「おひさ」


 昨年の10月に初めて御前崎を訪れてから二度目。
”数釣り”の秋に対して”のっこみ”の春。その海ははどんな表情で迎えてくれるのか・・・。

期待と不安の中、夢を抱いて港に着くと霧雨の粒が徐々に大きくなり、予報に反して明るくなりはじめた空はすっかり濃い鉛色、風も落ち着く気配はありませんでした。


右舷(舳) たけさん MKさん Mr.KOC
左舷 大物@ マルソータさん ひらいさん


 巨大な漁港内は穏やかなれど、消波ブロックを出ると表情は一変。
船長に操舵室の後ろに来るように声をかけられ、ちょっと動揺。
キャビンに入るわけでもなく 屋根があるだけの操舵室の後ろで6人が身を寄せ腰掛ける。そこから見えたのはまさに身の毛がよだつほどの海の表情だった。

 船の速度が徐々に上がり始め、沖に出てゆけばある程度収まるかと思いきや・・。港から小一時間ほどのポイント「オモリ」には既に20艘ほどの船団が形成されていた。
そこには小高い幾つもの大波に乗った船が右に左に、前に後ろにと大きく揺れている光景が・・・。我ら「祐正丸」も例に違わず立っていられないほどに大きくそして激しく波に揺られておりました。
船長の言った「太平洋のど真ん中に凪は無いの!」の一言が耳元で”エコー”となり何度となくこだまし、押し寄せる波がいつ船べりを越えてきてもおかしくないような光景の中で船べりにしがみつきながらの実釣開始となりました。


たけさん








Mr.KOC


あれれれ・・・どれも同じように見える?

本物の笑顔はどれだ?




毒舌男 いひひひ

 他船でも取り込まれる光景を見ると、まんざら海の中はやる気が無い訳では無さそうなのだが、海上の我々にしてみれば激しい海況に戦意を殺がれ現実逃避からか時折意識が遠くなる事も。
実釣開始から3時間ほど流したでしょうか、他船も散り始め船長は浅場の御前崎沖へと船をまわしました。
冷水魂の影響からか?”オモリ”に比べても2度ほど水温が低く、秋に数釣りが楽しめたポイント付近でも活性が低いようで上がってくるのは型も疎らなイサキばかり。

 ほどほどにお土産のイサキを確保しますが、安定しない水温に泣かされてやる気のある「真鯛様」は朝一の「オモリ」でゲットした船中一枚のみ。
坊主知らずだった”御前崎遠征組”まさかの大失態といった状況でした。

 KOC企画「三部構成」。はてさて次回はどうなる?
 
   次回は是非「凪」で竿をしならせてみた〜い。


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