空にそびえるその竿は・・・

”魔法の竿” By Ai+
 「9/23」と「9/29」の釣行でいなの丸の親方から借用したハンドメイドの竿が釣り座によって調子が変わる事に驚かされ自分にあった竿を作ってもらうのも悪くないと感じ始めていた。
今回はわがままを言ってちょろ松さんが制作している「Ai+」の竿をお借りして試し釣りをさせて頂きました。
何しろ色、ガイド、調子は勿論、ブランクの素材など全てを選んでコーディネートすることが可能でこの世に一本しか存在しないカスタムロッドなわけですよ。
 陸の上で調子を確かめる時も大きく曲がった竿はハリスの強度を補いながらあらゆるうねりを吸収し魚の力強い引き込みを交しながらどんな大物でも必ずや浮かすだけの底力を秘めているように思えたのです。

 そんな竿を片手に船に向かって準備をしていると2艘出しのアジ船の一方にototoさんが来られてしばらく話を交しているとそこにビシ@バシさんが現れて・・・ちょっぴりアジ船に乗りたくなったのも後のまつり。一言二言と言葉を交して隣りに舫われたアジ船より30分早く片舷4人ほどでの河岸払いとなりました。
アジ釣りに来られたototoさん
 前日に夕食をご一緒にしたKAWAGUCHIさんコンドーさんと右舷艫よりに釣り座を構えながら晴天の中ポイントを目指します。土曜日と言う事も有り今日は昨日のように閑散とした海上ではなく戦々恐々といったところかと思われましたが、意外にも下浦沖を流す船の数は少なく他船は久里浜沖に集中しているようでした。

 実釣開始後コマセの按配を確認しながら竿を振るも前回から変えたコマセワークが初めて手にした竿で忠実に再現できているのか疑心暗鬼になってくるんだよねぇ〜。
程よい南東風に流されながら潮は艫よりにトロトロと流れている感じ。昨日に比べると直接太陽を受けて真夏のような暑さになるし。
観音崎っす
 真鯛かと思われた最初の引き込みはやり取りをしている途中でそれではない事がわかった。上がってきたのは70cm程の細い太刀魚
以前にイナダのポイントで太刀魚が食い始めるとアタリが遠のいた事からどうも太刀魚がよると良くないようだ。おまけに太刀魚はその鋭い歯でハリスを傷つけるため仕掛けの消耗も激しくなる。

 太刀魚がポツポツ当る程度で本命の真鯛は遠のいたように思われたのだが、船長からのアナウンスでおいらが釣り座を構える右舷と反対側ではポツポツ真鯛が上がり始めたとの事。どういうこっちゃぁ〜?
かと思うとおいらの隣りでも1kgクラスが連発・・・両サイドにはさまれながらおいらは独り時合を逃してしまったみたい。(最悪!

 完全に時合を逃したと思われながら真夏の日差しを思わせるような陽気の中で諦める事無く竿を振り続けると「モゾモゾッ」とした微妙なアタリが・・・やっぱり真鯛なら綺麗に竿が入るんでしょうなぁ〜。
ちょろ松さんに教えてもらったファイティングポーズをとりながら独特の軟調子の竿でやり取りをしていると海老丸の船長が言っていた「ただただずっしりと重い」という言葉が・・・。
タモ取りに駆けつけてくれたKAWAGUCHIさんには丁重にお帰り頂き姿を現した「め〜さ〜」もハリスを切って海へお帰り頂きました。


 潮が止まる寸前に弱々しくも穂先が引き込まれるとすぐに型が小さいと判ってしまうが、とりあえず「ぼうず」を免れる為に慎重に巻き上げてこの日最初で最後の本命を有り難くゲットさせて頂きました。
昨日に比べると餌取りの反応が全くと言って良いほどなかったのと真鯛のアタリが潮止まりの前半に集中したのは水色が悪かったせいだと判ったのは帰港する際にキャビンで船長と話をしている時だった。

同じ場所でも水の色や潮の流れ風向きなどさまざまな条件が絡み合い同じ状況が2度と起こる事がないからそれらを的確に分析して行くのがこの釣りの面白いところかも知れない。


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