ITO氏の小部屋.
HONDA Z360.
HONDA Z360の緒言(ITOさんのHP)
HONDAの360ccを語ろうとするとホンダ初のサルーンとして1967年に登場した、NT・NU・NVを説明しなければいけません。
高性能/低価格/広い室内で軽のベストセラーとなりました。
このHONDAの360シリーズ、Nコロ(T,U,V)、ステップバン、ライフ、バモス、ホンダZと兄弟車は複数種存在します。
このN360をベースにスペシャルティカーとして生まれたのがホンダZシリーズです、1970年に空冷エンジンを持つ初期モデルが発売され、1971年12月のモデルチェンジ時からライフをベースにしてエンジンは水冷化されました。
1970−71 ホンダZ
L2A SOHC 354cc 31ps/8500rpm 115km FF 4 Coupe 2,000 2995*1295*1275 1971 ホンダZ TS・GT・GS
L2A SOHC 354cc 36ps/9000rpm 120km FF 4 Coupe 2,000 2995*1295*1275 1971 ホンダZ AT
L2A SOHC 354cc 27ps/7000rpm FF 4 Coupe 2,000 2995*1295*1275 1971−72 ホンダZ
L2W SOHC 354cc 31ps/8500rpm FF 4 Coupe 2,080 2995*1295*1275 1971−72 ホンダZ GTL
L2W SOHC 354cc 36ps/9000rpm FF 4 Coupe 2,080 2995*1295*1275 1972−74 ホンダZ GSS
L2W SOHC 354cc 36ps/9000rpm FF 4 Hardtop 2,080 2995*1295*1275 当、GARA・CLUBに度々登場する、ITO氏がこのホンダZ GL(GTL改)の持ち主です。
このHPの管理人・・ GARAの車両整備にとっては師匠でして、整備士2級〜 その他各種の資格の持ち主でもあり、元々は日産の整備士です。(FIATが壊れるたびにいじめられます。) シクシク 私は暴走列車らしいです。(ITO氏 談.)ITO氏のZ360号
Z360の過去の経緯〜
車の板金・塗装
これは、エンジン・足廻り・ガラス・ブレーキ・配管類・内張・シート などを全部外してドンガラ状態にし、ボンネット、Fフェンダー、バンパーも取り、全剥離して仕上げました。(3回も色が変えてあった。)
ボディの錆
@.バッテリィの受け(ここは、バッテリィケースのみならずタイヤハウスまで腐っていました。)
A.Fフェンダー
タイヤハウスの後ろの方にあたる下の所と、スポンジが張り付いているところ
B.ドア周り
ここは錆び無し
C.ステップ
ぽっりぽっりと錆びあり
D.フロア
リアシートの下、シートが水を吸っていて全体的に薄くなっており・・ 地面が見える。
E.ルーフ
ラバーのモールディングの前後の押さえ金具の所
F.リア周り
テールランプの取り付け穴の下
リアフェンダーの袋になっている所
ここが一番ひどい!! リアバンパーの下の丸い所、ここはアウター・インナーともに、ボロボロになっていた。
なんでZのリアゲートは、ほとんど割れているのか? (私はしらん〜 GARA談.)エンジン関係
まず、取り合えずエンジンのOH、0.5ミリのオーバーサイズピストンを組む、コンロッドベアリング交換(クランクベアリングは良好)、バランサーシャフトのドリブンスプロケットの交換・・
後は普通に組む・・ が、しかし、いざエンジンを始動しようとして冷却水を入れ始めたら・・ どんどん水が入っていく。(苺ミルク事件)
よく調べたら、ヘッドのカムシャフトの下の所が割れていました。(冷却水にLLCが入って無く、冬に凍ってヘッドの一番弱い部分を叩き割ったらしい)と、言うことでエンジンの弱点
エンジンの弱点
@ヘッドのカムシャフトの下の割れ。
ツインキャブは特に注意、解体車両を引っ張って来るときは、ラジエータキャプを外してラジエータにちゃんと水が入っているか確認しましょう、入ってい無いときは、エンジンに回っている可能性が、有ります。Aエンジン始動時のオイル消費
このエンジンには、エキゾーストのバルブガイドに、バルブシールが無くガイドがへたってくるとエンジン停止時に、上からバルブとガイドの間に降りてくるらしい。
最初は、始動時に白煙を吐くくらいですが、だんだん消費量が増えてくる。
対策としてガイドを打ち直す
私はインテークのガイドを使い、バルブシールが付くようにしました。
しかし、この方法はエキゾーストガイドに比べインテークガイドが短い為、エキーゾストポートの面に対してガイドが、引っ込んだ状態になります。
別に、走行に支障は、無いみたいですけど、気になる人は、ボーリング屋さんにたのんで、作ってもらいましょう。その他(改良・流用)
@.同時点火
スバルの2気筒エンジン用の、外部抵抗付きコイルに交換、リレーを使いスタータ回路を作る (B12トラッドサニーについてた)A.フルトランジスター化
これは、大変面倒くさい・・ ピックアップ、イグナイターユニットはスズキのアルト用、ロータは、日産マーチかサニー用
1. まず、Z用のポイントのカムを旋盤で、削り丸くする。
2. ロータを、削ったカムに合わせて、穴を拡大する。
3. ピックアップをポイントプレートに取り付ける、1個タップでねじ山をきる
4. ポイントのカムを、ガバナーに取り付ける
5. ピックアップを取り付けたプレートを付ける
6. 点火時期が調整出来る位置にロータを接着剤で固定する
7. バキュームアドバンサーの固定ねじを緩め点火時期を合わせる
8. タコメータケーブル駆動の10ミリのナットを取り付ける
9. ポイントカバーにピックアップが干渉するので当たる所を削り取る(進角するので大きめに切り取る)
10. ポイントカバーを取り付け点火時期を確認する
配線
イグナイターユニットがポイントの代わりなのでイグナイターユニットのプラスをイグニッションにマイナスをアースに接続B.ICレギュレータ化
スズキアルトのオルタネータが、スペーサーなど無しで取り付けできます。
(ホンダは、エンジンの回転が逆なのでブラシのオフセットが反対になると聞いたことが、有りますが気にせず取り付けました。なん年かたちますが問題無しです)
配線
ボルテージレギュレータを取り外し、2本配線を直結します。
N端子とL端子、IG端子とF端子を接続します。
あとがき.
ここの主であったITO氏は2003年 6月19日(台風が荒れ狂う日に)永眠されました。
何てページを残してるんだって思われるかもしれませんが、私本人にとってはもの凄く親しい友人さんでした。
GARA本人の旧車への起点と言うと大夫遡ります。
大体がバイク関連の改造やレストアが主で車関連はと言うと副に近かったです、壊れたら直すって言うレベルです。
どっぷりと車の板金からエンジン分解〜、エトセトラとなるとITO氏が、、に引きずり込まれたと言って過言ではなく、思いは結局そこに帰ります。
どうにかして上げたいと言う気持ちで再編集しました。
戻る. UPDATE 03/08/21
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