第七話 「怪物がひそむ花びらに少女は口づけした」(82/4/30)脚本・上原正三 監督・小林義明

 バラ園の少女クミが毎朝銀行へ運ぶバラに、サムライアリモンスターが潜り込んだ。現金輸送車の金を強奪するためである。

 その日の午後、烈は乗馬クラブを抜け出し、捨て犬に餌をあげていた。そこへクミが通りかかり、犬を一匹わけてもらう。

 クミと別れた烈が職場へ戻ろうとしたとき、不審な人物を見かけた。輸送車の金を強奪しているのである。烈が飛びかかると、たちまち正体を現すマクー一味。サムライアリモンスターも現れたので、烈は蒸着した。戦いの末、マクーを退けるも行方を見失ってしまう。その場に残されたバラを頼りに、烈は調査を始めた。

 バラは子犬をあげた少女の家のものだった。そこで不審な人物の影を見つけ、追いかける烈。アジトを発見したが、またしても逃げられてしまう。

 ドルギランで待機中、現金輸送車が襲われたという通信をキャッチし、烈は急行した。

 マクーはクミのバラ園へ逃げ込み、クミの両親を人質に取る。ガスに目をやられた烈は、バラ園を戦場にしてはいけないといったん逃げた。しかし、マクーは執拗に追ってくる。ついに烈は拳を握りしめた。サムライアリモンスターとダブルマンは撃破され、バラ園の少女に笑顔が戻った。


 「オゼバン談」

 ウルトラマンのハヤタ隊員でおなじみの黒部進氏が、ダブルマン役として登場します。烈に投げ飛ばされるアクションをふき替えなしでこなされていました。

 メインダブルガールとなる東まり子さんも初登場。

 宇宙刑事は事件現場にたまたま遭遇することが多いのですが、警察無線などから情報を得て、怪しい場所をパトロールしたりもしているのでしょう。あとは天性の勘でしょうか。

 蒸着の時にちゃんと目を痛めている仕草をする大葉氏の細かい演技にも注目。

 存在を忘れていた技も出てきます。「ギャバンビーム」線路に両手を当てると、ビームが伝わっていく技(Zビームとシルバービームの同時発射?)
「ギャラクティカクラッシュ」エルボーを入れながら敵の間をすり抜ける。
「ギャバン・フルパワー」胸に受けたモンスターの光線をかけ声とともに跳ね返す。

 ダブルマンが騎馬戦風に攻めてくるのも意味不明で面白いです。

 シルバービームが左の手刀部より発射されるようになりました。

 着ぐるみのドルが再登場し「スクリューアタック」を見せてくれます。ゴジラの尻尾打撃みたいな感じで、これはこれでカッコイイです。着ぐるみのドルは下半身が出てこないだけで、巨大化したモンスターとの戦いにはひんぱんに登場しています。

 踊りながらディスコに行きたいと言うミミーの聴いている曲が、シュガーの「ウエディングベル」というところに時代を感じます。設定は近未来ではない?


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