体何を弁護するのか気になります。
 田代まさしとのタッグが楽しみです。
 まあ屋敷の収支管理をしている管財人、みたいな存在らしいですね。

 どーでもいいけどこの人。


 角度によっては、チャック・ウィルソンに似ています。






うっかりチャックが
出てみました。



お前じゃない。





こいつですね。




 一体どんな因果か分かりませんが、私がレビューを書くとかなりの高確率でチャックが登場しますね。
 どれだけチャック好きなんでしょう私は。

 この事から仮説を立ててみました。




チャック=うんこ




 ロッキーチャックはロッキーうんこになりますね。
 心の底からどーでもいいですね。

 今回のチャックの役回りは、金持ちらしく嫌味ッたらしい憎まれ役です。
 調査に協力する・しないでフィービーと押し問答になり、結局痛み分けになりました。

 そして指紋も取らずに帰るフィービー。

 さすが狙った犯人はエモノがさないですね。
 すみませんが、ジョディー・フォスターさんにチェンジお願いします。



 このように刑事の二人はたいそう無能なんですけど、とりあえず最低限の仕事はしました。
 家中で撮影しているビデオの映像を差し押さえたようです。
 これに犯人が映っていたらこの映画はここで終わりですが、もちろんそこまで甘くは無いんです。

 だってまだ2回しか犯ってませんし。

 そういうわけで始まります。



 今度はなんとフィービーとアンディが。





犯ってる場合じゃ
ねぇだろ。







 さすがに呆然としました。

 これが警察内部の腐敗という奴ですか?
 いや別に職場結婚とかもあるから構わないけど仕事してから犯れよ猿。

 その上このムード音楽がイラッと来るんだよ。
 「明るいから消して」じゃねえよ。
 消してもぜんぜん変わんねーよ。
 「大らか」で済むレベルじゃねーぞこの肉食人種。きっとチーズのようなフレーバーのくせに。



 しかしこの刑事、ノリノリである。



 パンツごと一気に行った〜っっ!!



 女性上位から流れるようにバックに移行であります。
 この辺りのグラウンドワークはさすがです。
 ますますレスラーにしか見えません。
 誰か止める人間はいないのでありましょうか。

 良く見ると、フィービーの肩に何か付いてますね。
 うんこでしょうか。
 うんこでなけりゃアザっぽい何かですけど(入れ墨には見えません)、こいつマジ何考えてんでしょう。
 肌をさらす撮影ってのを何だと思ってるんでしょうか。
 そしてうんこが肩に付くってどんだけ〜。

 …え〜、コトが終わりまして。
 今後の調査方針について、フィービーが何か言ってますよ。

 「手がかりを掴むためには、潜入捜査しかない」


 犯りたいのか。
 あれだけ犯ってまだ犯り足りないのか。
 それともアンディの腰はそんなに弱かったのか。



 恋人の目の前でこういう事を平気でホザく女の事をビッチと呼びます。
 私の書くレビューにはなぜかチャックとビッチの登場率が異様に高いような気がしますが、仕方ないですね。出てくる女全員ビッチですから。

 そうこうしている間に、容疑者の似顔絵が完成しました。
 こんな感じです。













マジで。




 文句言ったおっさんもまさか地球外生命体にされてしまうとは思わなかったでしょう。
 ロス市警には絵心のある奴が一人もいないんでしょうか。

 物語はもう坂道をトコロテンのように転がっております。
 嫁と二人で観ている事の是非が問われつつありますが買ってきたのも嫁なので仕方のない所です。
 この嫁はこの作品と仮面ライダーの絵本を同時に購入するというツワモノなので、本屋さんもさぞやビビッた事でしょう。

 そんな事はどーでもいいのですが。
 どんどん行きましょう。



 それでは次のセックスです。



 休む間もなく濁流のように攻めて来ますからね。
 明日の自分を見失いそうです。
 このページを小学生以下の方が開かない事を祈りつつ、おごそかにセックスの描写をいたしましょう。

 場面はまたまたキチガイ屋敷。
 今度の客はむっちゃ筋肉質のガチムチ型です。
 悲劇の名レスラー、クリス・ベノワを彷彿とさせます。
 こいつならここの女どもに勝てるかもしれません。
 クリップラー・クロスフェイスでギブアップを奪う事も可能でしょう。

 試合は一進一退の攻防。
 クリス・ベノワがバックを取ってぺっちんぺっちん攻め立てます。
 さすがは獣神ライガーのライバルです。
 手にマラ握る展開です。
 残念ながら、私のそれはすっかりしおれています。


 ぜんぜんセックス描写ではない事をお詫び申し上げます。


 ここまで来るとスルメのような面白みが出てきました。
 しょぼいBGMに合わせて腰を振る二人の勇者が眩しいです。
 不可能超えて掴み取りましょう。

 一方その頃。
 そうしたガチンコ勝負のすべては当然、カメラを通してネットの海にダダ漏れなわけでして。
 それを職場で観ている一人の男がいます。






アンディです。





仕事しろよ。




 超・喜んで観てますよ。
 私たちの税金が今、大変な事に使われています。
 お前はとっとと宇宙人でも探しに行け。

 ここまでグダグダだと、むしろ清々しい気分になってくるから不思議です。
 ストーリーなんてセックスのツナギでしかありません。
 いかにHシーンを無理なく見せるか。
 いかに回数をこなせるか。
 わずか2時間に満たない小宇宙における、これはひとつの大いなる実験なのかもしれません。



                ____
              /      \
             / ─    ─ \
           /   (●)  (●)  \   ない ない
           |      (__人__)     |
            \     ` ⌒´    ,/
    r、     r、/          ヘ
    ヽヾ 三 |:l1             ヽ
     \>ヽ/ |` }            | |
      ヘ lノ `'ソ             | |
       /´  /             |. |
       \. ィ                |  |
           |                |  |



 まあ何ですか、レビューの方も映画に負けないくらいにグダグダと書いてきたわけですが。
 はっきりと言える事があります。

 すなわち。






「ともかく話を作ろう」
という気概があるんです。


褒めているんです。



真面目に褒めているんです。







エロでありながら、
女優に頼らない。








これは凄い事です。




                ____
              /      \
             / ─    ─ \
           /   (●)  (●)  \   ない ない
           |      (__人__)     |
            \     ` ⌒´    ,/
    r、     r、/          ヘ
    ヽヾ 三 |:l1             ヽ
     \>ヽ/ |` }            | |
      ヘ lノ `'ソ             | |
       /´  /             |. |
       \. ィ                |  |
           |                |  |



 日本には、およそ30年に及ぶ「アダルトビデオ」の歴史があります。
 登場した当時は性におけるビジネスの革命であり、これのおかげでベータは死に絶え、何より自宅でオナニーできるようになったわけです。
 あの頃の衝撃は今でも憶えていますよ。
 以来30年。AVは媒体を変えながらも、(スケベな)一般に広く浸透しています。

 しかし作品に進化はあったでしょうか。

 こう書くと偏見を呼びそうですが、確かに技術は進歩していますよ。
 女優さんの質やリアリティ、販売戦略やメディア展開、はたまた現場の熱意においては、おそらく世界でも類を見ないほど成熟した分野ではないかと思われます。
 しかしそれは作品そのものの進化でしょうか。
 よくよく考えてみましょう。

 それは単にニーズに合わせた細分化に過ぎないのではないでしょうか。

 AVを観る時の基準って、どこにあります?
 たぶん2つの流れに大別されるような気がするんですよ。

 いわく、女優さんの名前で選ぶ人。
 いわく、素人モノだ巨乳だSMだ盗撮だ多人数だ野外だ熟女だロリだスカトロだ何だっていう各種企画で選ぶ人。

 AV選びのチグリス河とユーフラテス河です。

 もう一つの重要な流れに2次元というのがありますが、これはまた別の話です。

 もちろん動画検索サイトで評価が高けりゃ何でもいいという方も多いでしょう。
 それにしたって好みのシチュ、体型、年齢その他があると思うんです。
 こうした場合に、何を感じますか?

 まるで大事な彼女を選ぶみたいじゃないですか。
 デートコースを選ぶみたいじゃないですか。



 そこまで答える今のAV界は凄い。


 今のAV界には様々なタイプの女優さんがおり、ほとんどのニーズに答えるべく様々な企画が実現しています。
 作品そのものではなく、この爆発的な多様性こそがAVの進化と言えるのかもしれません。

 AV界はカンブリア爆発です。

 こと実用性を求めたら、言い換えればオナニーするなら。
 はっきり言います。






こんなクソ映画を観る
必要はありません。




お前疲れてるんだよ。




 そうです。AVを観ればいいんです。
 この作品はそうではなく、進化の波に置いて行かれたシーラカンスみたいな映画なんですね。
 いわゆるポルノですから。
 自慰行為に特化しつつある今のAV界とは離れた、曲がりなりにも「映画」なんですね。

 だからストーリーが無ければ駄目なんですよ。
 この映画に関して言うと最初から最後まで失敗してますけど、エロのおかげで最初からクライマックスです。
 これが言いたかった。

 そして、この映画だってニーズの1つですよね。
 AVではない、懐かしのポルノを求める向きに贈ります(いらない)。



 さっき書いた「女優に頼らない」のがなぜ凄いのか。
 そこがAVとの違いだからです。
 世の中にはクソみたいなストーリーだけど女優の質だけで売れてるAVも多いです。
 何か感じません?



絵だけで売れてるクソみたいなゲームもありますよね。




 ごめん。本当はこれが言いたかったの。
 私もちょっと疲れてるみたい。

 ただし、この作品は違いますからね。

 女優もストーリーも両方駄目です。

 次回、その駄目っぷりをさらに検証したいと思います。






― 次 回 予 告 ―




巨乳熟女は
バカだった。







…ご期待ください。










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