遙かなる時空の中で夢浮橋

●_●遙かなる時空の中で夢浮橋

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　遙か1･2･3の二十四人の八葉とその神子たちが一堂に会するお祭りソフト。三つの時代のキャラの「夢の競演」には不安も抱いていたのですが、蓋を開けてみたら、シリーズのファンを楽しませることに徹したお手本みたいな派生作品でした。
　天界へと導かれ、『天界の主宰者』を名乗る者に捕らえられそうになった、三人の神子と二十四人の八葉たち。しかし、自分たちの世界も大変なときに捕まっているわけにはいきません。さあ、みんなで力をあわせて元の世界へ帰ろう！というようなお話。
　と書いてはみましたが、実際のところストーリはあってないようなもの。マップ上を動き回って戦闘を繰り返しながら男性キャラとの絆を上げ、発生するさまざまなイベントを拾っていく、シンプルなゲームです。それだけに、もともとキャラクターに思い入れのあるファン以外は楽しめなさそう。遙か1･2･3のそれぞれに好きなキャラが多ければ多いほど、楽しんでプレイできる作品になっていると思います。
　主人公は、三人の神子からの選択制。恋愛できるのは同じ時代の八葉とのみなので、この主人公選択によって恋愛対象キャラが決まります。別の時代の八葉とは友情を育むことはできるものの、みんな自分の神子が第一。各々の神子を心配する八葉の姿にニヤニヤさせてもらいました。一方同じ時代の八葉との恋愛イベントは、「夢」というのを活かした、本編ではありえない展開が面白かったです。慣れ親しんだそれぞれの設定や本編での恋愛イベントに別の角度から光を当てたような内容で、懐かしくも新鮮。新たな展開を楽しむと同時に本編を振り返ることができました。
　システムに関しても、不満はほとんどありません。スキップは快適だし、ちゃんとDSの特色を活かした遊び方ができるのも良かった。八葉の能力を引き継ぐことができるのも、繰り返しプレイにはありがたい。セーブ数は6個とさすがに少なめだけど、回想機能が充実しているから困ることはなかったし。画質・音質も予想以上で満足です。ただ、タイトル画面に戻れないのは少々不便かな。
　さて、そんな感じの夢浮橋、遙かシリーズにどっぷりな私にとってはまさに夢のようなゲームでした。大好きなキャラクターたちがいっぱいの世界がたまらなく心地好くて、なんかもうマップ上をぐるぐるしているだけで幸せな気分になれちゃいました。特に、2のキャラたちとゲームという媒体で再会したいという願いが叶ったことには、ありがとうおめでとう！です。これからもずっと大好きだー。

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