ABOUT氏の小部屋.
FIAT500R.


11.VW航海録 

 

数年前に佐賀県、、 九州に集中豪雨がありニュースでも取りざたされたのですが、佐賀県の一部の地区で家屋の浸水 等が報告され大変でした。

朝、雨は小雨・・・・ 特に記す所もなく会社へ向かいました。

道は意外とクリアーな状態(所々は乾いている。)で、只、隣接する掘りの水位がギリギリまで来ている所が気になりましたが集中豪雨後だったのでこんな物かと出勤

この当時はワーゲン 1967年式 1200ccのスタンダードモデルに乗ってました。

旧道から国道34号(北部バイバスと呼ばれてます。)に乗り換えて佐賀市方面へ向かうのですが、途中までは快適に走れたのに途中からは渋滞〜 先に進まなくなり始め・・・・。

何かおかしい・・・・ 

少し変な混み方でして、普通は混まない所で停車させられたまま動きません。


会社の近所まで2時間近くを使い、、どうにか、こうにか接近しオートバックス前(会社500m手前)で絶句〜

”道がない”

下水口から水が吹き出てる光景・・・・ 想像出来ますか?

ここまで来ると”本式の洪水”って事に気が付くわけでして、雨が降ってない状態で水が出てるわけですから、何処ぞの堤防が決壊したか・・・・ 満潮の影響で何かの状況に落ち込んだか・・・・


しかし、会社の倉庫が1階にあり、中には機械類が山積みされてます。

今だったら間に合うか〜 車を降りて確認すると水位もまだそんなに高くない? かな?

車を置いていく分けも行かず、行ける所までとワーゲンでソロリ・ソロリと前進〜

1/3程走った程度で違和感を感じます。

「浮いてる・・・・」

「水位が上がってるんだ・・・・」

う・ヤバイ〜 後までプアプアしてきた。

「浮いてる?、こいつ浮くのか?」

ワーゲンは浮きます。(仕上げた直後でパッキンやガスケットは新品の状況ですが、、)

もうすでに引き戻れない状況です。

しかし、少しずつですが室内にも浸水仕始めてます。(頭、真っ白っす。)

ドアは水圧でぴくりともしない状態〜

タイヤが接地してない状態ですからバックは到底無理っす。

(ああ〜 四面楚歌)

アクセルを煽りマフラーから水のはいるのを防ぎます。

真面目な話、頭の中は真っ白・・・・ 思い出すのは海外ニュースとかで流れた「牛が流されるシーン」

「モ〜」

後輪が空回りするので水しぶきが後で”ガオー”

って、、 前に進んでる。 「きょ?」


少しずつですが前進します。


「光明〜」


行けーっ


ハンドルを切ると曲がります。(舵になってる。)

 

ナチュラルハイ状態!!(沈没するよりマシです。)




ワーゲン、、 船状態〜、、、、、、、 

ハンドルを切るとそっちへ曲がります、、 「すげ〜」

数十メートルですが渡りました。(ちなみに船舶免許は持ってません。)

何名かは目撃されてたはずっす。

ワーゲンは浮きます。(真面っす。)

しかし、デスビの中とかミッションに浸水しオーバーホールに15万掛かりました。(お約束)

しかも、2週間ほどカビ臭くて堪らなかったです。


渡りきった後で魂抜けた状態で水辺を見てますと、渡ってる人の腰辺りまで水がありました、、 って事は水深1m程度?


帰りも車で帰りましたからワーゲン、、侮りがたい車です。

 


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