『中・短編』十傑



 今回のテーマはこれである。「中・短編ベストテン」。
 あなたが生まれて初めて読んだ小説は、やっぱりこの辺りの長さのものではないかな。まあ、いきなり「指輪物語」とか「戦争と平和」とかは読まんだろう。
 活字が苦手な諸兄にも、自信を持ってお勧めできるものを選んだつもりである。ではどうぞ。


 「停滞空間」A・アシモフ
 「老人と海」A・ヘミングウェイ
 「黄金虫」E・A・ポオ
 「ミッドナイト・ミートトレイン」C・バーカー
 「恐怖の子守歌」R・ブラッドベリ
 「101号線の決闘」H・エリスン
 「赤毛連盟」A・C・ドイル
 「狂気山脈」H・P・ラヴクラフト
 「ソフト・ウェポン」L・ニーヴン
 「古代の魔法」A・ブラックウッド


 なんとびっくり。実に、ホラーが4作も入っている。今までミステリとSFばかりであったのに、である。自分でもちょっと驚いている。
 やはり、このくらいの長さの方が、人の心の奥に潜む恐怖を引き出すのには最適なのかも知れない。「ぼっけえ、きょうてえ」とかな。
 ところで一つ断っておく。ブラッドベリの作品は、恐らく一般には違うタイトルで出回っていると思われる。これはあるアンソロジーからのタイトルで、興味があれば探してみて欲しい。
 詳しい方なら「ああ、アレだな」と分かるはずだ。
 内訳を見よう。ホラーが4、SFが3、推理が2、純文学が1である。我ながらチャンコな趣味だと思う。
 しかし今回も悩んだぞ。「アルジャーノン」の初期バージョンとか、「地球の緑の丘」とか、「冷たい方程式」や「鼠と竜のゲーム」なんかもあるしな。さらにはル・ファニュやS・キングも当然候補に上がったものだ。
 だがまあ振り返りはすまい。これが現段階での私のベストだ。あなたも、ヒマがあったらぜひ選んでみよう。
 そして、私の書き洩らした偉大な傑作があるのなら、ぜひお教え願いたい。いつでもこのリストを書き替える所存である。
 すべての読書家たちへ。

※この記事は、2001年3月27日に上梓されました。



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