蕎麦とおろちの郷

 旧盆や年末年始に実家に帰る折に、局巡りを組むということはこれまでにも何度とあったが、 だんだんと行ける処が遠くなって、2005年旧盆の帰省は峠を越えた山陰に張り出すことになった。 その分自宅を出発時刻も早くなる。

↑上石見局↑亀嵩局
↑JR亀嵩駅↑出雲そば
 8月12日朝6時前にマイカーで出発。国道180号を順調に進んでいったが、新見市街の時点で 8時を過ぎていた。山陰・鳥取県境まで20km以上はある。国道を離れて伯備線沿いの県道で県境 を超える。間もなく上石見駅が見えて、すぐ傍に上石見局もある。9時前に着いたので暫く車内で 待つ。時折雨が降りる生憎の天気である。日南福栄・多里と廻って、早々と鳥取県を抜ける。  峠を越えて島根県の奥出雲町に入る。奥出雲町は2005年3月に横田町と仁多町が合併して出来た 自治体である。鳥上局より広域農道にて国道432号に出て、亀嵩局に足を記す。亀嵩と聞いてアレを 思い出さない筈が無い…東に向きを変えて、JR亀嵩駅に到着する。駅にそば屋が併設されている。 時刻は11時と早いが昼食とする。民営化以前より駅の業務を委託する形で店を構えていて、列車の 時刻に合わせて乗客にそばを提供するサービスも行っている。
 役場のある旧仁多町中心部に入る。銀行や保険会社の支店が目に付いた、想像していたよりも 商店が多かった。郵便局も仁多局の近所に仁多三成簡易局がある。「鬼の舌震」という奇勝が あるらしいが、寄り道できる時間が無い。何かの機会に訪れられたらいいのだが。
 旧横田町に向かい、出雲横田駅の駅舎を暫く眺める。横田・馬木局と訪問すると、車は広島県境 に向かって上り勾配を上がる。JRのほうはトロッコ列車が運行されていたが、時間が合わず ウォッチは断念。出雲坂根駅ではJR職員が露店を出していて、「延命之水」ではマイカーで 来た人たちが水を汲んでいた。  おろちループを一気に駆け上がる。どこぞのニュース番組で言っていたが、なんでも「税金の 無駄遣い」で片付けられるものではあるまい。島根県南端の三井野原駅がJR西日本管内最高峰 の駅であることは、知る人ぞ知るところである。
↑油木駅前簡易局↑備後落合局
 広島県に入って下り勾配を駆け下りる。油木駅前に簡易局がある。駅前局といっても1日6本 の列車があるだけの駅前は、至って長閑である。私が訪問した数日後に一時閉鎖したようだ。 備後落合簡易局も駅前にある。木次線と芸備線が乗り入れする駅だが、周辺は僅かに民家があるだけ。 同業者と思われる人が局を出て駅に向かうのが見えた。次の美古登局まで比婆郡西城町だったが、 2005年3月末をもって郡ごと庄原市に吸収された。

↑未渡簡易局↑神龍湖簡易局
 次の未渡簡易局から旧東城町。田舎でよく見かけるどっしりした民家にあるのだが、その家に 入って出迎えたのは大きな犬…半身を上げて吠えて来て吃驚する。犬嫌いなんですよ…(T T)。 飼い主の受託者になだめられて去っていった。帝釈局〜神龍湖簡易局の間は名勝「帝釈峡」がある処で、 紅葉が綺麗らしい。車は神石郡神石高原町の旧神石町に入り、旧町内の未訪問局を踏破したところで 16時が来た。  この後は実家に向けて急行、予定の18時に間に合いました…。


17/8/12
上石見→日南福栄→多里→鳥上→亀嵩→仁多→仁多三成(簡)→横田→八川→馬木→油木駅前(簡) →備後落合(簡)→美古登→未渡(簡)→帝釈→神龍湖(簡)→永野→高光(簡)→神石→牧

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