第二十九話 「敵は誰だ?荒野をめざす熱血児」(83/9/23)脚本・上原正三 監督・田中秀夫

 中南米の戦場で大量殺人兵器・中性子銃が使われた。

 伊賀電は新兵器が日本から輸出されていることをつかんだ。マドーのにおいを感じた電は、来日した国際的兵器ブローカー・サイゲルのあとをつける。だがバイクの男に尾行を邪魔された。

 電は男を待ち伏せして組みついた。男は元刑事新田、マドーではなかったが、サイゲルは自分の得物と告げて立ち去った。陰謀にはめられ、刑事を辞職するしかなくなり、復讐を誓っていたのである。

 見失ったサイゲルを探すためホテルを次々とあたった電は、サイゲルが殺されているのを目にする。怪しい二人組を追う電。新田もまた兵器密造工場の情報を得、二人組の行く先と同じ場所へたどり着く。二人組を捕まえることはできたが、兵器工場はおとりであった。

 電は簡単に工場を見つけられたことに疑問を持った。別の工場を探すために兵器の輸送ルートの目星をつけ、リリィと共に透視装置を使いトラックを一台一台調べた。

 十日に及ぶ張り込みで、ようやく怪しいトラックを発見、倉庫まで追跡し、夜を待って潜入、中性子銃の部品を見つける。

 電は黒幕と見た佐倉弁護士のもとへ向かい、マドーの激しい攻撃を受けて赤射、密造工場とヘイキビーストを破壊した。

 目的を果たした新田はマグロ漁船員として新たな人生を歩むために旅立った。


 「オゼバン談」

 渡氏は伸びていた髪を切られたみたいで少しさっぱりしています。骨折の影響で足を上げるアクションは吹き替えですが、ちょっとアフロヘアー気味です。

 伊賀電がナイフを持ち歩いているとは知りませんでした。

 見ていただければ分かりますが、新田役の富岡賢氏はマイケル富岡氏です(目が怖い)。シャリバン対ヤキソバンの素面の戦いは必見でしょう。

 ガイラー将軍が手すりに電光剣を走らせるのは、アイデアだなと思いました。いまいち強いのか弱いのかはっきりしないキャラですが、マドーにいなくてはならない人でしょう。

 この回のヘイキビーストは宇宙戦士ふうで、見ようによっては魔怪獣ではなく味方みたいでした。珍しく名前も外見にぴったり。

 大葉氏の出演は無し。


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