第五話 「ミミーは泣く 猛毒コブラ弾が烈に命中」(82/4/9)脚本・上原正三 監督・奥中惇夫

 来日した世界的にも有名な平和主義者ジョー・スミス博士がハンターキラーに狙撃された。大山小次郎は烈にスミス博士のガードを依頼する。烈は馬の世話を小次郎に任せ、乗馬クラブを後にした。

 退院した博士を待ち受けるようにドクジャモンスターが現れ、博士を拉致して逃げ去ろうとする。ギャバンはサイバリアンで駆けつけ救出した。

 その一方、ミミーはマクーの追跡を続け、秘密基地を発見する。烈は潜入を試みるも、ハンターキラーに脚を狙撃されてしまった。ミミーのジープで救われた烈だが、弾にはコブラの200倍という、ドクジャモンスターの猛毒が塗られていたのである。血清も効かず、烈は危険な状態におちいった。

 連絡を受けたコム長官は秘書のマリーンに特効薬を届けさせる。二人の美女による手厚い看護で、烈は快方へ向かった。

 元気を取り戻した烈はマクー基地へ再び潜入、スミス博士がマクーの一味であることを知る。飛び出した烈を見てスミス博士はダブルマンに変身、またしてもコブラ弾を打ち込む。しかし、立っていたのはコンバットスーツに身を包んだギャバンだった。手には弾が握られている。発射と同時に蒸着したのである。

 ギャバンによってダブルマンとドクジャモンスターも倒され、世界中に武器を売りつけようとしていたマクーの陰謀は阻止された。


 「オゼバン談」

 旧紙幣の千円札、一万円札が時代を感じさせます。

 乗馬クラブでの今月の給料は三千円でしたが(けして三千円固定ではない)、宇宙刑事としての報酬はいったいいくらなんでしょうか。クリーニングだけはマメにしているみたいですが、いつも同じ服を着ているところを見ると、とてもお金持ちには見えません。もしかしてボランティア?

 コブラの200倍の毒で即死しなかった烈はさすが宇宙刑事。

 マリーンがおおげさに「ワープ」と言って宇宙船のスイッチを入れたところ、100メートル(目測)ほどしか進まなかったのには吹き出しました。看病中に見せたミミーとのやりとりもほほえましかったです。

 大葉氏がやたらにもてる役だったので、スタッフの間からやっかみの声が出たとか。ご自身は照れてしょうがなかったそうです。

 拳銃を撃たれてから「蒸着」と言い、ポーズを取って、コンバットスーツを電送、装着し、「宇宙刑事ギャバン」とポーズを取りながら名乗って、弾をはじくのではなくつかむ。このシーンは放送当時も少し笑いましたが、あくまで蒸着タイムは0,05秒だという強い意志が伝わってきました。

 銃弾を握った際、アップになったギャバンの右手の人差し指に突起があります。Zビームの発射口だとしたら細かい造形ですよね。

 登場したドクジャモンスターは、砂丘のような場所で小走りをしたり、下の砂をすくってはかける(効くのか?)かわいいヤツです。


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