●What's ドミカツ丼
「ドミカツ丼」とは、キャベツとカツを重ねた丼(キャベツを使わない店もある)
にドミグラス・ソース(※)をかけたものです。このカツ丼は、岡山の料理店「味司 野村」の創始者が、東京のホテルで洋食の修行中に考案されました。
和洋折衷のようなドミカツ丼は「卵とじ」とは違った独特の味わいで、今日市民の間で広く食べられています。
●卵とじ or ドミグラス?
とはいえ、店の数では「卵とじ」が多いとも言われています。さて、現地でカツ丼を食するときに
ひとつ注意を。店ではドミカツ丼のことを単に「カツ丼」と称することが多いのです。それで、
「卵とじ」を食べようと思って注文したら「ドミカツ丼」だったということも起こりえます。
「ドミグラス」か「卵とじ」かをたずねてくれる店もありますが、中には「ドミグラス」だけ
という店もあるので、ウインドウのメニューを見るなどよく確認してください。
●ラーメンとドミカツ丼
蕎麦屋にカツ丼というのは比較的見かけるようですが、こちら岡山は事情が異なります。訪問店一覧
を見て賢明な人なら気が付くと思いますが、ラーメン(中華そば)屋でカツ丼というのが多く見られます。
ここでカツ丼はたいてい「ドミカツ丼」であります。当地ではラーメンとドミカツ丼をカップリング
する食事が半ばスタンダードなのです。なぜラーメンとドミカツ丼なのか?それは私にも詳しくは
知りかねます。ただ推測として、ラーメンのスープを採る「だし」がドミグラス・ソース作りに
使えるからというのがあるのでしょう。
●ドミカツ丼は体に優しい?
さて、カツ丼を食べるのに気になるのは、やはりカロリーではないでしょうか?やはりカロリーは
高いです。特にトンカツは揚げ物です、油の摂りこみを考えるとむやみに食べられないものでしょう。
ところでトンカツを注文したとき、大抵キャベツがついてくるでしょう。アレはただの「飾り」では
ございません。かつて「かつ亭にしきの」が営業していた頃、店内にそのキャベツについての効用を
書いたスタンドが置いていました。キャベツに含まれる「食物繊維」により、トンカツの油が体に
取り込まないようにする働きを持っているというのです。だからキャベツはしっかり食べたほうがいい
のですね。ということでドミカツ丼を見ますと、ちゃんとキャベツがカツとご飯に挟まれていますね
(一部キャベツが無い店もある)。私は、ドミカツ丼は「体に優しいカツ丼」と勝手に解釈いたします。
これで思いっきりカツ丼が食べられますね(?)。
※「ドミグラス・ソース」・・・・・ブラウンソースを土台にして、出し汁を加えて煮詰め、 マデイラ酒などを加えた茶色のソース。普通は肉の煮込みやステーキなどに用いる。 「デミグラス・ソース」は仏語読み。
[参考資料]
(1)テレビ東京系『出没アド街ック天国』1998年10月31日放送「岡山」
(2)岡山放送『ニョキニョキテレビ しらべーるの冒険』1999年9月13日放送「カツ丼vs天丼」
(3)岡山県内発行のタウン情報誌など
(4)SUNTRY飲料「DAKARA」ミニコラム