すべての(ともかく、ほとんどの)物語には、悪役が登場する。主人公に立ちふさがり、強大な力を持って相対し、物語を引き締める存在である。 今日は、その悪役たちにスポットを当てたいと思う。 あらゆるジャンルの悪役たちを独断により吟味し、それぞれの分野において、ナンバー1を決めてしまおうというものだ。 異論はもちろんあるかと思うが、まあご覧あれ。 「最も巨大な悪役」…バキューモン(ウルトラマン) 「最も小さな悪役」…デスコラーダ病原体(死者の代弁者) 「最も老齢な悪役」…イクストル(宇宙船ビーグル号) 「最も完璧な悪役」…アントン・コルフ(わらの女) とりあえず説明しよう。 まずバキューモンであるが、こいつの大きさは無限である。何も言うまい。 次のデスコラーダ病原体だが、別にアンドロメダ病原体とかでもよさそうな気がするが、きちんと一つの「種族」として書かれている点を買った。 これに肉薄するのはたぶんヌーサイト(ブラッド・ミュージック)だが、こいつは少なくとも細胞大の大きさがある。 長生きなのは文句なしにイクストルだろう。推定年齢150億才以上。何しろ、この宇宙の始まる前の宇宙から生息していたのだから。 マグマ大使のアース様でさえ46億才である。 最後のアントン・コルフについては、ミステリというジャンルの「お約束」に触れねばなるまい。 この世のほぼ100%のミステリは、「不完全犯罪」を扱っている。犯人が捕まらなければならないわけだ。 その意味で、彼は最高の悪役であると言えよう。リュパンもモリアーチィもかなわない。ちなみに僅差でエンコ空将とフィールディング大尉(シャドー81)がいるが、彼らは単独犯ではない。 いかがだろうか。いろいろと調べれば、「最もしつこい悪役」とか「最も不幸な悪役」とかが出てくるかもな。 こういった思考実験はとても楽しい。あなたも、ヒマつぶしに考えてみてはどうだろう。何も悪役だけに限らない。面白そうなものがあったら、ぜひお知らせ願いたい。 ※この記事は、2001年3月14日に上梓されました。 back HOME |