今年最後の・・

 師走の声を聞いて俄かに活気付いた御前崎。
三度目の正直? 肩透かしを喰らった御前の海に、今年最後の夢を抱いて・・。

 季節風の厳しいこの時期だけに、前日まで仕掛けを作らずに連絡を待つことに。ところが!意外や意外、今回のメンツでは快挙とも思われるベタ凪の予報なんだと。

必ず、裏があるはずだ!
電話の向こうから聞こえる浮かれた声を聞いた時、三人は同じ事を考えたに違いない・・・。


そもそもカメラを構えられるなんて(^^;;;

暗雲立ち込める中ポイントを目指します。

ポイントに着いてしばらくすると、無線から聞こえるボヤキ節・・。

 「水温が2.0℃も低いずら〜」

 「ソーダばっかだ〜 そっちは喰わねーか〜」

 「水温また下がったずら〜」

 「だめだ〜 鯛一枚ら〜」

 「さっきまでは気持ちわりぃ〜って
    お客が今度はラーメンなんか喰ってるずら〜」

 「昨日のサッカーの試合はどーだったズラ?」

 「藤枝東の施設なんざぁ〜 プロ並みずら〜」

 もう船長の無線も本題から逸れ放題に逸れて(^_^;そんな無線を聞いてりゃ、肩の力も抜けてきてさ〜、恐れていたソーダも喰わずに沈黙の時間が過ぎたよ。潮もイマイチで正直釣れる気がしなかったなぁ。
てなわけで、早々に船長も見切りをつけてシマアジ混じりのポイントを後にしたのでした。


この海ではどんな竿でも短く見える?(^_^;
念願の竿卸し・・やはり長さが・・・


 右舳になかじまさん、艫にたけちゃん、そして左舳に掟破りの会長、艫においらと四人を乗せた祐正丸は凪いだ海から戻るように静かに流れた。

 ポイントを移すも本命からの反応は薄い。
やはり、今年はつれなく幕を閉じてしまうのか・・。

おいらの横に遊びに来たたけちゃん曰く

 「穂先見つめてると殺気が伝わって釣れないよ・・

っと、言いながら おいらの竿先を見つめてる。(;¬_¬)

 そんな、まったりとした雰囲気の中でも、やっぱり釣る人は釣るのだ。
右舳のなかじまさんがしっかり1kgクラスをゲット!
魚は少し白っちゃけて活性が低いと思われたけど、船長曰く砂底に居着く鯛は白っぽいのだそうだ。

時合? 雰囲気が盛り上がるが、そうは甘くなかった。
無線によるとあちこちで刻々と水温は低下しているらしい・・恐るべし、駿河湾。



 その後も、なかじまさんやたけちゃんにアタリがあるも惜しくもバラシ。
なんとかなかじまさんがハナダイを一枚追釣し終盤へ。

 船長からの指示はハリスを10m→12mに伸ばして−4mで底を這わせるのだとか。そこでたけちゃんがゲットしたのが上の写真。
寝がかりかぁ?
げげっ・黄色い!
と言いながら上がってきた魚はハタ・・でも美味しそうだし、釣った本人もまんざらじゃない顔してるよね。

 ここから最後の賭け!。
他船からの無線でポイントを移したところでは、青物とやり取りする姿が。
船長もこの日二度目の良い反応にマメな手返しするように促す。
舳で終始船酔いに悩まされた会長も最後の気力を振り絞ったんだけど・・。

結局、時間が足りなかったか・・たけちゃんが二本かけて一本取り込むに終わっちゃったよ。


2001年 初めて駿河湾に浮かんだ時の朝日

 陸に上がってから船長は言ってたよ。
おいら達が始めてお世話になった一昨年は良過ぎたってね・・。
でも、今年が悪過ぎたのも事実。御前崎にはまだ秘めた爆発力がある。
また来年への夢を抱いて2002年最後の御前崎遠征は幕を閉じたのでありました。


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