第十四話 「愛と悲しみの別れ とどめの一撃!!」(82/6/25)脚本・上原正三 監督・奥中惇夫

 強敵ダブルモンスター出現の報を受け、コム長官と秘書マリーンが地球へやってきた。烈を鍛え直し、作戦を与えるためである。右手に盾を持っているのは、右に心臓があるからではないかと結論づけ、コム長官とマリーンは帰っていった。

 ギャバンに負けぬようダブルモンスターもトレーニングをし、腹を空かせて牧場の乳牛を三頭たいらげる。

 烈は話を聞いて牧場へ向かい、残された足跡からダブルモンスターの仕業と考えた。

 大山小次郎の情報で、次の事件現場に急ぐ。そこでシルクハットにマントという奇怪な男とすれ違った。烈は殺気だけで萎縮させられ、相手がダブルモンスターであることに気づく。

 やがて挑戦状を受け取る烈。相手の実力を知り、生きては帰れないかもしれないと思った烈は、子供たちと遊びたいと、ミミーにお金を借りようとする。ミミーは烈の心情を悟り、宝石を差し出した。烈は動物園と遊園地で楽しい一時を過ごした。一足先に子供たちと別れて、決戦場へ向かおうとした途中、ミミーが現れる。涙を浮かべながらお守りを手渡すミミー。烈は胸に収め決意を新たにした。

 現れたダブルモンスターを前に蒸着する烈。マクー空間でさらに力を増す敵に苦戦するも、盾をはじき飛ばして、右胸を一突き、最後はギャバンダイナミックでとどめをさした。


 「オゼバン談」

 コム長官とマリーンの乗った宇宙船が、またしても100メートルワープを見せます。

 コム長官は、悪の組織をいくつもつぶした優れた宇宙刑事だったという設定なので、剣技も冴えるのでしょう。(文官では長官にはなれないみたいです。

 前回は声だけでしたが、地獄大使などでおなじみの潮健児氏がダブルモンスター役で出演します。烈とすれ違うときの殺気をはらんだ目が大迫力。「悪魔くん(特撮)」のメフィスト風衣装でファンは喜んだそうです。大葉氏とは「バトルフィーバーJ」のヘッダー指揮官初代役で共演していました。

 ダブルモンスターに、剣で「だんご三兄弟」のようにされたクラッシャーが哀れです。

 白骨にされた牛を見て、川口浩探検隊を思い出しました(何かでみがかれた〜みょ〜にピカピカの〜白骨が転がる〜)。微妙に共食いしているように見えるのは気のせいでしょうか……。

 動物園でオランウータンを見た子供が、「烈さんに似てる〜!」と言います。それだけは言っちゃ駄目!

 ギャバンの身を案ずるミミーがいじらしいです。戦場へ向かう夫と、送り出す妻のようで、大葉氏と叶さんの演技が光ります。烈が金の無心をして、ミミーが「うん」と返事をするまでの間が、なんともいえずいいです。

 この回は剣で戦うシーンが長いので好きです。


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