第二十三話 「闇を裂く美女の悲鳴!霧の中の幽霊馬車」(82/9/10)脚本・上原正三 監督・小林義明

 夜霧の中を駆け抜ける不気味な馬車を見て、若い女性は家路を急いだ。その女性の隣の部屋に住んでいた大山小次郎は、様子がおかしいことを心配し、屋根裏に上がって女性の部屋をのぞく。しかし、天井を踏み抜いて落下、マント姿の怪しい男に女性が連れ去られるのを目撃し、そのまま気を失ってしまう。

 小次郎は誘拐犯と間違えられ警察に捕まったが、烈が身元引受人となって釈放された。

 その後も女性がいなくなる事件が続発する。マクーは獣星帝国に新しい血を入れるため、娘達を獣性化し送り込むつもりだったのだ。

 烈は調査に乗り出した。女性が狙われるのならと、月子が自らおとりになる。月子が連れ去られそうになったため、烈が駆けつけるとマクーが現れた。蒸着してしのぐも、月子を見失ってしまう。

 次の日、落ちていたスカーフを手がかりに、烈はマクー基地を探り当て、月子を救い出した。逃がすまいと、マントの男はクモダブラーに変身、烈を糸でぐるぐる巻きにしてしまう。だが、烈の体は発光し、蒸着を完了、クモダブラーは倒され、マクーの陰謀は阻止された。


 「オゼバン談」

 悪役として常に殺気を放つ山本昌平氏がダブラー役です。口から網を吐き出す姿が怪しさ満点。

 ギラン内で烈がフランス語の新聞を読んでいるのに驚きました。名前のモデルとなったジャン・ギャバンがフランス人のため、フランス語も堪能なのでしょうか?

 クモダブラーにあわせて、クラッシャーも基地内でクモの動きをしているのがおかしいです。

 蜘蛛の巣をモチーフとした魔空空間での戦いが、不思議な美しさを醸し出しています。蜘蛛の巣にぶら下がっているギャバンをくすぐって(?)落としたのが最高でした。

 新技「ギャバン・ショック!」蜘蛛の巣に捕らわれた時、そう言いながら脱出します(熱を発して焼き切る?)。

 レーザーブレードのアップで、「ブ〜ン」という効果音が入るのが残念(何かを連想させる……)。

 最後になりましたが、「のぞきはいかんよ小次郎君!」(部屋の天井踏み抜いたら嫌われるって)


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