マゴチ釣りでは「活き餌」を使うのだ。

 ・サイマキエビ(車海老の幼魚)
 ・メゴチ
 ・ハゼ

いずれも時価だけど一尾50〜100円ほどで船宿で売られてる。
たいていの釣り人は事前にハゼやメゴチを近くの流れ込みなんかで釣って、ブクを使って持ち込むのがマゴチ釣りのスタイル。(餌さとりが多いとエビ餌は消耗激しいしね。)


何年か前・・マゴチ初挑戦の前夜、蒸し暑い平和島で餌釣りに熱くなったことがあったなぁ・・。(結局その時は用意したハゼより船で買ったエビ餌の方がよく釣れたんだったけ。(笑))


 今年は多摩川河口の羽田沖で沸きが良く、船中100に届こうかという日もあったりと、その大釣りにビックリ。
マゴチマニア・TETSUさんの誘いで横浜・山下の黒川本家から激混み覚悟で出張ることになりました。




 前夜、相棒と寿司をつまみながら爆釣の妄想にふける。(笑)
腹具合も時間もいい按配になった頃・・

       「”ハゼ”調達しとくか!」 


          ・・(汗)

調達班のTETSUさんにハゼをたかるのもしのびないし・・万が一、餌が無いことには・・ってなわけで、深夜2:30からハゼ釣りをして船宿へ向かうことにしたんだけど・・。


二年前に立ち寄った深夜営業の釣具屋・・。


R246の厚木方面へ多摩川を越えて5分ほど、その店は反対車線にあるはず・・ はず・・・


   あれれ?


「ギクッ!」


 一瞬に目に飛び込むネオンの灯り。

そのネオンの脇にはカーテンの閉められたサッシが”チラッ”と見えたような・・。(汗)
Uターンして店の前に車を寄せると

「○○ぺットショップ」

そー言えば、活き餌以外は新鮮味に欠け、おそらくは店主が結んだであろう錆びかかったオリジナル仕掛けや、量販店では見かけないようなものが埃をかぶって干乾びて並んでたよなぁ・・潰れちゃったか・・・。

しばし、茫然・・。


結局二人は餌の調達を諦め現場へと向かった。





 AM5:00、二人は船宿が開くと左胴の間に三人並んで竿を立てた。
受付を済ませると、待合所で最近の釣果や写真を眺めたり、常連さんによる水槽に飼われたマゴチの餌付けショーを見ながらTETSUさんの到着を待つ。
この餌付けショー、喰い込みがいいのに驚いた。ほとんどが一気のみ。しかも一匹、二匹食べると鼻先にハゼが乗ってもリアクションすらしないのだ・・意外と小食なのね。


好調マゴチの賑わいは半端じゃなく、八幡橋付近のハゼ釣りで”Good Job!”のTETSUさんが乗り込んだあともあれよあれよと乗り込むお客さんで片舷15名ほど。(汗)
堪えきれず?定刻を待たずに船は舫いをといた。




 かなり良い感じの水色とは裏腹に、船は早めに見切りをつけて本命の羽田沖へと船をまわす。ここにはレジャーボートをはじめ数艘の釣り船がかなり固まって流していた。
そして何より、多摩川の河口に位置するここは淡水の流れ込みならではか?初めて見る白っぽく、明るい緑色の混じった潮色だった。



 二度ほど流しかえると、艫からポツポツアタリが出始める。

 「竿先下げすぎるとアタリでないからね!

 「こっち(左舷)の方が有利なんだからねー

若船長の檄が飛ぶ。

そんな中、ふと左に竿を出す相棒を見ると黙って竿先を海面に沈めてこっちを見てる。(焦)
次の瞬間、竿を振り上げるとドラッグが滑った!
落ち着いてドラッグを絞めて乗り子さんにタモ取りしてもらったのは45cmほど。相変わらずマゴチにはめっぽう強い相棒。


 「ドラグはギッチリ絞めちゃって良いからね!

 「あわせに自信の無い人は7数えてあげてみてね!

 「根がかりしたら一回巻き上げた方がいいよ!


・・かなり見られてる。(汗)

根がかりしたオレは言われた通りに巻き上げて餌の状態を確認した。






 とにかく事細かに、指示を出してくれる若船長。
ただ、操舵室の下でやってると「おっ!」「キタキタ!」「デカイぞ!」っと活気付いてきた船上で船長の声が気になっちゃって。(汗)


そして中盤にさしかかった頃、オレにも最初のチャンスが!

コツッ・・ククン

竿先を下げて

 「1」

  「2」

   「3」

    「4」

     「5」


      (あ゛〜 焦れって〜)



 ・・
「うりゃっ!」



          ・・・(スカ)  (涙)

相手が小さいのか?あっけなく空振り。


 片舷15名ともなると、竿の間隔は1mほど。
こうなると奴さんがどれを選ぶかって感じだけど舳先から艫、右舷それに左舷と満遍なくアタリが出るから飽きがこない。
時合か・・相棒がなんなく二本目を追釣。TETSUさんも一本、とレギュラーサイズで型をそろえてくる。そんな二人に挟まれ焦るオレ・・。


するとその時は突然に・・。
タモ捕りに船長が走って船を戻そうとした時だった・・。

「ん?」

  「根掛かっちゃった?」

    「ん゛!」

      
「きたぁー!」


おらおらぁ〜

  「グリグリっ♪」

    (船長:おっ きたな! タモタモ!!)

「ん゛?」
 
    (船長:ばれた?)


    (オレ:・・・コックリ(泣))


 ハリスが切れるのとは違ったなんとも嫌な感触を残して真夏の日差しの下冷たい視線を浴びる・・。
ツーストライクと追い込まれたプレッシャーに弱いオレはこの後あえなく三振。

一年ぶりのマゴチ、しかも初めてのハゼ餌じゃ仕方の無いところかと自分に言い聞かせるも、相棒も同じ条件だったのだ・・。


その後もなんとか一矢を報いようと頑張る・・

                 
頑張る・・
 
                   
頑張る・・・

その思いが通じたのか?(疑)



   上がってきたのは20cmほどのももちゃんサイズ(笑)



 「そうそう!  
    あたったらそんな感じで
      慌てずゆっくり竿を空まで
            立てるぐらいでいいよ


のお言葉を頂戴して幕を閉じましたとさ。







 今まで釣行時はカメラを忘れたことなんて無かったのに・・。
あ゛! カメラは持ってったんだった、カメラは・・。

「レインボーブリッジ」や「風の塔」オレ的には珍しいロケーションで写真を撮りたかったんだけど・・ デジカメを構えても、コンパクトフラッシュが無くちゃどーにもなりませんでした。(汗)


この日の釣果はTETSUさん三本、相棒二本、オレリリース一本でした。
かなり混んでても窮屈さにストレスを感じずにエイさえ釣らなければ意外と楽しめそうですよ。




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