第二十二話 「テニスプレイヤーを襲う天国への誘惑」(83/7/29)脚本・高久進 監督・田中秀夫

 天才テニスプレイヤー花井ジュンのマンションへ怪しい女占い師が現れ、全日本杯争奪戦の勝敗を占い、負けると言い切った。名声が落ちることから逃れるには死んで楽になるしかない。催眠術をかけられた花井はマンションの屋上から飛び降りる。

 パトロールでたまたま通りがかった電が救出するも、花井の目から飛び出したシニガミビーストに襲われた。赤射をしたが逃げられてしまった。

 世界各国でも幸せの絶頂にある人たちが原因不明の自殺をしていた。名声のある者が死ぬと必ず後追い心中があることを狙い、マドーがシニガミビーストの催眠術で自殺させていたのである。

 ギャバン隊長の報告で人気のある者が狙われるということを知った電は、水泳界のホープ矢吹ユミを、リリィは流行作家青村一郎をそれぞれガードした。シニガミビーストを発見した電は赤射して応戦したが、またもや逃げられてしまう。

 全日本杯争奪戦が二日後に迫り、花井ジュンは練習を再開した。しかし「試合に出れば負ける。世間の物笑いになる」という催眠術はかかったままであった。「楽になりたければ駐車場にある赤いオープンカーに乗れ」との声に従い、花井は猛スピードを出す。ジープでパトロールをしていた電はすぐさま追跡、オープンカーに飛び乗って花井を助け出した。

 目を覚ました花井に首を絞められた電は、花井の顔面に掌打を入れた。すると目の中にひそんでいたシニガミビーストが飛び出した。電は赤射して勝利を得、有名人たちにかけられていた死の催眠術も解けた。


 「オゼバン談」

 グラビアなどで活躍されていた早坂あきよさんが、テニスプレイヤーの花井ジュン役です。

 シニガミビーストの人間体は曽我町子さんがやられていました。変身後も曽我さんの声なのが嬉しいです。

 ブーツでの壁走りは烈もやっていましたから、この技術も宇宙刑事訓練学校で習うのかもしれません。しかしシャワー室に入り込むのはいただけませんでした。音や匂いで気づくはずです。計画的犯行?

 この回のアクション用のスーツには渡氏が入っているそうです。言われてみると確かにいつもとは違い変な感じがします。伊賀電が変身したシャリバンなのに、伊賀電役の渡氏が入ると違和感を感じるのは興味深い話です。スーツの目線はきちんと顔ごと向けないといけないため慣れていないと難しいのでしょうね。

 頭蓋骨の上で戦う映像は気持ち悪かったです。

 大葉氏の出演は一ヶ所。


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