春先に1.6kgと平凡ながら自己の東京湾記録を更新し、今年こそと思われた「のっこみ」は空前絶後の不発。その後、房総や御前崎・・何処に行っても結果は変わらなかった・・・。
暑い夏を過ぎ、青物の声も聞かないうちに、気がつけばそこそこの型が見られるような季節になっていた。。
ところが、そこにきて・・「台風」、「高水温」、「西風」。
釣れてる魚は昨年より型が良いものが混じっているみたいだけど、条件が揃わずなかなか釣果が安定しない。
「のっこみ」同様秋も散々と散ってしまうのか・・・。
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先々週、この秋初の本命を上げて気分良く挑もうとした久里浜沖。
しかし、この日は今年一番の寒気により厳しく冷え込み雨まじりで条件は悪かったのよ。
北風で船の舳は大きく跳ね上がり、巻き上げた糸は風に吹き上げられキーパーにまとわりついて手返しを悪くする。更に、船底が海面を叩き、ふらつく足元は戦意を喪失させようとした。
時折、エサへの明確な反応を見ることで、集中力を高めながら時合いを待つ。
上げ潮が緩みかけた時、激しく上下する船から垂れた竿は不自然な動きで海面に引っ張られた。
やはり居る。平日でも船中数十枚が捕り込まれるとなれば船の下には必ず居るはず、あとは時合いを見極めるだけ・・。そして今、その時が・・。
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慎重に捕り込んだ一枚目に続いて船上ではあちこちでレギュラーサイズが捕り込まれてゆく。胴の間で数を伸ばす人のやり取りを見ながら自分の竿に目をやった時のこと・・。
竿が悲鳴をあげ、海面に突き刺さり激しく下に下にと引き込まれていた。
キーパから竿を手に取ると緩んだドラグから勢い良く糸が滑り出す。久しぶりのその感触に浸りながら糸の先についた魚が何であるか探りを入れはじめた。イナダか ワラサか?・・・。少しずつドラグをしめががら・・。
10mほどのラインが出ただろうか・・一発目の走りが止まって鯛であることを確信。今シーズン飽きないほどにイナダを釣っていたおかげでそれが真鯛であることを確信するのにさほど時間はかからなかった。
ビシを手に取って”ふわっ”と軽くなったハリスの先に自己の東京湾記録を更新する綺麗な3kgの魚体が水面に姿を現した。
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