第四十七話 「幸福をねがう兄と妹 火花散る正剣邪剣」(84/1/27)脚本・湯山晃行 監督・小西通雄

 登山に来ていた兄妹は突然の雨に洞窟へ逃げ込み、たき火で暖をとった。不審な気配を感じ、洞窟内を調べているうちに落とし穴にはまってしまった兄妹は、地下の部屋へ辿り着き、台座にすえられた剣を手に入れる。

 電はマドーとの戦いの中に一時のやすらぎを得るため、生まれ故郷の奥伊賀島へ行き、伊賀獅子の剣を目にする。聖なる者が現れ、伊賀獅子の剣はイガ星の守り刀・聖なる剣であることを電に伝えた。

 兄妹が手に入れた剣は、マドーに伝説として伝わる無敵のデビルの剣であった。マドーは古美術商に、デビルの剣らしき物を持ち込んだ男がいるとの情報を得、動き始める。

 剣を売りたがっていた兄は、二億円で引き取りたいと名乗り出た男に譲ろうとしたが、妹は警察に届けてくれと哀願した。いったんは妹の願いを聞き入れた兄も、こんなチャンスは二度と訪れないと剣の取引に応じることにする。

 兄がいなくなったので探して欲しいと妹に頼まれ、電は取引先と思われる古美術商をジープで回った。

 兄は古美術商に剣を五億で引き取ってくれとふっかけ、マドー一味に捕まってしまう。取引を名乗り出た男はケンキャクビーストだった。

 一足遅れた電は兄を連れ去った車のナンバーをリリィに連絡し、追跡するよう指示、リリィは絵画館の裏へ入ったと報告する。

 兄はマドーに奪われそうになった剣を取り返し車で逃走したが、妹を人質に取られ再び剣を奪われてしまう。ガイラー将軍の電光剣に吹き飛ばされ兄を駆けつけた電が赤射して救った。

 デビルの剣を手に向かってくるケンキャクビースト、必殺のシャリバンクラッシュまで受け止められ、苦しんだシャリバンは聖なる剣を呼ぶ。聖なる剣は自らの意志でデビルの剣をはじき飛ばし、ケンキャクビーストの胸に突き立った。チャンスとみたシャリバンは、再びシャリバンクラッシュを繰り出しとどめを刺す。

 妹は約束を破った兄を許し、もう一度兄妹力を合わせて夢の実現へ向け歩き出した。


 「オゼバン談」

 ミスアクマ1役の長門美雪さんはこの回が最後で、次回より丸山千絵子さんが復帰します。ファンコレの記載は間違っておりますので、スタッフ紹介などを引用している人はご注意ください。

 兄妹の夢である小さな食堂はロッテリアみたいです。

 ケンキャクビーストは、マゲを結っているのに横はザンバラという面白い髪型。ショウリビーストに続いてシャリバンクラッシュを破ります。

 メカシーンが使い回されるのは、予算上ある程度しかたのないことかもしれませんが、ヘレンが死んだ回のザコキャラ斬りのシーンはやめて欲しかったです。印象深いだけにがっかりしました。

 聖なる剣はデビルの剣に比べると地味すぎのような気がします。第20話で獅子の石碑からの光線を受けて輝いた時のように、エネルギーを注入して金色に光らせれば、レーザーブレードとの二刀流もかっこよさ三倍になったことでしょう。光の残像を考えただけで美しいです。

 大葉氏の出演は無し。


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