第一話 「幻夢」(83/3/4)
  脚本・上原正三 監督・小林義明

 ギャバンの後を引き継ぎ、地球地区担当になったシャリバンは、
都内で怪現象が頻発していると大山小次郎に聴き、調査を開始する。

 マドーの暗躍を感知した電は、怪しい超高層ビルに目をつけ、
パートナーの女宇宙刑事リリィとともに潜入した。
 電は罠にかかって殺されそうになったが、
オートコントロールで駆けつけたシャリンガータンクに救出される。

 地球侵略をたくらむ魔王サイコは、宇宙刑事が嗅ぎつけてきたと知り、
魔怪獣ゴリビーストをシャリバン抹殺のために送り込んだ。

 電はグランドバースを襲ったマドー戦闘機を撃退、
追跡して基地を発見し、マドー一味と戦う。
 幻夢界に引きずり込まれ、
4倍のパワーを得たゴリビーストに苦戦するも、
シャリバンクラッシュで葬り、見事に初陣を飾った。


 「オゼバン談」

 地球に来てすぐの電が、大山小次郎から連絡を受けたってことは、
烈から紹介されていたのでしょうね。

 超高層ビル内でピエロが出てきたとき、
バックに「三田寛子ファンの集い」と書かれたパネルがあるのが笑えます。
 直後に現れた海坊主は黒いスーツでした。

 シャリンガータンクはギャビオンとは違い第一話から大活躍。
 オートコントロールで伊賀電を救出する素晴らしいメカです。
 分離攻撃もシリーズで初めて効果的(?)に使われました。

 マドー戦闘機が爆発する際の合成で、
バックの幕にシワがよっているのは気になりますよね。

 一話のうちに二機も沈められたマドー戦闘母艦は弱すぎ。
 デザイン的には子供の頃に見たカマキリの卵を思い出させます。

 スーツに入っているのは同じ村上潤氏なのに、
ギャバンとシャリバンで、
きちんとキャラにあった動きを演じわけていらっしゃるのはすごいと思いました。
 パンチやキックも微妙に違うんです。
 スーツアクターという職業が、
文字通りアクターであるということがよく分かります。
 ご本人は「初めの頃は演じわけに苦労した」と述懐されていますが、
私にはちゃんと伊賀電が赤射蒸着したように見えました。
 村上氏も大葉氏と同じく、学生時代にはバスケットをやっていたとのこと、
バスケットは運動神経を鍛えるのに適したスポーツなのかもしれません。

 かけ声はまだ「シュウ!」ではなく、
「サーィ!」「ターィ!」「シェイ!」といろいろでした。

 シャリバンの魔怪獣はギミックが豊富で、
見ているだけでも面白いです。

「クライムバスター!」と銃の名前を言いながら発射するのは、
ルパン三世が「ワルサーP38!」と言うのに近い?
 なるべく足下を撃つのは、
相手を必要以上に傷つけない宇宙刑事流のジャスティスショットです。

 シャリバンクラッシュの閃光が魔怪獣の体を走るとき、
画面の左上から右下へ向かうのはおかしいような……。
 右上から左下になるはずです。

 飯塚昭三氏は一年間の休養ののち、
復帰初の仕事が魔王サイコだったそうです。
 感情を出さない発声法なので、
一度聴いた後の演技の修正が出来ず非常にやりづらかったとか。

 大葉氏の出演は二カ所。





  第二話 「魔界ニュータウン」(83/3/11)
  脚本・上原正三 監督・小林義明

 ニュータウンに怪現象が起こったと聴き、
伊賀電とリリィは現場へ急いだ。

 立入禁止であるはずのニュータウンにバスが現れ、
シスターが降りてくるのを観た電とリリィは後をつける。
 いったん見失い探していると、ケガをした少年を発見、
電はリリィにジープで病院へ運ばせた。

 残った電が一人で捜査を続けていると、マドー一味に襲われる。
 シスターはミスアクマ1、ミスアクマ2だったのである。
 マドー戦闘機にまで追いかけまわされたが、
赤射後シャリンガータンクを呼んで撃退。
 グランドバースに帰還した。

 ギャバン隊長に励まされた電は再びニュータウンへ向かい、
マドーに襲撃されたが、
現れたエイビーストを赤射して倒し、ニュータウンは平和を取り戻した。


 「オゼバン談」

 観ていただければ一目瞭然ですが、
「宇宙刑事ギャバン」第15話風の展開で、
次々と場面転換する怪しい空間の中、渡氏のアクションを堪能できます。
 おそらく番組当初の早い段階で渡氏の魅力を見せたかったのでしょう。
 OPでも使われている橋でのロープを使ったターザンアクションは、
本当に怖かったらしいです。

 渡氏は10年選手だった大葉氏から受け継いだということで、
プレッシャーがとても大きかったそうです。
 第1話、第2話は立ち回りばかりで、クタクタに疲れたとのこと。
 しかし、ギャバンと意識的には変えず、とにかく先人の真似をしたとか。
 千葉さん、大葉さん、ご自身の趣味で藤岡弘さんを参考にしたそうです。

 普段着からいったん全身タイツの艦内服になるとき、
上着だけが投げ捨てられますが、
やっぱりジーパンは瞬時にずり落ちているのでしょうか?
 赤射ポーズはアクション監督の金田治氏が考えたそうですけど、
両手を空に突き上げるところは渡氏のアイデアとのこと。

 かけ声「シュウ!」が登場しますが、固定はされていません。

 この回のビーストの変形も面白いです。

 まだ試行錯誤中なのか殺陣のパターンが確立されていなかったり、
レーザーブレードの音楽でグランドバースが登場したりと、
慣れた身にはとても気持ち悪かったです。

 大葉氏の出演は一カ所(ウインクあり)。





  第三話 「久美子との約束」(83/3/18)
  脚本・上原正三 監督・田中秀夫

 伊賀電はドライブ中に花と会話している少女・久美子と知り合い、
食事をごちそうになる。
 母を亡くし、父は仕事が忙しくて帰ってこない。
 一人で留守番をする久美子に同情した電は、
スイッチを入れると電波で知らせる発信器をぬいぐるみに入れてあげ、
「何か怖いことがあったら飛んできてあげる」と約束した。

 翌日、電は久美子の父が働いている銀河エレクトロ研究所へ向かう。
 久美子の父が無理矢理働かされているのを感じ取った電は、
リリィに敷地内をバイクで攪乱してもらい、
その隙に研究所内へ潜入、
久美子の父がミサイルの制御装置を作らされていることを知る。
 やがて見つかった電は赤射して一暴れし、
久美子の父はリリィが保護した。

 電がジープで久美子の父を家まで送ると、
目の前で久美子がさらわれてしまう。
 しかし、久美子は抱えていたぬいぐるみに発信器があることを思い出し、
スイッチを入れた。
 電波を受信した電はただちに救出に行き、
マドー一味を前に赤射。
 牢で毒ガスに苦しんでいた久美子をモグリランで救出し、
キバビーストを倒した。


 「オゼバン談」

 マシンガンをバリバリ連射する宇宙刑事の映像は珍しいですよね。

 リリィの豪華だった髪のウエーブがとれ、
ストレートになっています。
 確かストレートパーマが一般に普及し始めたのがこの頃なので、
試してみたのかもしれません。
 女宇宙刑事の活動的でワイルドなイメージが消えたような気がするのは、
私だけでしょうか?

 第1話、第2話と観ていて「あれ?」と思ったのは、
グランドバースの手から発射する光線をグランドバスター、
肩から発射する光線をプラズマカノンと言っていたからです。
 この回からみなさんの記憶通り、
肩からをグランドバスター、手からプラズマカノンと言っています。
 武器名が変わるのは、きわめて珍しいことではないでしょうか。
 ホシノ・スペースカノンの技術を応用して作ったという設定を活かすため、
見栄えがし、メイン武器になるであろう手からの光線を、
よく似た名前のプラズマカノンにしたのだと思われます。

「高次元ソナー」で両耳からアンテナを出したシャリバンは、
ずいぶん顔の印象が変わります。

 かけ声の「シュウ!」が固定されたみたいです。

 クリスタルふうのレーザーブレードが初登場。

 大葉氏の出演は一カ所。





  第四話 「マイコン指名手配」(83/3/25)
  脚本・上原正三 監督・田中秀夫

 コンピューターによる学習システムによって、
学生が信じられないほど成績を上げていると聴き、
伊賀電は使っているツトム少年の家へ見せてもらいに行く。

 学習システムはマドーが学生を支配し、
さらに全家庭をも操る目的で作った物であった。
 シャリバンが嗅ぎつけてきたことを知ったドクターポルターは、
あらかじめシステムに仕込ませておいたシャリバン回路をオンにし、
コンピュータを爆発させた。

 電はバラバラになったコンピューターに、
「日本未来電子工業」と記されているのを見つけ、
行ってみたがもぬけのからであった。

 マドーの仕業であることを確信した電は、
ツトムがマドーと接触するのではないかと尾行を開始する。
 ゲームセンターにたどり着いたが、
そこでもシャリバン回路をオンにされゲーム機が爆発した。
 残骸を調べてみると、やはり「日本未来電子工業」の文字があった。

 その頃リリィは、
再び学習システムがツトムの家に届けられるのではないかと張り込み、
運んできたトラックの後をつけて製造工場へとたどり着く。
 しかし、マドーに襲われてしまった。
 危ういところをシャリバンが助け、工場はモグリランで破壊した。

 マドーはシャリバンを抹殺しようと「日本未来ハウス」へ招待する。
 電は誘いに乗り、捕まっていたツトムを救出、
現れたマドー一味を前に赤射して、マイコンビーストを倒した。


 「オゼバン談」

 OPは変わっていませんが、
本編ではプラズマカノンの映像が変更されていました。
 光線に勢いがありパワーアップしたみたいです。

 マイコンビーストの頭がデンジマン風でした。
 登場時にはおそらく竹田道弘氏が入っていらしたのでしょう、
ビーストの下半身がただのタイツなので足がやけに細く見えました。
 しかしスーツアクターの村上潤氏の話によると、
一対一のからみの時には竹田氏が一番やりやすかったそうです。

 リリィのアクションシーンがあります。
 ミミーとは違い、女宇宙刑事なので活動的なのがいいです。
 リリィ役の降矢由美子さんは、
高校時代にはバスケットをやっていて大会に出たこともあるらしく、
このあたりでも村上氏とうまがあったのかもしれません。
 休憩中には宇宙刑事のポーズを取って遊んでいたとのこと、
コンバットスーツを着て活躍したかったそうです。

 ツトム少年は伊集院光にそっくり。
 冷蔵庫の中で「たすけて〜!」と叫ぶ姿が最高です。
 「宇宙刑事ギャバン」第16話では、
雨宮君の足を引っかけて転ばしていました。

 ツトムのお母さんは、
幼稚園バスでダブラーに殴られたのに笑っていた保母さんでした。

 しかし「マイコン」という言葉が懐かしいですね。
 たしか「マイクロコンピューター」の略だったはず。

 大葉氏の出演は一カ所。





  第五話 「港のヨーコは愛のメロディーを忘れない」(83/4/1)
  脚本・上原正三 監督・小笠原猛

 伊賀電が働いている鈴木モータースへバイクの修理を頼みに来た男女が、
何かに追われるようにして走り去っていく。
 修理代をもらっていない電は慌てて追いかけた。

 二人乗りをしていた男女は死神のような男の念力笛で転倒、
追いついた電が二人を病院へ送った。

 あきらかにマドーに追われていたにもかかわらず、
「マドーなんか知らない!」と言い張る男。
 電はついに病室から追い出されてしまう。

 いったんグランドバースに帰還したが、
ギャバン隊長の「マドーに見張られていたのでは」との言葉に、
電は再び病院へ向かう。
 しかし、すでに病室に男女の姿はなかった。

 男のバイクが横浜ナンバーだったことを思いだした電は、
横浜に向かい、港で男を発見する。
 逃げる男を追跡するも、
五人組の男に襲われ見失ってしまった。

 電が追っていたトキオはマドーのもとで働かされていた。
 マドーはディスコで踊っている人間の中から超能力が使えそうな者を選び、
機械で能力を強化させて手下にしていたのである。

 電は捜索を続けていた。
 やがて港に係留してある船の中に、
トキオと一緒にバイクに乗っていたヨーコを発見する。
 ヨーコはバイクの事故で記憶を失っていた。
 だが、電はそれが嘘であることを見抜く。
「マドーは悪魔の集団。トキオはそのマドーに利用されている」
 電の言葉にヨーコはトキオを助けてと泣きながら頼んだ。

 マドーが暗躍していたディスコにはリリィが偵察に行った。
 踊っているうちに超能力強化の対象として選ばれたが、
現れたドクターポルターに宇宙刑事であることを見抜かれる。
 危ういところをシャリバンが救出し、
クライムバスターで超能力強化装置を破壊した。

 魔王サイコはヨーコの記憶喪失が嘘で、
シャリバンとコンタクトをとっていることに気づき抹殺を命じる。
 トキオが船にいたヨーコを連れ出し、岸壁へと向かった。
 しかし、トキオにヨーコを突き落とすことなど出来なかった。
 手を取り逃げようとする二人の前へ、
死神のような男と五人組が現れる。
 トキオは超能力で抵抗したが、
シャリバンが駆けつける前に殺されてしまった。

 死神のような男はサウンドビーストであった。
 シャリバンによって倒されたが、
トキオが目を覚ますことは二度となかった。


 「オゼバン談」

 OPのプラズマカノンの光線が変更されています。
 それは一目瞭然なのですが、
実は光線の発射順も手肩から肩手へと変わりました。

 この回から小笠原猛監督が撮影のローテーションに加わります。
 第1話、第2話では小林義明監督のもとで助監督を務めていました。

「鈴木モータース」の名は、
やっぱり鈴木自動車とのタイアップが関係しているのでしょうか?

 五人組の中のガラシャツの人は、
「超電子バイオマン」でブルースリー役をやった、
大須賀昭人氏ではないかと思われます。

 吉川進プロデューサーのお嬢さんの理恵子さんが、
ヨーコ役で出演しています。

 潮健児氏もゲスト出演。
 フルートを吹く姿が異様な迫力でした。

 赤射シーンの発光飛行で、
背景が透けて見えるのはどうしても好きになれません。
 この回は人の形が残っているのですが、
赤い円形のセロファンがスライドしているようなのは最悪。
 ギャバンで初登場したときみたいなshineな感じが欲しいです。

 第1話にも出ていましたが、
この回より「海坊主」が頻繁に出てくるようになります(白スーツ)。
 しかし、終わり頃まではっきりとした設定はなく、
ファイトローが化けたものとして紹介されている文献もありました。
 役の山田一善氏はJACのかたで、
魔怪獣などにも入っていたらしいです。
 空手映画にあの姿で出演したのがきっかけで、
効果として使われるようになったのだとか。
 設定が出来てからは微妙な感情も出したそうです。

 大葉氏の出演は一カ所。





  第六話 「戦場の森をかける小さな命」(83/4/8)
  脚本・上原正三 監督・小笠原猛

 若葉山の木や動物たちが、
落雷のようなものに焼かれる事件が続発したと聴き、
伊賀電は調査に向かった。

 山中はひどく荒れていた。
 原因はやはりマドーで、
襲われた電は赤射してヤマガミビーストと戦うも逃げられてしまう。

 マドーはシャリバンのデータを集め、
森林警備隊員であったことに注目し、
小動物を次々と殺して見せては電の冷静さを失わせた。
 やがて洞窟に誘い込まれた電は捕まってしまう。

 電がマドーの罠にはまったと気づいたリリィは、
ギャバン隊長に報告した。
 ギャバンはただちに電送装置で駆けつけ、
若葉山へ向かう。

 その頃、電は電波を遮断する牢に入れられていた。
 通信も赤射もできないまま、
ヤマガミビーストとの戦いを強いられる。
 好きなように攻撃を加えられ、
とどめを刺されそうになったとき、
電を発見したギャバンが電波遮断装置を破壊した。

 マドー一味に飛びかかるギャバン。
「シャリバン! 赤射だ!」
 ギャバンの声に電が応えた。

 赤射したシャリバンの前に敵はなく、
ヤマガミビーストは倒され、山は動物たちの楽園にもどった。


 「オゼバン談」

 伊賀電が「地球にやさしい男」であることがよく分かる回です。

 前作まではショボイ宇宙船で、
100メートルワープを駆使してやって来たものですが、
グランドバースは人間電送装置を装備しているので、
一瞬で駆けつけられます。
 おそらく「宇宙刑事ギャバン」第13話で、
香月博士が研究していた生体電送装置の技術を提供してもらい、
バード星の超科学で完成させたのでしょう。

 捜索に出た大葉氏の白いパンタロンがまぶしいです。
「チェイス!ギャバン」のトランペットのイントロとともに駆けつける姿に感動。
 ヤマガミビーストに喰らわせた蹴りは、
間違いなくスパイラルキックです。
 蒸着しないほうが嬉しいのは私だけでしょうか?
 シャリバンと共に戦うシーンにはしびれました。
 ガイラー将軍くらいなら倒せそうな勢いです(密かにJACの同期対決)。
 最後のウサギを持っている姿だけはバトルケニアに見えました。

 クライムバスターの使い分けが初登場しますが、
いまいち意味がないような気がします。
 破壊ビーム、溶解ビーム、ショックビーム、キラービームて……。
 でもショックビームを浴びたファイトローのリアクションは面白かったです。

 変形前のヤマガミビーストは気色の悪いデザイン。





  第七話 「鏡の中に浮かぶ私は誰!?」(83/4/15)
  脚本・上原正三 監督・小林義明

 エスパー少女にとりつかせて悪の超能力者にするため、
魔王サイコはダブルビーストを生みだした。

 洋館に住む少女が餌食となり、フラフラと道路へ出たところ、
パトロール中の伊賀電が発見し保護する。
 家に送り届けると母親は「サチコは夢遊病」と話した。

 後日、別人のように派手な服を着て濃い化粧したサチコを電は見かける。
 不審に思い後をつけるとサチコはディスコに行き、
しばし踊りを楽しんで行方をくらませた。

 電は洋館へ行きサチコが学校からもどってくるのを待ったが、
帰ってきたサチコは街へは出ていないと笑った。

 不信に思った電は夜になるのを待ち洋館に忍び込む。
 母親の悲鳴を聞いて駆けつけると、
サチコは髪を振り乱して宙に浮かんでいた。
 しばらくするとサチコは気絶したが、
再び目を覚ますと飛んでいってしまう。
 電は赤射して追いつき、現れたマドー一味と戦った。

 ダブルビーストを倒したとき、サチコも明るい少女にもどった。


 「オゼバン談」

 猛烈な下ネタなので書くのがはばかられますが、
この回のダブルビーストの顔は犬のチンチンにそっくりです。

 洋館のおじさんがいい味を出しています。
 天性で笑わせる才能があるみたいです。
 階段から落ちるシーンはうますぎで(マジ落ちかも)、
当時ビデオを購入した友人が、
何度も巻き戻しては笑っていたのを思い出しました。
(犬のチンチンも彼が言い出したのです)

 サチコ役の細井正美さんは、
「特救指令ソルブレイン」の第2話にも出演されています。

 少女のことばかり話すシャリバンに嫉妬するリリィがかわいいです。
 この頃から好意があったのですね。

 空中での殺陣シーンが不安定な映像で、
緊張感をかもし出しています。

 大葉氏の出演は無し。





  第八話 「泥の川は甦る カムバックサーモン」(83/4/22)
  脚本・高久進 監督・小林義明

 伊賀電はジョギングで体を鍛えている最中、川にたどり着き、
岸に打ち上げられた大量の魚の死骸を目にする。

 優れぬ気分のままジョギングを再開すると、
怪しいダンプカーに追い回された。
 何とか逃げ切り一息ついたが、
少年に棒を投げつけられてしまう。
 汚れた土を川に投棄していたダンプカーの仲間と間違えられたのである。
 誤解の解けぬまま少年は立ち去ってしまった。

 電は汚されたという土をグランドバースに持ち帰り調べた。
 すると猛毒であるダイオキシンが検出される。
 マドーはダイオキシンを空中から散布する前に、
毒の効果を川で試していたのだ。

 電はダンプカーが不法投棄するのを見ていた少年に、
ダンプカーの居場所へ案内してもらう。

 そこはダイオキシン製造工場であった。
 電は工場内に潜入したが、
その間に外で待っていた少年が捕まり、
電もまた見つかってしまう。

 現れたドクビーストに襲われたが、
隙を見て少年を逃がし、赤射して倒した。


 「オゼバン談」

 ダイオキシン問題に一石を投じる伊賀電は、
やっぱり「地球に優しい男」です。

 サマーソルトキック風の技を出したり、
またもやマシンガンを奪って連射したりと大暴れ、
「マドーには優しくない男」です。
 烈も銃を奪って発射したことはあるのですが、
一発一殺で必要最小限の使用でした。

 ダンプカーはスピルバーグの「激突」みたいですけど、
たまたま通りがかったシャリバンを見つけた勇み足のファイトローが、
ひき殺して手柄にしようとでもしたのでしょうか?
 しかし、どんなに襲われても、
何事もなかったかのようにジョギングを再開する伊賀電が笑えます。

 前話に続き、空中での殺陣あり。

 大葉氏の出演は無し。





  第九話 「ビックリハウスは幻夢町0番地」(83/4/29)
  脚本・上原正三 監督・田中秀夫

 お化けを見たという子供に案内され、
伊賀電は洋館に向かった。
 光るお化けが車に何かを積み込んでいたとの話の通り、
敷地内にはタイヤの跡。
 しかし現れた怪しい老人は警備会社の車だと言い張った。

 大量の日本円とドル紙幣が輸出されようとしていたとの情報を得、
電はリリィを連れて調査に向かう。
 そこで襲われた電は赤射して敵を撃退、紙幣印刷装置を破壊した。
 だが、そこは偽工場だったのである。

 あっさりと攻略できたことに疑問を感じ、
電は本工場が他にあるのではとさらに調べを続ける。

 洋館でキャッシュビースト見てうろたえている小次郎の話を聞き、
電は洋館へ行った。
 マドー一味に襲われたが、赤射してキャッシュビーストを倒し、
偽札製造工場である洋館はクライムバスターで破壊した。


 「オゼバン談」

 一話から観ていると簡単に気づきますが、
この回よりOPのイントロが変わります。
 しかし前バージョンが好きな人のほうが多くありませんか?

 冒頭のファイトローは鈴木その子風です。

 リリィの髪型が元通りになりました。
「これでもか!」というくらい髪が波打っています。

 針金で鍵を開ける技術は烈も持っていました。
 宇宙刑事訓練学校で習うのでしょうか。

 キャッシュビーストのお腹が裂け、
紙幣がこぼれるシーンが印象的です。
 人間体の時の怪しい老人役は関敬六氏。
 よく外国のアニメの吹き替えをなさっていました。
「スーパースリー」では声優をやったうえに主題歌まで歌われています。
「ラリホー、ラリホー、ラリルレロン」ってやつです。
 昔ウッチャンナンチャンがコントでやっていましたね。

 ミスアクマ1の丸山千絵子さんはJACのかたなので、
木から飛び降りるシーンなどを自分でこなされています。
 渡氏とは同期だとか。

「スパーク!シャリバン」「超次元戦斗母艦グランドバース」
 と二曲の挿入歌が初登場。
 いずれも効果的に使われています。

 大葉氏の出演は無し。





  第十話 「幻夢城・東京 エキスプレスの影を追え」(83/5/6)
  脚本・上原正三 監督・田中秀夫

 雑誌に大山小次郎が写したUFOの写真が掲載された。
 UFOがマドーの戦闘機であることに驚いた伊賀電は、
どうやって写したのか聴かせて欲しいと頼む。
 小次郎は自分のマンションに案内し、撮影システムを説明、
自動撮影された五コマ目からはUFOが消えかかっていると話す。

 撮影されたUFOはやはりマドーの物であった。
 計器の故障で五秒だけバリアが途絶え写ってしまったのである。
 マドー砲の要塞を作るために資材を搬入していたのだが、
思わぬ邪魔が入り、製作のおくれを懸念したサイコは、
小次郎の撮影システムの破壊を命ずる。

 電は小次郎が襲われるのではないかと身辺警護をしていた。
 向かいのビルから狙撃しようとしている影を見つけ、
慌てて駆けつけるも時遅く、撮影システムは破壊されてしまう。
 驚いて飛び出した小次郎は、
ユーホービーストにマンションの屋上から投げ捨てられた。
 赤射したシャリバンが救出したが、
ユーホービーストには逃げられてしまう。

 リリィが写真を調べあげ、
おおよその飛行ルートを割り出してくれたが、
探索してもマドーの基地を発見できない。
 警戒され、UFOの飛行を控えていると判断した電は、
写真が掲載された雑誌社へ行き、
UFOが撮影されたのはどこか違う場所ではないかと尋ねた。

 シャリバンに気づかれていないと知ったマドーは、
再び資材の搬入を開始、
仕掛けられていた探知機によって基地の位置を特定されてしまう。

 電は怪しいビルを発見し潜入した。
 マドー一味の攻撃を受けるも、
赤射してモグリランで基地を破壊、ユーホービーストを倒した。


 「オゼバン談」

 第1話を観たときにはさほどすごいとは思いませんでしたが、
小次郎さんは知らぬ間に、
ずいぶんいいマンションに住めるようになったんですね。
 ボロッチイアパートで、
屋根裏をつたって隣の部屋をのぞいていたころが懐かしいです。
 実家はお金持ちなのでしょうか?
 部屋にバズーカを撃ち込まれて死なない生命力にも驚きました。

 シャリバンが球体飛行をしますが、
背景や落下した小次郎とのスケールがあっておらず雑に感じました。

 電の靴下も白。宇宙刑事御用達でしょうか?

 海坊主は黒スーツでした。

 ビル内のマネキン倉庫、気色悪ッ!

 この回はいつもよりガイラー将軍との戦いが長いです。
 ガイラー将軍の頭はFRPの土台の上に、
人間の髪を張り付けているのだとか、気色悪ッ!

 ユーホービーストを観ているうちに、
宇宙鉄人キョーダインに出ていたゴンベスを思い出しました。
 頭のUFOが飛んでいった後のビーストの顔、気色悪ッ!
 UFO部分はシャリバンクラッシュをくらっていないので、
もしかするとまだ飛んでいるかもしれません。

「SON OF SUN 〜太陽の息子〜」
 が挿入歌として使われました。
 この種のドラマの歌は、
詩が完成してから作曲されるそうですが、
この曲はメロディー先行で作られたそうです。
「ダイダバダッダ、ダイダバダッダ」
「ダイダガ、ダイダガ、ダイダガ、ダイダガ」
「ダガディッダッディッ、ダガディッダッディッ」と、
意味不明のフレーズも宇宙刑事ソングの魅力ですよね。

 大葉氏の出演は無し。



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