ペット探偵Y's


 AMEDEOさんの乙女ゲー第3弾です。コメディ色が強く、前2作とはだいぶ違った雰囲気。システム面は非常に快適だし、明るく可愛いゲームなので、にこにこ楽しく遊べます。
 主人公・二葉裕香は夏休みの間、叔父夫婦の代わりにペット探偵を代行することになります。生来の動物好きを生かして、助手のジゴロロボット・バリーと共に、依頼をこなしていきましょう。
 はじめに数人の依頼人の中から一人を選択する形式。依頼人ごとに、全く異なったストーリーが展開されるのが嬉しいです。ちなみに、最初のうちは依頼人は3人しか選択できません。 いろんなエンディングを見るたびに、選択できるキャラが増えていきます。メインであるバリー編への道はなかなか長いのですが、それがいい演出になっていたというか、 そこまでの過程があったからこそ、バリー編では思いっきり浸ることができました。
 AMEDEO作品といえば、お約束盛りだくさんな恋愛描写の勢いが魅力!と思っていたのですが、今回は恋愛よりも本筋のペット探偵業を楽しむ作品のように感じました。 恋愛は相変わらずこっぱずかしいのだけれど、バリー以外のキャラとだとちょっと唐突で薄いのです。それに、どのルートでもバリーの存在感が大きすぎて、 攻略しようとしている相手よりも、彼のほうにうっとりしてしまうことがありました。せっかく魅力的なキャラが揃っているのにもったいない。 依頼人たちとももう少し濃い恋愛をしたかったです。 「ペット探偵として素敵な男性からの依頼をこなす裕香。捜査を進めるうちに彼との間に恋が芽生えて……☆」みたいな内容ではなく、 「助手のポンコツジゴロロボット・バリーと共に、ペット探偵として個性的な依頼人たちの依頼を解決していく裕香。いつしか彼女とバリーの間には強い信頼関係が生まれて……!?  ※依頼人である男性キャラと恋に落ちてEDを迎えることもできるよ☆」みたいなゲームだと思ったほうが正しいかもしれません。
 ミニゲームも単純でありながら遊べるものになっています。意外なほどに作り込まれていて、エクストラメニューでは好きなキャラを選択して対戦したり、 励ましてもらうことができます。甘い台詞も聞けますよ。なんでこんなところにこれほど力が入っているんだろう(笑)。 「ゴキブリたたき」を初めてプレイしたときには、動きが結構本物っぽくてゾゾゾとしましたが、今では一番のお気に入りです。
 また、この作品、キャスティングがたいへんツボでした。とても豪華だし、この方が乙女ゲーに!?というような声優さんが出演されています。 これは嬉しかった!

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