伏して願い奉るは能わぬ理想郷。


Claps.



 
*  憎悪。



 以外だな、と小さな声がして振り返ると金色の瞳が真っ直ぐに俺を視ていた。
 相変わらず愛想のないやつだ。
「何の話だ?」
 搭乗者を失ったナイトメアは完全に主電源を落とされてロックされていた。敵戦力になれば非常に驚異なので、ナイトメアは普通認識キーを持った人間以外に動かせないようになっている。専門のクラッカーが居ればOSごと書き換えることも可能だが、無いものを言っても仕方がない。……ラクシャータにツテがつくといいのだが。
 現状の確認が一通り完了したあと、立ち上がって制服の裾を叩いた。黒は意外と汚れが目立つので、中々面倒な色だと思う。
 血糊がぬめって靴底に赤黒い色を引きずったのに、軽く眉を顰めた。血は落ちにくいのだ。
「……動揺していないんだな」
 数瞬の沈黙のあとで、らしくもない躊躇がかいま見えて振り返る。金の眼差しはさざめかない水面に似ている。C.C.の言葉の意味を理解しかねて、眉を寄せた。こんな不明瞭な物言いを人を煙に巻く以外の時に使うとはらしくない。
「今更動揺しても仕方がないだろう?俺たちはここに居るよりもっと多くを殺しのしあがってきたんだ。一年のブランクがその記憶に勝るはずもない」
「違う」
 ちら、と瞳に感情が走る。珍しい。こいつがこんな風に感情的になるなんていつ以来だ。……そうか、コーネリアを追いつめた時に必死で追いすがってきたあの時。何もかもを振りきる強引さでナナリーを護れと言い放ったとき。
 その記憶に行き当たってから、ああ、と納得する。
「スザクのことか」
 返る言葉は何もなく、ただ沈黙と視線がそこにあった。
「仕方ないだろう」
 嘲笑に顔を歪めながら視線を落として爪先に落ちる影を見つめた。
「それだけ憎まれることをしたんだろう」
 我ながら他人事のような言葉にC.C.が眉を顰めたが、こちらは軽く肩をすくめるに留めた。今更なんの逡巡があるわけでもない。
 固まりかけた血と埃を踏みにじって歪な痕が出来ていた。
 
 
 自分にか、友と呼んだ人間をそこまで憎まねばならなかった彼へか、誰を嘲笑ったかなんてもう覚えていない。





 
*  遺棄。



 制服を着て彼と向き合うことなんて二度とあるはずがないと思っていたのに、ずいぶんと皮肉なものだな。
 この制服を一緒に着て、学校は辞めちゃったのと少しだけ寂しそうに笑う彼女を、満面の笑みにしたいって思ったのがものすごく大昔に思える。
 こんなぬるま湯みたいな平和に浸かって居られるはずもないのに。ルルーシュも。僕も。
 
「なぜ俺を殺さなかった、スザク」
 
 酷く物騒なことを訊ねながらルルーシュは場違いな穏やかさだった。屋上のフェンスに背中を預けて、視線を外して空を見ると、同じ穏やかさで真っ白な雲が空を泳いでる。
 眩しい。
 視線をうっすらすがめて穏やかに笑う。彼女のことを思い出すときはいつも笑顔だ。――間際の顔でさえ。
 
 
「君を殺したらユフィが泣いてしまうからね」
 
 
 大好きな人の笑ってる顔が見たいんだって言っていた少女がいつか、居た。
 
 
「ゼロを殺し、ナナリーを保護して、きみを生かし、きみたちが生きていける世界をつくる。
 
 ほら、完璧な世界だ。ユフィの夢見た」
 
 
 彼女の名前は未だ生傷だけれど同時にずっと過去にはならない。ずっと傍にいるから。だから哀しませたらいけないだろう。
 
「きみのことは棄てただけだよ、ルルーシュ」
 
 吹く風に髪が乱れる。彼女と同じ皇族の紫は紫電の色。血のようなピジョンブラッドとオッドアイの美しい瞳を見返して、こんなに穏やかに笑えるのはユフィのことを考えて言葉にしているからだなって思っていた。







*  姉妹。

 小さな温室の中、車椅子のオート設定を解除して固定すると、盲目の少女が柔らかく笑って見上げた。
 まだ、彼女の瞳は開かない。僕は11の頃から、彼女の瞳を見たことがない。思い出すのは彼女の兄の苛烈な紫と、思い出すだけで心臓が壊れそうになる、母親違いの姉の瞳。夜明けの暁と、夕闇の黄昏色、きっと似ているのは兄の方に違いない。強い紫の苛烈な目。
 でも、この子の瞳の色を想像するときに思い描くのは、もっと優しい、かの兄より、姉に似た柔らかな紫だった。
 
 小さな指先をふわふわ漂わせて雲を掴むみたいに差し伸べる。僕が兄から、世界一彼女が愛する兄から、無理矢理引き離した小さな指先。
 
 代謝にもなるわけがない。けれど手を伸ばして掴んで握りしめた。
 
 
 
 愛しい兄からひきはがし、塗り固めた嘘で、父さんを殺してまで護ったナナリーを駒に使う。――幼馴染みに対しての切り札として使われる少女。使うのは僕だ。彼のことを優しく愛しげに語るナナリーに何の罪もなく、なのに彼の名を聞くたびに仮面のような声と笑みを返す。
 何の懺悔にも詫びにもならないし、するつもりもない。けれど真実、いまだってナナリーを護るという気持ちは変わらない。
 そのためならば命だってかけられる、命がけで護る。大切なのは変わらない。けれど、でも、でも、でも。
 
 
「ユフィ姉様のこと、お好きでしたか?」
 
 唐突な言葉に思考を遮られてはっとした。
 それから、返答の意味を考えて一瞬息が詰まる。
 目の前にいるのはブリタニアの姫君だ。皇籍を返還し、形ばかりとはいえ、数日後には一国の総領になることが決まっている少女。
 そのナナリーの姉君とは彼女のことで、彼女はこの国の、雲の上も上の人だ。敬愛を寄せるなら良いだろう。僕の主君だった人だ、けれどナナリーはそんなことを僕に聞いているんじゃないよ、と見えない目で語りかけてくる。……どうして、こんなに開かない瞳は雄弁なんだろうか、彼女は視界の総てを失った変わりに、見えない総てを見通している気がする。
 
「ここには誰も居ません。スザクさんと私の耳は誰よりも信じられるでしょう?」
 
 僅かな物音も漏らさず、気配に酷く聡い。目が見えない、動けないナナリーの唯一の自己防衛は僕と張る。
 
「身分とか、そういうのではなくて。私が言っていること解りますか?」
 
 解りすぎるほどに解っているよ。
 苦笑して、膝をつく。小さな顔を覗き込むと白くて柔らかい指先がぴょこんと揺らされた。
 
「敬語も、ナシ、です」
 
 そんな、――あの人みたいなことを、言うから。
 
 思わず呼吸が止まった。それを察した指先が掠れる距離で前髪に触れた。
 
「私はお姫さまでいた頃はずっとずっと小さくて、忘れてしまったようなものなんです」
 
 いつもと同じ台詞を口にして、僕が息すら一瞬止めたことを解らない振りをしてくれた。苦笑しながら目を伏せる。
 
「ねえ、ユフィ姉様のこと、すきでしたか?」
 
「うん」
 
 今度は何の間もなく自分にとって正直に、自然な答えを口に出来た。
 
 ふわふわと亜麻色の髪が柔らかく揺れてナナリーの小さな体に纏い付く。タンポポみたいだ。彼女の髪も癖があって優しく花の色に緩やかに流れていて――何かにつけて面影を、思い出さずにはいられない。もう諦観すらある。
 
「それは、おにいさまやわたしとは違う、すきですか?」
 
 ふと、ちょこんとそろえた小さな手と爪先を見てた。顔を上げるまで、間が空いて、言われたことの意味が頭に沈んで行くのに、少しだけ時間がかかった。
 
「……うん。解らないけれど、でも、大切で、大切で。大好きだった」
 
 自分の中の感情を振り返るにはどうしたって生傷を切り開くことと同じで、血を流し続ける感情は綺麗なものとは到底言えない色をしている。彼女が居た場所は自分の中で世界一綺麗な場所だったのに、今は綺麗なだけじゃなく、総ての痛みを孕んだ暗い叫びがいつもある。泣き声が消えない。ユフィが最後に泣きながら願ったこと。がっこうにいって、ふつうにくらして、げんきでわらっててね。あの時痛かったのはユフィなのに、バカみたいに泣いていたのは僕の方だった。
 
「それは、特別な好き、ですか?」
 
 言葉が詰まった。特別か特別じゃないか。そんなこと知らない。たぶん。解っているけれど、知らない。特別って何だ。――愛とか恋とか、そんな暖かい感情は解らない。
 
「……」
 
 口を開こうとして、閉じる。目を伏せる。また口を開けて、白い顔を見つめて、口を閉じた。どうして言葉が出ないのか自分が解らない。僕の逡巡を悟ったのか、ナナリーが真剣だった表情をふっとゆるめた。
 
「よかった」
 
「……良かった?」
 
 小さな手のひらを胸に当てて微笑んだ少女に、無防備な声が出た。
 
「はい。お姉様はスザクさんと一緒にいるとき、お幸せなんだって解りましたから」
 
「……え?」
 
 思いもかけない言葉に目を見開く。それで彼女の瞳が見えるわけではないが、得意げな顔で嬉しそうにナナリーは笑ってたのはよく見えた。
 
「わたしもおにいさまも、すざくさんにいっぱいいっぱい好きをもらいました。そして、いっぱいいっぱい幸せでした。だからお姉様もお幸せだったに違いありません」
 
 
 嬉しげに頬を染めて、無邪気にナナリーが。
 
「スザクさんの、”特別の好き”なんですから」
 
 
 色を失った頬をほろりほろり流れるどんな宝石より綺麗だった。涙。
 泣いたところ、見たこと無い。いつも笑ってばっかり。だから、思い出すのは笑顔ばっかり。最後に潤んだ夜明け前の一瞬の、淡い淡い暁色の、春のやさしいすみれのうるんだ色が、息を呑むほどきれいだった。
 ――笑ってばっかりなのに、痛い想いをさせた。苦しい想いをさせた。期待を裏切って、手を振り払った。情けないとこぜんぶ大好きだと、バカみたいに大げさに、全力で、恥ずかしくなるくらい正面切って言ってくれた。おかえりと言って、いつだって帰る場所はここなのだと、僕を迎えてくれた。
 まもれなかった。
 
 
「……ナナリー、……幸せだったかな。ユフィは」
 
 コップいっぱいに張っていた水面がからほろりと零れるように、溢れたユフィの名前に、そっと小さな手のひらがくせっ毛を撫でてくれた。車椅子のナナリーに視線を合わせるために膝をおろしたのに、小さな手のひらが僕のために髪を撫でてる。
 
「はい。もちろん」
 
「うん。うん」
 
 一度目はナナリーに。二度目は、自分に。
 
「うん。そうだねナナリー……ありがとう……」
 
 三度目は、胸の中にいつだって笑っていてくれる君に、頷いた。泣きそうな思いを踏みにじりながら答えながら、何かが救われたような気がして胸がいっぱいになった。
 
 泣くまいと堪える端から、心から溢れていくのは、自分の世界で一番綺麗な場所にいるユフィへの、とてもきれいな想いとか、言葉とか。
 血にまみれようと、花に囲まれていようと、これはユフィのためだけの、自分の感情なのだと。
 唇を噛みしめながら、いまさら思い出して。
 
 
 暖かな小さな手のひらは、ユフィにとても似てた。
 
 
 
 この優しさこそ姉妹のあかし。





*  約束。


 目が痛いな、と思ったとき、唐突にあたりがしらじらと明るくなりセシルはきゃっと目をつむった。
「君ね、人にはさんざん周りをみて研究しろって言ってるわりに自分のことほんと省みないよね」
「ロイドさん?」
 目を閉じたまま顔を向けるが見えるわけもない。
 ただ聞きなれたクセのある声音が距離の近さを教えるだけだ。
「もぅ…突然なんですか」
「じゃあ何時ですかーってわかってる君?」
 しぱしぱひとみを強く押さえて抗議するセシルのしぐさが少し幼いのにくぐもった笑いをあげながら、彼女の分のコーヒーをことんとデスクわきに置いた。マグの中、光に薄く透けるコーヒーの水面が揺れた。
「何時ですかー…って…あら?」
 ようやく蛍光灯の強い白に慣れたのか、目を細くしたまま手元のスクリーンをのぞきこむ。
「二時、ですよ」
「うしみつどきのね。僕が頑張って上司に報告してる時にランスロットをすき放題にいじりたおして、気分はどうだい?」
 AMをさししめす時計に肩をすくめてロイドはコーヒーをすすった。
 気まずい顔をかくせもせず、彼女は小さくなりながらマグにそっと手を伸ばす。こり固まった指に暖かい陶器が熱い。
「報告書はちゃんとあなたのぶんまで手伝ってあげたじゃないですか」
「そうだよ、君に昨日の朝まで追い立てられてそのまま報告に行ってきて目標予算もぎとってやーっと48時間ぶりに寝れるはずだったのに」
 冷えたほほを湯気で暖めながらつらつら連なる言葉を聞いてるセシルは、スクリーンの中の数値をおっかけている。視界のはしからにょきっとのびた腕がどうしてもうまく行かなかった箇所を簡単に把握して、綺麗な数を叩き込んでくれた。その手際にこのひとはやはり天才なのだなとぼんやりと思う。
「帰ってきたら一週間計画のプログラムがほとんど出来てるし」
「……あなたを待って寝ないであげたんですよ、部下の鏡でしょう」
「そんなことだからこんな初歩的なロジックでミスをする」
 かつんと押されたキーの数字に見覚えがあって眉をしかめた。以前彼に指摘された間違いが繰り返されてスクリプトに組み込まれていてさすがにへこんだ。
「別にいいけどね、時間を浪費するのは僕じゃない。でもランスロットに関しては別、影響あるからね。周囲の明暗にくらい気付いてねー」
 キーボードを叩きはじめてからの記憶は時間感覚が剥離していてセシルはしゅんとかたを落とした。
 朝、ばたばた上司を送り出すと言うか叩き出したあとで、目がさえ過ぎて眠れなかったからコンソールに向かったのだ。確かおなかがすいたが食事はあとでいいかと思ったのは12時間前のこと。スクリーンのあかりだけでどのくらい画面と向き合っていたかなんてまったく覚えがない。
「イエローカード。赤出されないように。人事から勤務体制で文句言われたって言ってたの君だし」
「……イエスマイロード」
 従順に上官へ返礼した部下は本当にへこんでいた。
 九割りがた出来上がったプログラムをいじりながらおやまあと肩をすくめる。
 そのまま沈黙とコーヒーの香りがあたりを支配した。
「焦る必要はないとわかってるつもりです」
 ほろりと吐息が湯気に溶けた。
「死神と呼ばれて、あんなに優しい子が」
 きしっとデスクチェアがきしんで、辛そうにセシルがめをふせた。体がさすがにしんどいのか、それとも心のおりが溢れそうでつらいのか、押し図るように取り留めない言葉をこぼすセシルの様子を、関心があるのか無いのか解らない態度でロイドは見下ろす。
「騎士の鍵を渡したのはわたしたち。戻れない道に何かをあやめる手段を手渡したのも。だからいまさらあのこからそれを取り上げる気はありません、ないんです。あの方が戦わずにいられない彼の命を願って手渡した鍵だから」
 
 ベリィ ハッピィ バースディ !
 
 ソプラノが可愛らしく弾けた日をまざまざと思い出せた。あの日自ら押した背中も。
「なにより愛しいものを失って復讐も報復もするななんて口がさけても言えません」
 正しいとも言えないけれど、と続けた声はマグの中にほとりと落ちていった。
「人を殺す兵器開発に携わりながらまだ道理を説くかい」
 ロイドが問えば、長い睫をセシルはしばたかせた。
「それでも、私は人間ですから」
 感情を封じ込めるように閉ざした瞳に映るのは何度か目にしてきた、魂が引き裂かれるような少年の慟哭だった。
 デスクワークに忙殺された一週間、戻れるなら戻りたい。騒ぎを聞き付けたときには全て終わったあと。小さな鍵を握り締めて慟哭するスザクをみたのは久々だった。押し殺された哭声の悲痛さは変わるはずもなかった。
 あの叫びを前に誰がどんな顔をして復讐などむなしいと、間違っていると言えるのか。
 復讐の虚無も報復の手段のきたならしさも、何もかもを吹き飛ばす嘆きの深さを知るなら、口が割けても。
 その行為がいかにきたならしく人の道にはずれたものであっても、止められるものではなかった。初めてセシルは魂が欠落する瞬間を間のあたりにして、生きたまま半身を引き裂かれるむごたらしさを失われたかけがえない命に見た。
「最後まで味方でいます、私は共犯者です…でも、きっとユーフェミアさまは悲しんでいます。だからきっとスザクくんも悲しい」
 ひたすらに彼の幸せを願った少女が今のスザクを見守りながら悲しんでいないはずがなかった。悲しいユーフェミアをみて、スザクが嘆かないはずもなかった。せめて出来ることをとさがそうとも、慰めの言葉などなく、亡き人を戻せるはずもなく、仕方ないから彼の命を守るための回避率をあげるプログラムを組んでみたり、メンテナンスを徹底してみたり。そのたび、無力と言う言葉を噛み締めるのだ。
「悲しみって、なんで連鎖するんでしょうね」
「…復讐を思い止まる人間はまれだ。止められるものはもっとまれで、連鎖を止めようとする人間はいつも歴史に憎まれて葬られるからかな」
「不思議ですね、あんなに優しいこどもたちが憎まれてしまう世界も歴史も。私はあまり好きではありません」
「そんな世界を変えようと死神と呼ばれてるこどもがいるよ」
 高みに至る一の席。順位のないはずの円卓の中、決定的に重さが異なるその称号。
「復讐も真実なら約束だってまだ生きてる。十分。それ以上をいま望むのは傲慢だ」
 心優しくあれ、隣人を愛せなんて誰にも言えない。片羽をむしられた少年に、今は誰がいっても届くはずはない。それがかの姫でない限り。
「はい。わかっています」
 顔をふせたセシルは顔色が少し悪い。ねぶそくのせいだろう。瞬いたひとみがいつも以上に悲しみに揺れていた。
「でも、いつか前みたいな笑顔をみたいとも願ってしまうんです…残酷だけれど、それでも」
 彼女を失った彼に、彼女なしでも笑い、安らげなど無慈悲な言葉だ。
 安らぎは彼女だったのだから、彼女あっての笑みと暖かさだったのだから。だから彼女を失う前と同じように笑えなんて言わないけど、なんのかげりもなく笑ってほしかった。
「いんじゃぁない?それくらい残酷なのが世界のセオリーだよ」
 
 
 そのくらいの残酷は許容範囲内だろう、とロイドは笑った。






*拍手より。一話放送後と五話放送後のフライング小話。




プリーズブラウザバック。