第十四話 「連続夢魔におびえる億万長者」(83/6/3)脚本・高久進 監督・田中秀夫

 若き日の楽しい夢にまどろむ老婆が、突如悪夢にうなされる。目を覚ますと地上げ屋がやってきたが、想い出の詰まっている家を売るわけにはいかないと、老婆はかたくなに拒んだ。

 リリィと遊園地で休暇を楽しんでいた電は、老婆の家の上空だけに暗雲がたちこめているのを見て調べに行く。電の姿を見た地上げ屋は逃げるように立ち去った。安堵すると同時に、胸を押さえて苦しみ始めた老婆を電はベッドに寝かせてあげる。

 マドーは老婆がデニモス王国の子孫で、家の周辺には莫大な財宝が埋まっているらしいことを知り、軍資金にしようと狙っていたのである。

 電が密かに老婆の護衛を始めると案の定マドーが現れた。キラービーストを前に赤射したが、その間に老婆を怪現象で苦しめられてしまう。シャリバンはビーストを倒すよりも、老婆の救出を優先して家から脱出させた。その時、枯葉に埋もれていた飾り石を発見、中には人形のような物が収められていた。

 電とリリィは老婆を病院に入院させ、人形をギャバン隊長に調べてもらう。X線で透視すると、数百年前にマドーに滅ぼされたデニモス王国の文字で財宝のありかが記されていることが分かった。

 リリィがついていたにもかかわらず、さらわれてしまった老婆。財宝のありかをしゃべらないため崖から突き落とされたとき、赤射した電が老婆をキャッチした。か弱い老人を殺そうとしたことに怒るシャリバン。マドー一味を次々となぎ倒し、キラービーストをシャリバンクラッシュで粉砕した。

 電は財宝のことを包み隠さず老婆に話した。老婆はデニモス王国の再興よりも、亡くなった亭主との想い出が詰まっている家で静かに暮らすことを望む。財宝は銀河連邦警察を通じて、宇宙をさまよう人たちのために使われることとなった。

 老婆は家の庭を子供たちに解放し、穏やかな顔で若き日の夢を見るのであった。


 「オゼバン談」

 白塗りのお化けや首だけで襲ってくるロウソクの立ったキラービーストの頭など、ちょっとやりすぎかなと思いました。泣いた子供もいるのでは?敵は怖くないといけないので、この辺は微妙なのですけど。

 先週は千秋とボクシング観戦、今週はリリィと遊園地と、伊賀電のモテモテにいさんぶりには嫉妬する人も多い?

 リリィのチョップを主体とした格闘技が見ものです。ちょっと蛇拳風でした。相手をしたミスアクマ1の丸山千絵子さんもJACらしく頑張っています。看護婦姿はレア映像?

 か弱い老婆を殺そうとしたマドーへの怒りに燃えたシャリバンの演説にシビレました。その後のアクションと共に必見。村上潤氏、カッコイイ!

 大葉氏の出演は一カ所。この回も顔が怖く見えます。


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