第四十八話 「ミミー」(84/2/3)脚本・上原正三 監督・田中秀夫
銀河連邦警察バード星本部から、緊急発信が全銀河の宇宙刑事に発せられた。コム長官の娘ミミーが、宇宙海賊ベムサソリにさらわれたのである。
銀河パトロール隊隊長のギャバンはベムサソリの本拠地を急襲した。しかし、そこにミミーの影はなく、ギャバンは別の星雲へ向かう。
ベムサソリはミミーを連れて幻夢城へ行き、魔王サイコより褒美を受けた。サイコはミミーを八つ裂きにしてバード星へ送ろうとしたが、レイダーはガイラー将軍の子供を産ませてコム長官を苦しめた方がいいと進言、サイコに受け入れられる。
ガイラー将軍とミミーの結婚がグランドバースへ伝えられた。事実を知らされたコム長官は悩み苦しむ。
宴の最中、ガイラー将軍は抜け出して、ミミーが閉じこめられている部屋へ行った。柱に縛られたミミーを見て、同情したガイラー将軍は鎖を解いてやる。ミミーは隙を見て逃走したが、再び捕らわれた。
午後一時に婚儀が執り行われるとの通信を受け、電はいてもたってもいられず、幻夢城への通路を求めてジープで捜索に出る。
婚儀が始まり、ガイラー将軍がミミーに指輪をはめようとしたとき、レーザービジョンでインコに変身したミミーは出口を求めてはばたいた。
ジープで走行中、助けを呼ぶミミーの声を聞いた電は洞窟に入る。ミミーはマドー一味に追われていた。赤射してミミーを逃がした電はマドー一味を蹴散らし、ベムサソリをシャリバンクラッシュで粉砕した。
ミミーが逃げてきた道は幻夢城へ通じるサイコゾーンのはず。シャリバンは必死になって探したが発見には至らなかった。
ミミーが無事保護されたと知り、コム長官とギャバンは安堵した。
「オゼバン談」
ギャバン、ミミー、コム長官、マリーンと、前作の貯金を有効利用したことが、「宇宙刑事シャリバン」を名作にした理由の一つでしょう。いずれも演技の上手いかたを起用しており、この回は苦悩するコム長官など見所が多いです。「代わってやりたい」発言は当時も話題を呼び、誰もがコム長官の花嫁姿を想像しました。
「宇宙刑事ギャバン」では、マリーンはバード星ではヘルメットをかぶっていなかったのに、本作ではかぶるようになっています。
ドルギラン、サイバリアンとメカまで再登場して嬉しさ百倍。特にサイバリアンはモトシャリアンとは違いハンドルがきれるため、バイクアクションが見栄えします。
コム長官が手にしていたミミーの写真はトレーディングカード「宇宙刑事列伝」ナンバー92と同じ日に撮影されたみたいです。ミミーファンは必携、間違いなくみとれます。この回の叶和貴子さんは走るシーンが多くて大変そうでした。
ギャバンのスーツにも柴原氏が入られたみたいです。このかたは剣技のキレが素晴らしく、その才能を買われて村上氏の後を引き継いだのだと思われます(村上氏は素手のアクションが抜群でした)。ベムサソリと手下二人の三人と幻夢界で対決しますが、アクション、剣技ともに気合いが入っており、画面は華やかでした。
クイックモーションの赤射あり。
宴の最中ドクターポルターが微妙な表情をしています。ガイラー将軍が幸せになることが気に入らないのでしょうか?
大葉氏の出演は二ヶ所。なんと前回の出演から三カ月以上間があいています。
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