第三十八話 「包囲された輸送部隊 正義の太陽剣」(83/1/14)脚本・上原正三 監督・服部和史

 マクーは秘宝展に太陽の剣が展示されると知り、輸送中に強奪しようと考える。

 魔女キバが妖術を使って警備員を動けなくし、簡単に手に入れたが、それは偽物であった。

 マクーは太陽の剣の輸送ルートを調べ、烈が警備しているのを見、今度こそ本物であると確信する。

 確実に手に入れるため、幼稚園の送迎バスを乗っ取り、いったんギャバンを別の場所へ誘導。その隙にバスに爆弾を仕掛け、抵抗すると爆破すると警備員を脅しながら、輸送車ごと太陽の剣を奪った。

 ギャバンはサイバリアンで追跡し、バスの爆弾を取り外して園児たちを救出。さらに太陽の剣を取り戻すためにギャングダブラーと戦った。しかし、魔空空間で身動きがとれないようにされてしまう。

 サンドルバが現れ太陽の剣でギャバンを貫こうとした。その時、剣は意志を持ったかのように暴れ出しギャバンを助けた。

 自由を得たギャバンはギャングダブラーを倒し、太陽の剣をマクーから取り戻した。


 「オゼバン談」

 幼稚園バスの乗っ取りをバカにする人もいるでしょうが、作戦としては間違っていないと思います。まずギャバンを太陽の剣から引き離さなければいけません。注意を引くなら普通の誘拐でも良いのですが、一度に大勢の子供を拉致した方がギャバンに焦りが生じます。そのうえ幼稚園のバスジャックなら、ダブルガール一人でも実行可能です。さらに「動くとバスを爆破する」と言って警備員を脅し、太陽の剣を楽々と手に入れることが出来ました。単なる身代金目的の誘拐ではありません。剣を強奪する段階まではよく考えられていると思います(バカにしちゃ脚本家の上原正三氏がかわいそうですよ。特撮関係で功績のある人なんですから……)。

 バスを乗っ取り園児に無理矢理歌を歌わせるのは、映画「ダーティーハリー」が最初でしょうか?

「子供だけでも解放してください」と懇願して、ダブラーに殴られた引率の先生がいましたが、笑っているように見えるのが残念。

 路面走行をしているサイバリアンが90度左折をする映像は、たいへんレアだと思われます(劇中二カ所)。

 ギャビオンを呼ぶ時、巨大な岩がギャバンの頭に当たります。しかし、さすがコンバットスーツ、まるで発泡スチロールであるかのごとく軽々と跳ね返しました。


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