オレにとっての釣りの醍醐味、それは

  「竿が突っ込む瞬間」

そして

  「力強い引き込みにドラッグが滑る瞬間」


その次が、一風呂浴びて自分が釣った獲物に舌鼓を打つことかな。






明日も絶対に喰うと思うよ どーすんの?

夏休み前日、仕事も終えぬうちから剣崎ワラサの好調に居てもたっても居られないのか、珍しくあいつから釣りのお誘いだ。


残り二日の夏休みをどう過ごすか迷っていたオレは、

   すぐさま 
パクッ






デカイ船底に三日もペンキを塗ってた親方も、「鬼の居ぬ間に」ってな感じで鼻息が荒い。

舳先でたけちゃんとその同僚ワコドンの三人で談笑しながら舫いを解くと船は凪いだ海へと疾走し始める。

いつもより高回転の金属音が心地よく、そして頼もしく感じた。


ワラサ ヒィーバーに久々に舳先で竿を構える
凪いだ日の舳先は見晴らしも良くて
気分がいいってもんよ



 速度を落とす事無くスパンカを張りながら船団の外へとつけてビシ入れだ。

見渡す限り竿を曲げている船は見当たらない、そして心なしかどの船も既に腰を落としてる姿が目立った・・。





 そして二投目、舳先に掛けた竿が豪快に海へ引き込まれる。

竿を手にして修理が終わったばかりのレバードラッグを調整する。


ハリス8号、余裕だろうが、ドラッグの扱いを思い出すかのようにじわじわとドラッグを締めにかかる。
今夏卸した竿、そして修理の終わったリール、それぞれが十二分に役目を果たし、魚の動きがなんとなくわかったような気がした。
三度ほどの引き込みを交わすと、魚が疲れて弱々しくなってきた。ここでレバーを奥へと倒しこんで一気にドラッグを締め込んだ。


レギュラーの3kg
これもまた腹は真っ白 やばいぐらい






 序盤の1時間でモーニングサービスは終了した。
いつまでも上げ潮がトロトロと残る中、どうやら奴さんは浮いてしまったらしい。
しばしの休戦となったが、早出船が去った後も期待した下げ潮は一向に動き出さず、ただ時間だけが過ぎていった。


仕舞い間際、ようやく下げ潮が動き出すと居残った船で船団が形成され二度目のクライマックスが演じられたが、こちらは30分ほどで”アッ”という間に魚が抜けてしまった。




 昨年行けなかったワラサ、今年は早くも三打数ニ安打。
もう一回ぐらい行きたいなぁ。


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