極寒の真鯛釣り・・・ 


 強い意志こそがなせるこの時期の沖釣り?。
自分の手なのに自分の意思で動かないような、いうことを聞かないまでに悴んだその手ではエサをつけることすらままならない。
特にこの日は予報に反して明け方から北風が強く、港に舫われた船のロップも「ぴーん」っと張って独りで船を寄せる事を諦めさせるほどだった。


 御前崎で釣りをしてからどうも真鯛釣りに対する執着が薄れてきたんだよね。それは真鯛という魚が釣れる時と釣れない時の演出の違いにある。こと真鯛に関してはそれが場所や天候といったさまざまな条件により、まるで結末がわかっていたかのように、またある時は期待を大きく裏切ったり・・・。
どんな釣りでもムラがあるのは承知の上だけど、たった一枚でも思い通りに手にした魚の有難さが重いのも真鯛釣りならば、何も釣れずに凪ぎなれど心を大時化にするのもこの釣りの姿のような。

 いろいろな事を考えながら緻密な釣りを楽しみたい時と、何も考えずにただただ狩猟本能を満たしてくれる釣りをしたい時と、昨年一年間沖釣りに通って自分なりに楽しみ方を見つけたような気がします。
 真鯛は誰にでも釣れる魚でありながら、いつでも簡単に釣れる魚ではない。その先にある奥深い魅力を知るにはおいらにはまだ時間がかかりそうでっす・・・。

眺めているだけでも心地よい(^^)
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 なんかシリアスな書きだしになってしまいましたが(^^;;;;

 昨年末に「えびす丸釣り日記」のちょろ松さんに製作してもらった真鯛竿。
「アオリ」だ「ヤリ」だとうつつをぬかしていたらなかなか出番無く車の中で埃を被りかけていたのですが、今週は烏賊船が休船という事もあってようやく日の目を見ることとなりました。
久里浜沖がにわかに活気付く中、気力も体力も充実し天候にも問題ないかのように思われたのですが・・・二日続いた北風のせいかどうか?結果から言うと真鯛様のご機嫌はよろしくなかったようです。

 久里浜沖でも下浦よりで「平作丸」、「小川丸」、「あさなぎ」といった船と大きく広がった船団の淵に陣取ったといった感じでしょうか。年明けから大鯛連発で好調!とめで鯛さんひらいさんが乗り込んだ船は遠くに見え、やはり反応薄いのか潮周りを繰り返しておりました。右舷艫に釣竿を構えたおいらからは他船の様子を伺うことは出来ませんでしたがこちらは撃沈状態。開始後数時間たっても本命の顔を見ない状態が続きました。
 第一投目からエサ取りの反応があり意外と早く棚を見極められるかと思ったのですが。エサが無くなったり、残ったりを何度となく繰り返しますが本命のアタリはおろか外道のアジすら今日は回ってこないようです。

 上げ潮が止まり下げ始めた時でしょうか艫に流れる穂先がぼんやりと動きました。北風に負けじと前に出る船と下げ潮で竿がしなるのでなかなか生命反応かどうか見分けにくいのですが、じっと見つめた竿先は引っ張られた状態で戻ってきません。
手にした竿は気持ちよくしなって魚のやる気に満ちた突っ込みが伝わってきましたよ。新しい竿での初めての獲物。最初は戸惑いましたが底から引き離すやり取りと突っ込みからしてまずまずのサイズである事に期待で胸が躍ります。しかし、やり取りをしながら冷静に穂先の入り方を思い出してみると真鯛では無いような・・・サバは周りで釣れてないし、カイワリではないし、間違いなくサメでもない・・・やり取りを繰り返していると時々激しく引き込む様は真鯛のようにも思えたのですけどね・・・。
 一人二人と常連さんが様子を見に来てタモ取りしてくれたのは2kg弱の
メダイでした。(型は「お魚いろいろ」をみてちょっ。)
そう言えば昨年も今ごろメダイを釣ったことがあったんだっけ。(^^;;;
一文字違いで大違いと冷やかされながらもとりあえず新しい竿で力強い生命力を感じる事ができたのでよしとしましょう。

 


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