頼む! こっち向くな!!

 恐らくは初めてに近いカップルのオマツリを解く船長の姿に他には無い何かを感じた。
1度や2度でなく、解けるまで丁寧に・・・。
ターボー船長」はとっても気さく男前、そして優しい感じの人だった。

 誰でも最初は上手く操れないイカ釣りの仕掛け。全長6〜8mに6,7本の擬餌針(イカツノやスッテ)がついている。船はイカの群れを探査しながらイカの行く先に回りこんで船長からの投入指示が出る。イカがその場所に留まる事は稀で投入後アタリがなければ巻き上げてイカの後を追って移動を繰り返すことになるのだ。

この季節マルイカの水深は30〜50m程度のなので慣れている人にとっては大したことの無い水深だけれどもイカヅノを要領よく取り扱い、次の流しに備える事がなかなか上手く出来なかったりする。
 今回はなんまるさんと同行し4度目のマルイカへの挑戦となった。全てが今シーズンであって、初めて行った3月に惨敗を喰らった以外の3回はここ1週間で連荘なのだ。
イカの釣果が上がってイカ釣りが楽しめるようになったのは、なんまるさんからのアドバイスでイカツノを上手く操れるようになった事が大きい。今回はそんななんまるさんにシャクリ竿をお借りして一昨日の釣果と竿の按配を比べてみようという事で恐れ多くもご愛用の竿をお借りした。

 やはり今日も出船後1時間近く探査を繰り返したがどうも反応が悪いようで、亀城根から大きく小網代沖三崎沖まで大きく移動した。水深は40〜50mほど。
柔らかい竿でのため誘いを大きめに取るがアタリは明確なものの乗ってこない。どうやらイカの乗りに竿の硬さは関係ないような気がしてきた。アタリはそこそこ取れるのだがバラシも多く繊細な反応にあわせてしまうと掛かりが浅くばらしてしまう。ゆっくり待っても今一乗ってこない・・・やっぱりもどかしい釣りだ。

 一昨日も前半乗り悪く後半から良かったのだが、どうも今日は前半からあたり自体が少なかった。よくよく思い返してみるとツノの配色によらず?上側のツノに痕跡がある事に気づく。するとやはり船長から5〜6mほど反応が浮いているとの事。うーむ、すっかり騙されるところだった。
ツノの配色や棚を変えてからは順調に数を伸ばすが、柔らかい竿で引っかけたイカは掛かりの浅いものから、がっちり掛かったものまで慎重に巻き上げ、船べりでイカの足が「びよーん」と伸びた姿を見つけると直ぐに墨を吐いて去り行くイカの姿・・・・。
水面10mほどのところで確実に一暴れするこのイカは船べりで姿を見てもバケツに入れるまではいろんな意味で気が抜けない釣りなのだ。

マルちゃん
 前半に3点掛けを見せつけてくれたなんまるさんも久しぶりのマルイカを楽しまれたようで、おいらも多点がけこそ無いものの後半に「ツ抜け」を果たした後も順調に数を伸ばし、終ってみれば16パイ獲る事ができました。 

たくさん釣るより楽しんで釣る。そんな楽しみ方を思い出させてくれたマルイカに感謝。
殆どは同調が20cm程度なので刺身にするなら1人1〜2ハイもあれば充分。ゲソやエンペラは茹でたり、炒めたり・・・。何しろ味の良いイカだから、始末に困りません。

 そうそう、例のカップルも二人で7ハイ獲られたとの事・・・きっとそれを味わったら再び親切な、そのお宿に姿を現すに違いない。その名は「儀兵衛丸」。
お土産の本ガツオ
 お土産に頂いた「カツヲ」の味も格別で、蒼い弾丸を思わせる赤い身の締まりに舌鼓を打つと同時に釣りに行かねばという気になったのは私だけではないはずだ。
なんでもカツヲは縞模様の広いものの方が美味しいとか?

他にもスイカを頂き、あとのお楽しみもたくさん。(^^) 
激戦の跡・・・
 激戦の跡を思わせるシャツとパンツはごらんの通り、コマセも使わず身軽で綺麗なはずのイカ釣りだったが「スナイパー」にしてやれられた感じだ。
このあと今月いっぱい?マルイカが続き、その後はヤリイカが始まり来年のマルイカ、ムギ、スルメへと・・・。また楽しみが増えたような気がする。

イカに綺麗に釣りをするか」これが、これからのイカ釣りの課題だ。


TOPへ戻る