消え行くものを偲ぶ?

↑膳所駅前局
↑瀬田局
 集配局の再編は公社化される以前より合理化の一環として進められているものだが、集配普通局に おいても例外ではない。古くは兵庫県姫路市の例が最たるものと思うが、最近はもと集配普通局に ついては窓口の機能を従前と同等に留めたいということか、分室という形で営業を続ける例が 生じている。東京都での2例が代表だが、この年の10月には滋賀県大津市の集配2局(坂本・瀬田両局) が中央局の分室に取って代わられることになった。当方、片方の坂本局は訪問済みだが、瀬田局 はまだ…。行くにも決して遠くないので、これを機に休暇を消化して向かうことにした。
 最寄駅より始発の電車に乗る。この時期は「鉄道の日」記念で普通列車の乗り放題切符が売られて いるが、JR西日本については管内有効の1日分の切符を独自に売っている。前年までオマケ付きの 数量限定品だったが、今年についてはマルスで無制限に売り出せるようになっていた。
 新快速に乗り継いで、大津にさしかかったところで9時になった。とりあえず各停に乗換えを しておかないといけない。1駅隣の膳所で降りて、駅前の第1局目にした。続く瀬田も各停のみ。 京都より北は電車の本数もぐっと減る。  さて瀬田局の所在というのがなかなか妙である。駅から南東方向にずっと進んでいって、団地に入る 道を折れ、その団地のまっただ中という場所である。局舎も想像に反して年季が入っているものだった。
 所用が終わって、湖北方面を目指す。草津では思った以上に時間がかかって、風景印の収集も できなかった。歴史的に由緒ある安土にも足を印した。列車の接続時間を利用して、彦根で駅弁を 仕入れる。米原より北陸本線に入る。長浜までは直流電化となっており、実質琵琶湖線の延長線に あたる。その長浜ではレンタサイクルの看板が目に入ったが、徒歩で2局の訪問に止めた。


↑虎姫局↑虎姫西簡易局
 敦賀方面の列車に乗る。直ぐに直流と交流の境目「デッドセクション」を超える。翌年の秋には 新快速の敦賀延長に伴い、デッドセクションが敦賀〜南今庄間に移動される。車内の電灯が消える のを見ると北陸に入ったことを実感するのだが、それも敦賀よりまだ遠くまで行かないと実感できなく なるというのか…。
 そう言っておいて、1駅先の虎姫で下車する。駅舎の新築中か、プレハブでの営業だった。 地名の妙か「虎ファン」にはお馴染みになっている。付近には野球のスコアボードを模した看板も見られた。 因みに「虎」の付く自治体はここが唯一とか。そのうえで「田」とか「酢」という1字の地名表記 も見られる。駅からほど近いところに集配1局・簡易1局があり、これで町内すべてである。 時間が中途半端に余って、他に行けそうな局が無いので駅周辺でぼ〜っと過ごす。


↑マキノ局
 近江今津行きの列車に乗車。近江塩津にて向きを替えて、湖西線。直ぐに再びデッドセクションを 通過する。これも翌年の秋に消滅される。マキノで下車。カタカナ駅名のはしり的存在。自治体も マキノ町を名乗っていたが、周辺自治体との合併で今は高島市になっている。駅前のマキノ局を 訪問する。ここから2kmほど離れたもう1局まで行けるかな…と歩いてみたが、無理っぽくて 引き返してしまった(^^; 1時間後の列車に乗り込み、彦根で買っていた駅弁を食した。


17/10/14
膳所本町→瀬田→草津→安土→長浜元町→長浜→虎姫→虎姫西(簡)→マキノ

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