イワシタッタ・ダヲー

 実は22日(土)に悪天候覚悟で「いなの丸」を訪れたんですわ、ところが台風にも劣らない強風により出船見合わせ。 港内に舫われた船に飛び乗るのも困難で防波堤で砕けた潮飛沫が吹き荒れ、陸に立ってても飛ばされそうな大時化だったのでありますよ。
マサ」船長や「ノブ」船長に「タクミ」船長、それにちょろ松さんや馴染みのお客さんと雑談を交しておりました。出船見送りが決まってパラパラとお客が引き返し始めた頃、普通ならそのままおいらも帰るところなんだけどせっかく来たんだしいろいろ話し込んでいるうちに時間は9時を過ぎ10時を過ぎ・・・ 昼前まで残ったおいらは「マサ」船長ら一行と朝食兼昼食をご一緒にして「明日の大漁」を心に抱き帰途についたのでした。
そんな時化の日の雑談が翌日の釣果へ結びつくとは・・・。
 右舷舳から「おいら」「相棒」「めで鯛さん」「おっきな@デブさん」とミニOLMの様相を呈しておりまして、時化のためポイントに着くまでキャビンに入るように促されてしばし・・・。観音沖を過ぎると若干船の走行も安定してきたような気が・・・キャビンの外に出てみると意外と穏やかに思われましたがこれは追い風の中を走っていたための勘違いと気づいたのは久里浜沖の船団に到着してからでした。
船団を旋回してる時の舳突き出しは「右に左に上に下に」とスリル満点で高低差2m程で水面に叩きつけられこれで釣りになるのか正直、ちと不安でしたよ。 まずは船長に言われた通りに手すりに体を押し付け、足を突っ張って体を振られないように安定させてコマセを振り始めましたですよ、船長に手元を見られないように淡々とね(^_^;)。


 ハリス分での開始合図後しばらくするとしばらくすると「親方」が・・・。「○○○さん船長室まで!」前回から始まったマイクでのアナウンスですよ。舳からヘコヘコ船長室を訪れてみると「舳はよぉ跳ねるからよぉ他の人よりマイナスだよぉ」船長室から人の棚取りや怠け具合をチェックしているので気が抜けないわけですよ。
舳に釣り座を構えたおいらは上げ潮のAM10:00頃までがチャンスかと懸命に手返しを続けますが、ど〜も「おさかな」のご機嫌はよろしくない様子でした。
そんな時に・・・再び「親方」からアナウンスが入ります。今度は「伝家の宝刀」を貸してやるから使ってみろとの事。借りたリールと竿をセットしてコマセを詰めて慎重にビシを海中へ送り込んで糸ふけを取り竿を大きく振り上げた時でした・・・「スカッ?!」幹糸がちぎれて天秤とビシをロスト!(-_-;) これってハメラレタんだろうか? (多分船長は気づいてないんだよ。ねぇ〜)
伝家の宝刀「親方SP」
 竿を借りたからと言って状況が好転するわけでもなく、二枚潮や速い下げ潮に悩まされながら時は過ぎてゆきました。東京湾での釣りは今年に入ってから良い思いをした事がなく今日もまたといった諦めムードが漂い始めた時、時間はラスト2時間ほど・・・予想に反して僅かに潮がたるみ始めた時だった。「金色に輝く・伝家の宝刀・親方SP」が綺麗にお辞儀をしたのでっす。すると同時に3番手の「めで鯛さん」のVIPERも突っ込みます。もはやおいらの釣行記では絶滅の危機さえ囁かれ始めていた今時の久里浜サイズの真鯛様が顔を出したのであります。この一瞬で船中3枚の真鯛が取り込まれ活気づいたのですが。どうも風と潮がうまく折り合いません。

 じわりじわりと時が過ぎ残り30分ほどになった頃でしょうか、よそ見をしていたら穂先が「モソッ」と・・・。竿を手にすると先週に続いてずっしりとした重量感、でも頭の中には既に「ワラサ」の存在は無かったのです。突っ込み方からして真鯛ではないはず?・・すると「め〜さ〜?」常に悲観的な思考回路が悪い答えへと導いておりました。
ハリスは3号・・昨日の雑談を思い出してオマツリを気にせずじっくり腹を据えてやり取りをします。極力ポンピングをしないでヘソの下に竿尻をあてがい竿を立てて真鯛用にセットしていたドラグを〆て・・・絶対に今日はバラス訳にはいかないのです。それこそ「壮絶な罰ゲーム」が待っている事間違いなし! まずは正体を見るまで踏ん張らなければ。リールのハンドルを回す事無く竿を立てた状態で相手の動きを読みます。走れば気持ちよく走らせ、止まったところで竿を立ててゆっくりと巻き取る。
再会を果たしたのだ
 どれほどの時間が過ぎたでしょうかようやく音を上げたか引き込みの力が弱くなり40m、20m・・・あと5mと巻き上げてきましたが突き出しで水面からの距離が遠いのと足元がおぼつかないのでおっきな@デブさんにタモ取りをお願いして無事にゲットしたのは鮫ではなく丸々太った「ワラサ」で、先週の雪辱を果たす事が出来ました。ハリスにこだわらず慎重にやり取りした事が良かったのか親方の道具が良かったのか定かではありませんが・・・。

 久里浜のワラサの胃袋にはオキアミがパンパンに入っておりました。つまり朝からコマセを喰っていたものと思われますが取り込まれていたのは船団で数本?そんなに群れが小さいのか?二枚潮での棚取りが完全にバラケてしまったのか? コマセを見た時は狐につままれたような心境でした。まだまだ久里浜もこれからでしょうか、先日頂いた神子元のワラサに比べると脂の乗りにも違いが・・・。
とりあえず、刺身の2点盛りとブリ大根で食しましたぉ〜。



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