「釣れる気する?」
「伊豆大島灯台、 南西の風10m・・。」 そして予報は「」・・・。 第三京浜を走りながら時折その風を感じ、横浜新道から横浜横須賀道路への合流地点で見える煙突には今までの季節とは違う向きに勢い良く煙が流れていた。 釜利谷で高速を降りてのんびりR16を走り抜け、思いのほか静かな港に着いたのは”AM5:00”。 予報悪く足どり重いか、久しぶりの「週末・コマセ真鯛」となった18号船は三人での寂しい出船。 |
港を出てしばらくは穏やかに思えた海上も、観音の手前から段々と海が悪くなってきた。金谷、城ヶ島方面の空は鉛色で真っ暗、様相は一変って感じ、それでも18号船は意とせず轟音を立てながら小刻みな波をかきわけ進んだ。
久里浜沖にはポツンとT正丸。
そんな船影が見える水深55mからのスタート。潮はないに等しく、やりやすいかと思ったら・・舳先が落ち着かずに風と波でヨタヨタしてる感じ。
ちらほらとうわての船影も見え始めたころに他船でレギュラーサイズが捕り込まれるのが見えたり、”+2m”から誘い上げてアジが喰ってきたり、挿し餌のスッパ切れがあったりと反応が無いわけじゃなかったけど・・潮がなさ過ぎたかも。
そんな久里浜沖に早々と見切りをつけたか?船長はひとりひとりに声をかけた。(って言っても、三人だけどね。(笑))
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「ここより海悪ぃけど どーする?」
「船酔い」大丈夫か?
ん?「行くのぉ?」率直な想いが言葉に出た。
「御前崎に比べりゃぁ全然凪ぎだけどな!」
(^^)んじゃ 楽勝!
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リールのドラッグを緩め、竿を船べりに立てて身の回りの確認を済ませると、キャビンへと身を滑らせる。
そして船は「沖の瀬」へと走り出した。
先日も8kgオーバーが捕り込まれているだけに侮れない。
「ハリス四号にしろ!」
と言われ、操舵室でハリスと針をもらって結んだ8mへ素直に交換。
思ったほど海は悪くない。
うねりはあるけど白波立ってないし、水温、水色もこっちの方が良さそう。俄然ヤル気になったけど、目印になるものが何もないからどこを流してるのかはさっぱりわからないんだよねー「沖の瀬」って。
とりあえず一流し何投できるかを目安にビシを放り込んだ。
「風」と「潮」
ほどよく同調していた一流し目の三投目。うねりを殺しすぎた感のある穂先が遠慮がちに引き込んだ。
手にした竿からは水中での魚の動きが思い浮かぶような力強い引き込みが伝わってくる。どんなに大きいうねりがあってもきっと伝わるだろうその力強さ。
ここ数回、感じることのできなかったその「力」を楽しみながら、タモに収まったのは1kgほどの真鯛だった。
潮変わりの一瞬だったかな・・ ♂♀
まだまだ真子も、白子もまだまだ成長過程でした。
ほぼ同じ時合で、久しぶりに綺麗にコマセを振れたその一投。
再び感じた穂先からの合図。「力」こそ一枚目より強かったものの、ほぼ同サイズの真鯛。その後は棚を上げても上げても餌取りが活発化、真鯛の気配を感じることはできなかった。
昼前から降り出した雨や風にもめげず沖上がりまで竿を振ったけど、結局のっこみサイズは拝めなかった。
それでも、今シーズ初の真鯛を手にして思わず”ニッコリ”な一日だったよ。
さて、今回の初物は大物への呼び水になるのでしょうかね?