『実録男の食生活・ご飯編』



 「貧乏ですかーっ!!」

 …という事で、世の中どんなに惨めな奴でも俺よりマシだと思っている貧乏人の皆さん。
 私と一緒に幸せになりましょう。
 とかく便利になった昨今、夜中でもコンビニの明かりは小魚の群れにおけるスイミーのように目立ち、私たちが生きていく上でもはや不可欠になりました。
 特に男の一人暮らしでは、武士の刀のごとくにありがたい存在です。
 しかし、問題も多いわけで。
 なんか高いし。

 今回、そんな貧乏人のあなたに、成人男子の全人生より長い貧乏暮らしをしてきたこの私が、なけなしのアイデアをご披露したいと思います。
 はっきり言ってぜんぜん大した事はないんですけど、「こんな奴もいるんだアハハ」と思ってくだされば光栄です。
 さて。

 男の主食は、いつの時代もエロゲーご飯です。
 せめて一日一食は食べておきたい。
 されど、炊飯器のランニングコストって馬鹿にできないんですよね。
 特に少量の場合は。
 しかしご安心ください。
 この世には、電子レンジという便利なものがあるじゃないですか。
 用意するのはフタのできる耐熱容器、これだけです。
 昔ながらの「カニの穴」がちゃんとできます。

 注意するのは水の量です。
 まず間違いなく吹きこぼれるので、多めに入れましょう。
 特に無洗米の場合は3割くらい多めがいいです。
 吹きこぼれても平気なように、容器の下にお皿をひけば完璧です。

 米を水に浸して一昼夜。
 これは、誇張でも何でもありません。
 長ければ長いほどいいです。
 ただし、特に夏場は水も腐りやすいので、冷蔵庫で保管するのが良いでしょう。
 最低でも数時間は置くようにしてください。

 そして、おもむろにレンジへ。
 まず「強」で3分ほど。
 ず〜っと「強」のままだと、沸騰してえらい事になります。
 その後、「弱」で13〜15分。
 これで完成です。
 すっげえ簡単ですね。

 端っこの方がおそらく水っぽいはずなので、よくかき混ぜましょう。
 もう一度フタをし、数分蒸らせば完璧です。
 IHジャーにも負けません。
 IHとは「一生懸命ふっくら」の略です。
 今考えました。

 ちなみに、レンジだと「炊き込みご飯」も簡単です。
 例えば「なめ茸」とか「きのこしぐれ」のビン詰めがありますね。
 100円ショップでも売ってます。
 米1合の場合、ひとビンの3分の1くらいを入れて、後は上記と同じ方法で炊くだけです。
 味が薄いと感じる向きには、マギーブイヨンを一緒に入れましょう。
 これが実に美味しい。
 水の量だけ注意すれば簡単です。

 おそらく、炊飯器よりは安いでしょう。
 ビバ貧乏。

 なに? おかずがない?
 想像を絶するプロ貧乏ですね。
 そんな時でも大丈夫です。
 とろけるチーズを用意しましょう。

 とりあえず炊いたご飯に、とろけるチーズを振りかけます。
 ピザ用でもスライスタイプでも構いません。
 要はとろけりゃいいんです。
 んで、そこに何か肉っぽいものを追加です。
 ベーコンでもサラミでもいいです。
 1個9円のローソンのカルパスなんか最高です。
 はい、レンジで2〜3分。

 こいつにケチャップをかけてみましょう。
 イタリアの風が吹きますね。
 なんかピザっぽいようなドリアっぽいような何かができているはずです。
 さあ召し上がれ。

 ひもじいのは罪ですが、貧乏は罪ではありません。
 お互い強く生きましょう。
 手首よりもひじの内側が効果的です。



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